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Atom C2000ファミリに18カ月前後の動作で起動できなくなるエラッタ

 サーバー向けSoC、Intel Atom C2000ファミリに信号の供給に関わるエラッタが存在し、18カ月前後の動作で起動できなくなることがあると判明した。エラッタの存在を承け、このプロセッサ・ファミリーを使用したNASやサーバー製品について、SynologyやCiscoが声明を出すに至った。

 これは、Intelが2017年1月に更新したSpecification Updateで明らかにされていたエラッタ「AVR54.」に関連したものであると考えられる。AVR54はLPC(Low Pin Count)インターフェイスにクロックを供給する「LPC_CLKOUT0」や「LPC_CLKOUT1」が正常に機能しなくなるもので、症状が発現するとシステムが起動できなくなる。

 Synologyによると、高負荷環境で継続して使用された場合でもこの不具合の発現が促進されることは稀で、ほかのプロセッサを使用した製品と故障率を比較しても有意差はないとのことだ。また、これらの製品は品質基準内に収まっているとしつつ、同社は米国で対象製品に1年の延長保証の適用を表明した。対象製品はDS415+、DS1515+、DS1815+、DS2415+、RS815(RP)+、RS2416(RP)+。

 CiscoはC2000ファミリーによる不具合だと明言していないものの、「Clock Singnal Component Issue」と題したリリースの中で同様の不具合について触れ、保証や保守サービスの対象であれば製品の交換対応を行なうと米国で発表した。Ciscoも対象機種を公表しているが、対象機器はオプティカルネットワーク機器、ルーター、セキュリティ機器、スイッチと多岐に渡っているため、Ciscoのリリースにて確認されたい。(ページ中央より下)

 なお、執筆時点(2017年2月22日)では、日本での声明は確認されていない。