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ASUS、シリーズ名を大幅に整理したIntel 200シリーズ搭載マザー
2017年1月4日 02:00
ASUSは、Intel 200シリーズチップセットを搭載したマザーボード14モデルを1月6日に発売する。価格は全てオープンプライス。
Intelの最新チップセット、Intel Z270、H270、B250を搭載するマザーボード群。Kaby Lake世代のCoreプロセッサに対応する。チップセットとしての新機能は特にないが、マザーボードとして対応デバイスがほぼなかったSATA ExpressやU.2の全面廃止が特徴として挙げられる。
一方でM.2は全製品2スロット搭載。RAID機能による高速性を謳う。Realtekのサウンドコーデックは「ALC1150」から「ALCS1220A」に変更。ASMedia製USB 3.1コントローラ搭載製品ではコントローラが一新され、2ポート合計で20Gbpsの転送ができるようになり、前面ポート用のピンヘッダが新たに策定されたものとなった。
下位モデル以外はマザーボード上にRGB LEDによるイルミネーション機能「Aura」機能を搭載。付属のソフトウェア上から発光パターンや色を自由にカスタマイズできる。同社製ビデオカードやキーボード/マウス、そして他社製のメモリおよびLEDテープの発光を同期させられる「Aura Sync」機能も搭載しており、Aura Sync対応製品にはロゴが付加されていくことになる。
また、業界最高レベルを謳うファンコントロール機能「Fan Xpert 4」を搭載。ファンの回転数制御がPWMかDCかを自動で検出するほか、高回転域はPWM制御、低回転域はDC制御をする「PWM/DCハイブリッド制御」を搭載する。なお、一部下位製品ではこのPWM/DCハイブリッド制御をCPUファンのみに限定した「Fan Xpert 4 Core」となる。
いずれの製品もCPUソケットはLGA1151で、対応CPUがCore i7/i5/i3、Pentium、Celeron。メモリスロットはDDR4×4で、容量は最大64GBをサポート。メモリ速度は、ROG MAXIMUSシリーズが最大DDR4-4133、Intel Z270搭載のROG STRIXシリーズおよびIntel Z270搭載のPRIMEシリーズがDDR4-3866、Intel H270/B250搭載製品がDDR4-2400となる。
シリーズ名の整理
今回から、製品ラインナップはゲーミング/オーバークロック向けの「ROG MAXIMUS」シリーズ、ゲーミング向けの「ROG STRIX」シリーズ、高耐久の「TUF」シリーズ、スタンダードの「PRIME」シリーズの4シリーズとなった。これに伴い、細かなブランド整理も行なわれている。
ROGブランドは従来、R.O.G.とROGの表記が製品によって異なっていたが、ROGに統一された。ROG MAXIMUSはオーバークロックとゲーミング両方に特化した上位シリーズだが、ROG STRIXは従来のPRO GAMINGシリーズ、およびROG STRIXシリーズを統合したもので、ROG MAXIMUSほどオーバークロックに特化はしていないとされる。
ROG MAXIMUSシリーズでは、これまで「HERO」の下に存在していた「RANGER」は消失し、ROG STRIXが担うことになる。代わりにHEROと「FORMULA」との間に「CODE」を設けた。FORMULAは水冷に特化したVRMヒートシンクを備えているが、CODEはこれを省くことで低価格化している。
なお、ROG STRIXシリーズの中で、チップセット名の後ろに「F」や「G」といったサフィックスが付いているが、Fは上位の「FORMULA」、GはmicroATXの位置付けである「GENE」を意味する。つまり、ROG STRIXシリーズではこのほかにも最上位の「E」(EXTREME)、「H」(HERO)、「I」(IMPACT)が存在するが、1月6日時点ではこれら製品は用意されない。裏を返すと、これまでROG MAXIMUSシリーズにあったGENEおよびIMPACTは、今後ROG STRIXシリーズとなる。
TUFシリーズは従来と同じく高耐久に特化したモデルだが、SABERTOOTHといった名前はなくなっている。一方PRIMEシリーズはこれまでスタンダードシリーズとして位置付けられていたモデルで、これまでは特にシリーズ名がなかったが、PRIMEという名前が付加されたことになる。1月6日時点ではエントリー向け上位の「A」がシリーズ最上位だが、今後「PLUS」と「PRO」といったミドルレンジ向けモデルが投入される予定だ。
自作PC市場の大半がゲーミング用途に移行した背景もあり、ゲーミングシリーズを大幅強化、スタンダードシリーズを大幅に縮小した格好。このためメインストリームは「ROG STRIX Z270F GAMING」になると見られ、これまで存在したスタンダード向けの最上位の「DELUXE」は消失したことになる(ただし、例外があるとも限らないとしている)。
ROG MAXIMUSシリーズ
ROG MAXIMUSシリーズはオーバークロッカーおよびゲーミングに特化したプレミアムシリーズ。「ROG MAXIMUS IX FORMULA」、「ROG MAXIMUS IX CODE」、「ROG MAXIMUS IX HERO」の3製品が用意され、店頭予想価格は順に55,000円前後、48,500円前後、38,500円前後の見込み。
FORMULAは液冷に特化し、VRM冷却ヒートシンクに「CrossChill EK II」を採用し、従来より最大4℃の温度低下を実現。また、液体温度計測用ピンヘッダおよび流量計測用ピンヘッダ(いずれもセンサーは別売)を備える。バックパネル一体型のインターフェイス部も特徴で、簡単に取り付けられることを謳っている。
付属のソフトは、敵の音を視覚化する「Sonic Rader」がIIからIIIに進化し、見やすさの向上およびアルゴリズムの向上を図った。また、オーディオ管理を行なう「Sonic Studio」もIIからIIIに進化し、ソースごとに出力を設定できる機能を追加した(内蔵Realtekオーディオ機能利用時のみ有効)。このほか、NVMeストレージをサポートしたキャッシュソフト「RAMCache II」、ディスクのクローンを作成する「CloneDrive」も搭載する。
主な仕様は下表の通り。
製品名 | ROG MAXIMUS IX FORMULA | ROG MAXIMUS IX CODE | ROG MAXIMUS IX HERO |
---|---|---|---|
フォームファクタ | ATX | ||
PCI Express拡張スロット | x16×3、x1×3 | ||
マルチGPU | AMD CrossFireX/NVIDIA SLI | ||
M.2スロット | 2 | ||
SATA 6Gbpsポート | 6 | ||
無線LAN機能 | IEEE 802.11ac | - | |
有線LAN機能 | Gigabit Ethernet(Intel I219-V) | ||
Bluetooth | 4.1 | - | |
オーディオ | ROG SupremeFX(Realtek ALCS1220)、8ch出力 | ||
背面パネルI/F | USB 3.1 Type-C、USB 3.1、USB 3.0×4、USB 2.0×4、HDMI、DisplayPort | ||
電源回路 | Extreme Engine Digi+ | ||
ファンコン機能 | Fan Xpert 4 | ||
高電流ファンピンヘッダ | 4ピン×1 | ||
液冷ポンプ用ピンヘッダ | 4ピン×2 | ||
イルミネーション | Aura | ||
LEDテープピンヘッダ | 4ピン×2 | ||
BIOS復旧機能 | USB BIOS FlashBack/CrashFree BIOS 3 | ||
メモリ相性対策 | MemOK! | ||
5X Protection III | - | ||
CPU取り付けアダプタ | 付属 | ||
HB BRIDGE | 付属 |
ROG STRIX
ゲーミングに特化したROG STRIXシリーズは、「ROG STRIX Z270F GAMING」、「ROG STRIX Z270G GAMING」、「ROG STRIX H270F GAMING」の3製品が用意され、店頭予想価格は順に27,000円前後、3万円前後、20,500円前後の見込み。それぞれZ270 ATXスタンダード、Z270 microATX、H270 ATXスタンダードという位置付け。
デザインを刷新し、赤要素を取り除き、銀と黒で構成されるスタイリッシュデザインにした。ヒートシンクに入れた切れ込みは刀の痕、基板の表面パターンは刃文をイメージしているという。ソフトウェア面はROG MAXIMUSと共通。
主な仕様は下表の通り。
製品名 | ROG STRIX Z270F GAMING | ROG STRIX Z270G GAMING | ROG STRIX H270F GAMING |
---|---|---|---|
フォームファクタ | ATX | microATX | ATX |
PCI Express拡張スロット | x16×3、x1×3 | x16×2、x1×2 | x16×2、x1×4 |
マルチGPU | AMD CrossFireX/NVIDIA SLI | AMD CrossFireX | |
M.2スロット | 2 | ||
SATA 6Gbpsポート | 6 | ||
無線LAN機能 | - | IEEE 802.11ac | - |
有線LAN機能 | Gigabit Ethernet(Intel I219-V) | ||
Bluetooth | - | 4.1 | - |
オーディオ | ROG SupremeFX(Realtek ALCS1220)、8ch出力 | ||
背面パネルI/F | USB 3.1 Type-C、USB 3.1、USB 3.0×4、HDMI、DisplayPort、DVI、PS/2 | USB 3.1 Type-C、USB 3.1、USB 3.0×4、USB 2.0×2、HDMI、DisplayPort、PS/2 | USB 3.1 Type-C、USB 3.1、USB 3.0×2、USB 2.0×4、HDMI、DisplayPort、DVI、PS/2 |
電源回路 | DIGI+ Power Control | Digi+ VRM | |
ファンコン機能 | Fan Xpert 4 | ||
高電流ファンピンヘッダ | 4ピン×1 | - | |
液冷ポンプ用ピンヘッダ | 4ピン×1 | ||
イルミネーション | Aura | - | |
LEDテープピンヘッダ | 4ピン×2 | 4ピン×1 | |
BIOS復旧機能 | CrashFree BIOS 3 | ||
メモリ相性対策 | - | ||
5X Protection III | - | ||
CPU取り付けアダプタ | - | ||
HB BRIDGE | 付属 | - |
TUF
高耐久のTUFシリーズは「TUF Z270 MARK 1」の1製品。店頭予想価格は36,500円前後の見込み。
Military Standard規格をクリアした部品を使用した高耐久を謳う製品で、13個の温度センサーと10個のファン用ピンヘッダを備え、専用ソフトウェア「TUF Thermal Rader 2+」によって高度な制御が可能。今回のTUF Thermal Rader 2+ではファン制御をFan Xpert 3準拠からFan Xpert 4に進化させ、先述のPWM/DCハイブリッド制御がケースファンにも対応した。
主な仕様は下表の通り。
製品名 | TUF Z270 MARK 1 |
---|---|
フォームファクタ | ATX |
PCI Express拡張スロット | x16×3、x1×3 |
マルチGPU | AMD CrossFireX/NVIDIA SLI |
M.2スロット | 2 |
SATA 6Gbpsポート | 6 |
無線LAN機能 | - |
有線LAN機能 | Gigabit Ethernet×2(Intel I219-V+I211) |
Bluetooth | - |
オーディオ | Crystal Sound 3(Realtek ALCS1220)、8ch出力 |
背面パネルI/F | USB 3.1 Type-C、USB 3.1、USB 3.0×2、USB 2.0×4、HDMI、DisplayPort |
電源回路 | TUF ENGINE! |
ファンコン機能 | TUF Thermal Radar 2+ |
高電流ファンピンヘッダ | 4ピン×1 |
液冷ポンプ用ピンヘッダ | 4ピン×1 |
イルミネーション | Aura |
LEDテープピンヘッダ | - |
BIOS復旧機能 | USB BIOS Flashback/CrashFree BIOS 3 |
メモリ相性対策 | MemOK! |
5X Protection III | - |
CPU取り付けアダプタ | 付属 |
HB BRIDGE | 付属 |
PRIME
PRIMEシリーズは、スタンダードATXの「PRIME Z270-A」、低価格ATXの「PRIME Z270-K」、microATXの「PRIM Z270M-PLUS」、Intel H270搭載でATX最上位の「PRIM H270-PRO」、ATX上位の「PRIME H270-PLUS」、microATX上位の「PRIM H270M-PLUS」、そしてIntel B250搭載でmicroATXの「PRIM B250M-A」の7モデル。
店頭予想価格は順に25,500円前後、21,500円前後、20,500円前後、17,000円前後、16,000円前後、16,000円前後、13,000円前後の見込み。
高信頼性を支える5つの機能「5X PROTECTION」はIIからIIIに進化。これまで「メモリ用ヒューズ」を要素の1つに入れていたが、PCI Expressスロットの止め金具を強化した「SafeSlot Core」に差し替えた。ビデオカードの引き抜きに対する強度が16%、後部へのズレに対する強度が66%、直立時ビデオカードの重さ方向に耐える強度が34%向上したという。デジタル電源回路や過電圧保護回路、高耐久LANポート、ステンレスバックパネルの要素は引き継ぐ。
主な仕様は下表の通り。
製品名 | PRIME Z270-A | PRIME Z270-K | PRIME Z270M-PLUS |
---|---|---|---|
フォームファクタ | ATX | microATX | |
PCI Express拡張スロット | x16×3、x1×4 | x16×2、x1×2、PCI×2 | x16×2、x1×2 |
マルチGPU | AMD CrossFireX/NVIDIA SLI | AMD CrossFireX | |
M.2スロット | 2 | ||
SATA 6Gbpsポート | 6 | 4 | |
無線LAN機能 | - | ||
有線LAN機能 | Gigabit Ethernet(Intel I219-V) | ||
Bluetooth | - | ||
オーディオ | Crystal Sound 3(Realtek ALCS1220A) | 8ch出力(Realtek ALC887) | |
背面パネルI/F | USB 3.1 Type-C、USB 3.1、USB 3.0×4、HDMI、DisplayPort、DVI、PS/2 | USB 3.1×2、USB 3.0 Type-C、USB 3.0×2、USB 2.0×2、HDMI、DVI、DisplayPort、PS/2 | USB 3.0 Type-C、USB 3.0×2、USB 2.0×2、HDMI、DVI、ミニD-Sub15ピン、PS/2×2 |
電源回路 | DIGI+ Power Control | DIGI+ VRM | |
ファンコン機能 | Fan Xpert 4 | Fan Xpert 4 Core | |
高電流ファンピンヘッダ | 4ピン×1 | - | |
液冷ポンプ用ピンヘッダ | 4ピン×1 | - | |
イルミネーション | Aura | - | |
LEDテープピンヘッダ | 4ピン×1 | - | |
BIOS復旧機能 | CrashFree BIOS 3 | ||
メモリ相性対策 | MemOK! | - | |
5X Protection III | 搭載 | ||
CPU取り付けアダプタ | 付属 | - | |
HB BRIDGE | 付属 | - |
製品名 | PRIME H270-PRO | PRIME H270-PLUS | PRIM H270M-PLUS |
---|---|---|---|
フォームファクタ | ATX | microATX | |
PCI Express拡張スロット | x16×2、x1×4、PCI×2 | x16×2、x1×4 | x16×2、x1×2 |
マルチGPU | AMD CrossFireX | ||
M.2スロット | 2 | ||
SATA 6Gbpsポート | 6 | ||
無線LAN機能 | - | ||
有線LAN機能 | Gigabit Ethernet(Intel I219-V) | Gigabit Ethernet(Realtek RTL8111H) | Gigabit Ethernet(Intel I219-V) |
Bluetooth | - | ||
オーディオ | 8ch出力(Realtek ALC887) | ||
背面パネルI/F | USB 3.1×2、USB 3.0 Type-C、USB 3.0×2、USB 2.0×2、HDMI、DisplayPort、DVI出力、PS/2 | USB 3.0×4、USB 2.0×2、HDMI、DVI、ミニD-Sub15ピン、PS/2×2 | USB 3.0 Type-C、USB 3.0×2、USB 2.0×2、HDMI、DVI、ミニD-Sub15ピン、PS/2×2 |
電源回路 | DIGI+ VRM | ||
ファンコン機能 | Fan Xpert 4 Core | Fan Xpert 2+ | Fan Xpert 4 Core |
高電流ファンピンヘッダ | - | ||
液冷ポンプ用ピンヘッダ | 4ピン×1 | - | |
イルミネーション | - | ||
LEDテープピンヘッダ | - | ||
BIOS復旧機能 | CrashFree BIOS 3 | ||
メモリ相性対策 | - | ||
5X Protection III | 搭載 | ||
CPU取り付けアダプタ | - | ||
HB BRIDGE | - |
製品名 | PRIME B250M-A |
---|---|
フォームファクタ | microATX |
PCI Express拡張スロット | x16×1、x1×2 |
マルチGPU | - |
M.2スロット | 2 |
SATA 6Gbpsポート | 6 |
無線LAN機能 | - |
有線LAN機能 | Gigabit Ethernet(Realtek RTL8111H) |
Bluetooth | - |
オーディオ | 8ch出力(Realtek ALC887) |
背面パネルI/F | USB 3.0 Type-C、USB 3.0×2、USB 2.0×2、HDMI、DVI出力、ミニD-Sub15ピン、PS/2×2 |
電源回路 | DIGI+ VRM |
ファンコン機能 | Fan Xpert 2+ |
高電流ファンピンヘッダ | - |
液冷ポンプ用ピンヘッダ | - |
イルミネーション | - |
LEDテープピンヘッダ | - |
BIOS復旧機能 | CrashFree BIOS 3 |
メモリ相性対策 | - |
5X Protection III | 搭載 |
CPU取り付けアダプタ | - |
HB BRIDGE | - |