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互換オフィスソフトのKINGSOFT Officeが「WPS Office」にリブランド

KINGSOFT Officeが「WPS Office」にリブランド

 キングソフト株式会社は15日、日本市場における総合オフィスソフト「WPS Office」の提供開始を発表した。

 これまで同社は「KINGSOFT Office」の名前でオフィスソフトを提供してきたが、日本市場での10周年を契機に、中国の親会社であるKINGSOFT Office Software Corporationが展開している「WPS Office」にリブランドして展開を図る。

 ブランド名は変わるものの、基本構成は従来通りで、低価格ながらMicrosoft Officeとの高い互換性(Office 2007以降)を特徴とする。アプリはワードプロセッサ「Writer」、プレゼン用の「Presentation」、表計算の「Spreadsheets」の3つを含む。

 ラインナップと価格は下表の通りで、先にダウンロード版を提供。後日量販店などで購入可能なPOS版も販売する。

【表】WPS Officeのラインナップ
エディション価格対応OSアプリVBAマクロフォントサポート
Standard Edition5,880円Windows/Android/iOSWriter
Presentation
Spreadsheets
-11書体電話/メール
Gold Edition7,380円対応28書体
Platinum Edition9,880円46書体
Premium Presentation3,880円Presentation-40書体
for Android/for iOS月額350円
年額3,500円
Android/iOSWriter
Presentation
Spreadsheets
-

 インストール可能台数は各デバイスごとに1台ずつとなる。

 既存のKINGSOFT Officeユーザーは無償でWPS Officeに移行可能。移行開始時期は12月以降を予定している。

名称をKINGSOFT OfficeからWPS Officeに変更
POSA版は11月25日に提供。また、既存ユーザーは無償でWPS Officeに移行できる
WPS Officeの特徴
UIをリボンインターフェイスのない旧Office準拠に変えることもできる
フォントが新しく追加された
モバイルでも利用可能

クラウド機能を備える「WPS+」も国内に投入予定

キングソフトで取締役社長を務める馮達(フェン・ダ)氏

 キングソフトは今回のWPS Officeの発表に伴い、製品説明会を開催した。

 まず、同社取締役社長を務める馮達(フェン・ダ)氏が登壇し、KINGSOFT Officeのユーザーが国内で600万人以上おり、Microsoft Office互換のソフトとして成功を納めることができたのも、日本のユーザーやパートナー各社のおかげであると謝辞を述べた。

 同氏は、KINGSOFT Officeは高機能でありながら安価に提供されており、特に2006年11月にリリースしたKINGSOFT Office 2007は、当時のMicrosoft Officeが非常に高価であったことから、多くのユーザーの支持を得ることができたと振り返る。同社はエンドユーザーのサポートにも力を入れており、専門チームによる電話とメールの無償サポートを提供し、昨年(2015年)には2万件を超えるユーザーサポートを行なったという。

KINGSOFT Officeのこれまでのラインナップ
国内ユーザー数は600万人
ユーザーサポートを電話とメールで無償提供し、2万件を超える対応を行なっている
ユーザーサポートの声

 また、WPS Officeは現在中国でクラウドサービスなどと連携する「WPS+」も提供しており、こちらも合わせて発表。現在日本での導入を進めているとのことだったが、登場時期はまだ定まっていないようだ。

「WPS+」のラインナップ。大きく、モバイルアプリ、共同編集・共有サービス、文書作成のソフトからなる。今後日本にも投入される予定