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能力は協調して物を運んだり、図を描くこと。キュートでけなげな見た目の超小型ロボ

Zooids

 多数の仲間と協調して図を描いたり、人間とインタラクションする「Swarmユーザーインターフェイス」を利用した自走式超小型ロボット「Zooids」がスタンフォード大学およびパリサクレー大学の研究チームによって開発され、ACM(Association for Computing Machinery)のデジタルライブラリにオープンソースとしてその仕様が公開されている。

 Zooidsは、直径26mm、高さ21mmの円筒形のロボット。各種コントローラやセンサー、バッテリ、モーターを内蔵し、テーブル上など平らな面を自律的に走行できる。

 さまざまな応用例が考えられるが、動画にもある通り、1つの例として、Zooidsを使って図を表現するというものが挙げられている。1つのZooidsを手でつまんで動かすと、それに連れて他のZooidsが順番について回り、ベジェ曲線を描き、図を表現する。また、直線や四角形、円をきれいに描くこともできる。

 また、動的に変化するグラフという用途も考えられている。例えば、横軸が製品ジャンル、縦軸が売上高というチャートを用意。2つのZooidsの距離を離していくと、時期が1週間前、1カ月前、半年前というように遡ったと判断される。すると、それに応じて残りのZooidsが動いて、1週間前、1カ月前、半年前の売上高のグラフを表現する。

 さらに、テーブル上のスマートフォンを複数のZooidsが協力して、ユーザーの近くに運ぶデモも紹介されている。

 48MHz動作のSTMicroelectronics製ARM CPU「STM32F051C8」が制御を行ない、ベースステーションとは無線で通信を行なう。フォトダイオードを内蔵しており、プロジェクタからテーブルに投影を行なうことで、光学的に自分の位置を検出できる。移動速度は最大74cm/s、平均44cm/s。

小さなZooidsがちょこまかと作業している姿はチョロQやミニオンズのよう