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楽天、月額税別380円で約200の雑誌が読み放題の「楽天マガジン」
2016年8月9日 13:30
楽天株式会社は9日、月額税別380円、または年間税別3,600円で約200種類の雑誌が読み放題になるサービス「楽天マガジン」を提供開始した。
新サービスの提供開始に伴い、iOS 8以降およびAndroid 4.4以降用のアプリを配信し、ファッション、ビジネス、グルメ・トラベル、スポーツ・アウトドア、趣味・娯楽など11のジャンル/約200誌が読める。デバイスは最大5台まで同時利用可能。
同社はこれまで電子書籍サービス「楽天Kobo」、マンガやコミックに特化した「楽天マンガ」の2種類を提供してきたが、同社の調査によるとこれらのユーザーは本の探し方や読み方が雑誌とは異なっており、そのため雑誌に特化したサービスの提供開始に至った。
また、同社がこれまで展開している楽天市場や楽天トラベルなどのサイトとの連携も図れるとしており、雑誌の読者が興味/関心を持っている分野との連携も容易だとしている。
特徴は独自のキュレーションコンテンツ「記事まとめ」。読者が興味を持つ分野の記事を複数の雑誌からピックアップすることで、これまで読んだことのない雑誌を読むきっかけにもなり、また読者の興味ジャンルに特化した楽天のほかのサービスとの連携も可能になるとしている。
今後は、Webのように読める「テキストビューワー」機能、そして電子雑誌における広告モデルの導入による継続的な収益性の確保などを検討していく。
サービス開始を記念し、本日から10月31日までの間、楽天マガジンに申し込んだユーザーにもれなく「楽天スーパーポイント」100ポイントをプレゼントするキャンペーンを実施する。また、楽天マガジン登録ユーザーは本日から10月31日まで、楽天市場または楽天Koboでのお買い物の際にポイントを通常の2倍獲得できる。
既存の楽天サービスと相性が良い楽天マガジン
8月9日に開かれた製品発表会では、同社常務執行役員 デジタルコンテンツカンパニー プレジデントの相木孝仁氏が、楽天マガジンを始めたきっかけについて紹介した。
同社は電子書籍サービス「楽天Kobo」を2012年7月に開始して以来、約40万タイトルの日本語コンテンツを揃え、サービスを拡充したことでユーザーの好評を得ている。今や楽天Koboは同社のデジタルコンテンツの大黒柱ともなっているという。
また、今年(2016年)5月には「楽天マンガ」という電子コミックに特化したサービスも開始し、学生などクレジットカードを持っていないユーザー向けに携帯電話料金とともに支払いできる仕組みを用意したことで、こちらも好調な滑り出しとなっている。
一方で、国内においては電子雑誌の市場が拡大しており、2013年度80億円だった市場が、今年度では340億円、2017年には380億円に拡大するという予測がある。この市場拡大の波に乗り、またこの市場拡大に貢献する形で、参入を決めたのだという。
同社が電子雑誌を提供するメリットはほかにも、同社の既存サービスとの融合にある。例えば楽天マガジンでこれまで読んでいなかった雑誌を読むことにより、新たな雑誌と出会うきっかけになり、楽天ブックスを通じて紙の雑誌を購入するきっかけにもなる。また、雑誌を見て欲しくなった製品をそのまま「楽天市場」で買う、グルメ情報やトラベル情報を見て「楽天トラベル」で旅の予約をする、といった連携効果が期待できるとした。
発表会にはタレントの小島瑠璃子さんもゲストとして招かれ、トークショーが行なわれた。「夏は日焼けなんて気にしない。日焼け止めも塗らずアクティブに行動してます」という小島さんは、外出時に雑誌も持っていくそうだ。主にファッション誌を駅で購入して移動中に読んでいるそうだが、やはり荷物になるのには困っているという。今回の楽天マガジンサービスを利用すればその悩みが解決できると嬉しそうに語っていた。