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Wi-Fi Alliance、無線デバイス/リッチコンテンツ増加で第2世代802.11ac「Wave 2」の必要性を説く
2016年7月27日 16:19
Wi-Fi関連機器の認定などを行なっている業界団体のWi-Fi Allianceは27日、都内で記者発表会を開催し、無線LAN「Wi-Fi CERTIFIED ac(広義のIEEE 802.11ac)」の「Wave 2」に関する説明を行なった。
Wave 2は802.11acの第2世代規格で、前世代のWave 1から性能や利便性を向上させるための機能が付加されている。米国で今年(2016年)の6月29日より正式にWave 2の認定を発表したが、ドラフト段階の頃からWave 2機能を搭載したルーターが販売されており、既に対応製品は多い。なお、スマートフォンは対応製品の登場が遅れており、現状ではSamsung ElectronicsのGalaxy S7などが挙げられる。
Wave 2の特徴は下記の通り。
- MU-MIMO(Multi-User MIMO)
これまで1台のルーターにつき、一度に1台の端末としか通信できなかったが、2台同時通信といったマルチタスク処理が可能になり、スループットが向上。 - 160MHzまでのチャネルボンディングをサポート
Wave 1では80MHzまでだったチャネルの帯域が拡張され、80MHzと80MHzを束ねた160MHzのチャネルボンディングにより通信速度が倍増。 - 空間ストリーム数が4つに増加
従来3つだった空間ストリーム数が4つに増加。4つのデバイスに1つの空間ストリームを割り当てたり、4つの空間ストリームを1デバイスで使ってより高速化を図れるようになった。 - 5GHz帯のサポート拡大
5GHz帯で利用できるチャネルが増え、隣接する周波数帯との干渉を緩和。
Wi-Fi Allianceでマーケティング担当 バイスプレジデントを務めるケビン・ロビンソン氏は、現在の通信には2つのトレンドがあるとし、「接続デバイスの増加」と「リッチコンテンツの増加」を挙げ、アメリカの家庭では平均8台の無線LAN対応デバイスが使われており、4Kコンテンツ視聴といった大容量なストリーミングサービスの利用などが進んでいる状況であると説明。世界中で通信デバイスの所有が進むことで、2020年までにはネットワークに接続されるデバイスは300億台以上に上るだろうという予測を示した。
こうした状況の中で、通信の快適さを担保するために802.11ac Wave 2の重要性を説き、ユーザーから止むことのない通信スピードと高精細コンテンツの要求に応えられるものだとアピールした。