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Huawei、ライカと共同開発のダブルレンズカメラ搭載5.2型スマホ
~税別3万円のエントリーモデルと女性向けスマートウォッチも
2016年6月10日 06:00
華為技術日本株式会社(ファーウェイ・ジャパン)は、5.2型スマートフォン「P9」および「P9 lite」、スマートウォッチ「HUAWEI WATCH Elegant & Jewel」を6月17日より発売する。価格はオープンプライス。
Leicaと共同開発したカメラを搭載した「P9」
P9は、ワールドワイドでは4月9日にロンドンにて発表されている製品で、「P8」の後継機にあたる、SIMロックフリーのAndroid 6.0搭載5.2型スマートフォン。税別店頭想定価格は59,800円。
最大の特徴は、2つのレンズ/センサーを持つダブルレンズカメラで、独カメラメーカーのLeica(ライカ)と共同開発したレンズ「LEICA SUMMARIT H」を搭載。F2.2、広角27mmの非球面レンズは、Leicaによって透明度や収差、フレアなどの光学特性が評価され、スクリーニングされたものとなる。
イメージセンサーは、P8から24%大型化したという、1セルサイズ1.25μmで1,200万画素のソニー製CMOSセンサー「IMX 286」を2つ搭載。一方は通常のRGBセンサーだが、一方をモノクロセンサーで、カラーフィルタを除くことで、モノクロセンサーはより明るく、精細度の高い映像を捉え、カラーセンサーの結果と組み合わせることで、より鮮明な画を得られるとしており、特に暗所や逆光での撮影時に効果を発揮するという。
フォーカスは、従来のコントラストフォーカスに加え、レーザーフォーカスと深度(depth)フォーカスを組み合わせた、ハイブリッドフォーカス方式を採用。レーザーフォーカスは近距離の撮影で利用され、特に暗所で効果を発揮する。遠距離の撮影では、2つのカメラの視差を利用して距離を算出する深度フォーカスを利用する。特に深度フォーカスでは、深度計算用に専用ICチップを搭載しており、ソフトウェアでの計算に比べて、3倍高速に処理が可能であるという。
カメラ機能としては、撮影時にリアルタイムで、または撮影後にフォーカス/絞りを変更できるという「ワイドアパーチャ機能」のほか、フィルムモードとして「標準」、よりビビットな色の「鮮明」、落ち着いた色合いの「ソフト」の3種、モノクロセンサーで撮影を行なう「ライカモノクロモード」を搭載する。
筐体の薄さも特徴で、金属製の筐体は6.95mmという薄さを実現。背面カメラ部の突起はなく、フルフラットなデザインとなっている。
背面に搭載する指紋センサーは、消灯状態から0.5秒以内に認証と画面ロック解除を行なえるという。また指紋認証のほか、ジェスチャ操作に対応するため、シャッター操作や着信応答、通知パネルの開閉などが可能。
前面はベゼル幅1.7mmの狭額縁設計で、NTSC比96%の高色域フルHD(1,080×1,920ドット)IPS液晶ディスプレイを搭載。またバックライトLEDを20個搭載し、最高輝度500nitを実現したことで、太陽光下でも高い視認性があるとする。
通信はLTEカテゴリ6のキャリアアグリゲーション(CA)をサポートしており、下り最大26.25Mbps、上り最大50Mbpsに対応。
SoCには、CPUにCortex-A72(2.5GHz)×4とCortex-A53(1.8GHz)×4、GPUにMali T880を搭載し、16nm FinFET+プロセスで製造されたHiSilicon製8コアSoC「Kirin 955」を採用。メモリは3GBで、フラッシュストレージは32GBとなる。
対応バンドは、FDD-LTEのバンド1/2/3/4/5/6/7/8/12/17/19/20/26/28、TDD-LTEのバンド38/39/40、W-CDMAのバンド1/2/4/5/6/8/19、GSMの850/900/1,800/1,900MHzに対応。LTE CA(Cat.6)は、バンド1+19/3+19/1+3/1+8/3+8の組み合わせをサポートする。
インターフェイスは、USB Type-Cポート、Nano SIMカードスロット、microSDXCカードスロット(最大128GB、nano SIMカードスロットに配置)、800万画素前面(F2.4)、1,200万画素背面カメラ×2(F2.2)、IEEE 802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2、NFCなどを装備。GPS/加速度/コンパス/ジャイロ/環境光/近接/HALL/指紋センサーを搭載する。
バッテリ容量は3,000mAh。本体サイズは約70.9×145×6.95mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約144g。本体色はミスティックシルバー、チタニウムグレーの2モデル。
コストパフォーマンスに優れた「P9 lite」
P9 liteは、P9と同じく、SIMロックフリーでAndroid 6.0搭載の5.2型スマートフォン。税別店頭予想価格は29,980円。
アルミ合金製フレームを採用し、7.5mm厚と前機種「P8lite」から薄型化。P9と共通の筐体デザインを持つ。
本体設計を見直し、前機種から画面占有率を向上させ、画面を大型化。解像度もフルHD化、最大輝度450nit、コントラスト比1,500:1、NTSC比85%の広色域で、鮮やかな画面となっているとする。
カメラは1,300万画素のソニー製CMOSセンサー「IMX214」を搭載。前面背面ともにF2.0のレンズを搭載。背面レンズは広角77度で、グループ自撮りも楽に撮影できるとする。
カメラの撮影モードとして、P9と同様のプロカメラモード、スライドなどを斜めから撮影しても矩形補正してくれる文章撮影、長時間露光撮影を行なうライトペインティング、スローモーション、料理を美味しそうに撮れるフードモードの5つを新たに追加。顔認識機能で自分だけにビューティーモードを適用する「パーフェクトセルフィー」機能も備える。
通信は下り最大150Mbps、上り最大50MbpsのLTEに対応。
SoCには、CPUにCortex-A53(2GHz×4+1.7GHz×4)、GPUにMali-T830MP2(900MHz)を搭載し、16nm FinFET+プロセスで製造されたHiSilicon製8コアSoC「Kirin 650」を採用。ディスプレイはフルHD PSパネルで、メモリは2GB、フラッシュストレージは16GB。新たに背面に指紋センサーを搭載する。
対応バンドは、FDD-LTEのバンド1/3/5/7/8/19/28、TDD-LTEのバンド40、W-CDMAのバンド1/5/6/8/19、GSMの850/900/1,800/1,900MHzに対応する。
インターフェイスは、Micro USBポート、Nano SIMカードスロット、microSDXCカードスロット(最大128GB、nano SIMカードスロットに配置)、800万画素前面(F2.0)、1,300万画素背面カメラ(F2.0)、IEEE 802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.1などを装備。GPS/コンパス/環境光/近接/指紋センサーを搭載する。
バッテリ容量は3,000mAh。本体サイズは約72.6×146.8×7.5mm(同)、重量は約147g。本体色はゴールド、ホワイト、ブラックの3モデル。
女性向けのデザインをスマートウォッチ「HUAWEI WATCH Elegant & Jewel」
HUAWEI Watch Elegant & Jewelは、Android Wear搭載のスマートウォッチ。既存のHUAWEI Watchの女性向けモデルとなり、税別店頭予想価格はElegantモデルが61,800円、Jewelモデルが72,800円。
Elegantモデルは、ベゼルに中世ヨーロッパで誕生した装飾技法「クルド・パリ」を施したモデルで、Jewelモデルは、ベゼルにブリリアントカットのスワロフスキー「キュービックジルコニア」68個をあしらったモデル。
どちらもベルトにイタリア製レザーを採用する。
主な仕様は共通で、CPUがQualcomm Snapdragon APQ8026(1.2GHz)、メモリ512MB、ストレージ4GB、ディスプレイは1.4型円形のAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)を採用。防水防塵機能はIP67準拠。
インターフェイスはIEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 4.1+LE。センサー類には6軸のモーションセンサー(加速度/ジャイロ)、バロメーター(気圧計)、心拍センサー(PPG)、振動モーターを搭載。
バッテリ容量は300mAhで、バッテリ駆動時間は1.5日。
本体サイズは直径が42mmで、厚みはElegantが12.5mm、Jewelが12.9mm。重量はElegantが約64g、Jewelが約60.5g。
都内で開催された製品発表会には、華為技術日本株式会社 デバイス・プレジデントの呉波氏が登壇。「日本で最も評価されるスマートフォンを目指す」と意気込みを語った。
ゲストとして登場したモデルの秋本梢さん、フリーアナウンサーの青木裕子さんは、P9シリーズを「持ってみると薄さに驚く」と、薄さと軽さに驚いたと述べていた。