やじうまミニレビュー
PCで会議や授業を録音するなら外部マイクがお薦め
~USB直挿しのサンワサプライ「MM-MCUSB16 USBマイクロホン」
(2015/8/6 06:00)
筆者は仕事柄、結構な頻度で会議や発表会などに出席し、そのメモを取る。使うのはPCとボイスレコーダーだ。
ボイスレコーダーで録音しているのであれば、PCでテキストメモを残す必要はないのではと思われるかもしれない。しかし、即時解禁の発表会については、日刊のWeb媒体という性質上、なるべく早く記事にまとめて掲載する必要がある。会社に戻って録音を聞き直しながら文章を入力していたのでは、聞き取りに発表会の時間分、余計に時間がかかってしまう。そのため、基本的に記事に盛り込む内容は、発表会の時点で全てテキスト入力しており、その体裁を整えだけで記事化できるようにしている。だが、書き漏らすこともあるし、数字の内容などについては、確認のため聞き直すことがあるので、ボイスレコーダーも利用している。
テキストメモについては、人によって使うソフトは千差万別。また、PC関連の記者、ライターでもメモは紙の資料やノートに手書きで残すという人もいる。筆者はと言うと、この仕事を始めた頃は、テキストエディタの「秀丸」にテキストを入力し、音声は単体のボイスレコーダーを使っていた。だが、今では両者を「OneNote」1つで実現している。
OneNoteは、メモを取ったり、アイディアを書き留めたりするのに有効なツールなのだが、メモを取りながら、音声や動画を記録することもできる。筆者は動画までは撮影しないが、前述の通り音声は常に録音している。OneNoteをボイスレコーダー代わりにするメリットは、OneNoteでは音声を録音していると、テキスト入力時のタイムスタンプも記録されるのだ。
どういうことかと言うと、OneNoteに入力したテキストを読み返しながら、書き漏らしたところや、書いた内容が正しいか自信がない時、その場所にカーソルを持って行って再生ボタンを押すと、そのテキストを入力していた時点の音声が再生されるのだ。つまり、再生ソフトのシークバーをいろいろ動かして、該当箇所を山勘で探さなくとも、即座にその場所にたどり着けるのだ。
また、OneNoteで録音しておくと、外部レコーダーのように後からデータをPCに取り込む必要もないし、テキストと音声が同じページに保存されるので、管理上も楽になる。
と言うわけで長年OneNoteを愛用しているのだが、その音声録音にはPCの内蔵マイクではなく、サンワサプライの外付けのUSBマイク「MM-MCUSB16 USBマイクロホン」を使っている。理由は明快で、音声の品質を上げるためだ。
作品を作っているわけではないので、そこまで音質を気にする必要はない。しかし、英語でのインタビューとなると、音質が悪かったり、ノイズが多いと、聞き取りに難儀することもある。
MM-MCUSB16は、実売価格1,745円(2015年8月時点)ということで、音質は格段に上がるわけではない。だが、PC内蔵のものよりは良い。それよりも良いのが、PCのノイズを低減できる点だ。
PCのマイクは、グレードや内蔵場所にもよるが、打鍵音を大きく拾ったり、キーボード面に手が擦れた際にザラザラと言ったかなり嫌なノイズが乗ることがある。その点、外付けUSBマイクだと、打鍵音は消えはしないが、多少軽減され、PC表面を擦った音はかなり解消できる。
また、ネックの部分が自由な角度に曲げられるため、基本的にユーザーの方を向いているPC内蔵マイクよりも、より明瞭に話者の発言を捉えることができる。非常にコンパクトなので、カバンに入れてもかさばらないし、バスパワーで動くので、充電などしておかなくとも、挿してすぐ使える。
記者やライターではなくとも、議事録を取ったり、授業内容をPCで記録している人は少なくないだろう。PCで録音しており、ノイズが気になるようなら、外部マイクの導入を検討してみてはいかがだろうか。