Windows 10カウントダウン

Windowsに追加された2つのボタン

〜内部バージョンは10.xに

 Windowsは、その内部バージョンが10.xになることが明らかになった。7.xも8.xも、そして、9.xも飛び越し、まさかの10.xだ。だが、Technical Previewは、未だ6.4.9879となっている。これから、まだ、どれだけの変化があるのだろう。

内部バージョンが10.xになる次期Windows

 11月12日に公開された6.4.9879だが、その後、ISOイメージも公開され、それをダウンロードすることでクリーンインストールすることが可能になっている。Microsoftでは、このビルドが2014年最後のものになるとし、次は、2015年をお楽しみにと言っている。本当はクリスマスプレゼント的なビルドを期待したいところだが、それは2015年以降のお楽しみとなる。

 製品名がWindows 10になるとしても、次期Windowsの内部バージョンは、実際には10.xにはならないだろうと考えられていた。Windows 7も、8も内部バージョンとは無関係な名称を冠していたからだ。

 ところが、MicrosoftのIEのユーザーエージェント文字列が、6.4から10.0になることが同社のMSDNで明らかになった。同社では、そのことを示し、バージョン番号に依存するコードがある場合は、新しい値(10.x)に対応できるようにアップデートするように薦めている。

 いずれにしても大改造であることには間違いない。引き続き、注意深く、Technical Previewをレビューしていくことにしよう。

実装が不完全な検索ボタン

 待望のスタートボタンが復活した次期Windowsだが、Technical Previewでは、その隣にさらに2つのボタンが追加されている。検索ボタンとタスクビューボタンがそれで、双方とも表示/非表示を変更できるが、デフォルトでは表示されるようになっている。

スタートボタンの右に新設された2つのボタン。検索ボタンとタスクビューボタン

 まず、検索ボタンは文字通り検索のためのものだ。クリックすると検索ボックスを持つ領域が表示され、そこに入力された文字列に応じた検索が行なわれる。今のところ、PC内にある要素、例えば、アプリ名などの一部を入力しても、それを探してくれるわけではない。ファイルの検索もできないようだ。入力されたキーワードを検索文字列として、Internet ExplorerによるBing検索が行なわれる。今のところはそれだけの機能しか実装されていないようだ。

 スタートボタンをクリックしたスタートメニュー下部にも検索ボックスが用意されていて、こちらは、入力したキーワードに対して、PC内の文書も対象に含まれているので、用途的には別のことを担うつもりなのだと思われる。

検索ボタンの実装はまだ何も決まっていない模様。Interne ExplorerがBing検索を実行するだけだ
スタートメニュー内の検索ボックスは、アプリの検索やドキュメント検索などに対応している

標準機能として提供される仮想デスクトップ

 一方、タスクビューボタンは、仮想デスクトップのために新設されたボタンだ。仮想デスクトップは、今までなかったのがおかしいくらいの機能だが、過去においては、Windows XPのPowerToysで提供されていたことがあった。

 PowerToysは、Windows 95/98/Me/XPと、Windowsが新しくなるたびにリリースされてきたもので、製品としてのWindowsを完成させてRTMしたあと、次の製品に取りかかる束の間の休息の合間に、開発チームが趣味で作ったアプリやユーティリティを無保証、無サポートで提供するものだった。つまり、Windowsを知り尽くしたメンバーによる純正品のユーティリティ群というわけだ。

 PowerToysは、Windows XP用のものが出て、それが最後となった。Windows XPのサポート終了によって、すでに正規に入手することができなくなっている。そのWindows XP用PowerToysに含まれていたのがVirtual Desktop Managerだった。

 4つまでのデスクトップを作成し、自在に切り替えることができるというもので、当時はそれなりに便利に使ったことをよく覚えている。特に、ノートPCの小さな画面では重宝したものだ。

 さて、それから10年以上が経過した今、Windowsはどのような仮想デスクトップ機能を提供くれるのだろうか。まず、タスクビューボタンをクリックすると、現在のデスクトップがグレーアウトし、デスクトップを追加するためのバーがデスクトップ下部に表示される。

仮想デスクトップ機能が標準で提供されるようになった

 ここで+をタップすると2つ目のデスクトップが追加され、そのサムネールがバーの上に並ぶ。さらに+をクリックすることで、3つ目、4つ目のデスクトップが順に追加されていく。横1,920ドットの環境では10個のデスクトップを作成することができた。バーに並ぶサムネールをクリックすることで、任意のデスクトップに移動することができる。

 これらのデスクトップは、独立している。隣にある別のデスクトップとは繋がっていないのだ。従って、1つのデスクトップで開いたウインドウをドラッグ操作で移動しても隣のウインドウに持って行くことはできない。

タスクビューボタンをクリックすると、バーが表示され+でデスクトップを追加できる
好きなだけ追加できるようにみえて……、
横1,920ドットの環境では10個を追加できた
ポインタを重ねたウインドウは×で閉じることができる
検索ボタン、タスクビューボタンは表示、非表示を切り替えることができる

 タスクバーは各デスクトップで共通だ。開いているアプリのタスクバーボタンは、全てのデスクトップのタスクバーに表示され、そのクリックで、そのウインドウが開いているデスクトップに移動する。

 デスクトップの切り替えには、ショートカットキーも用意されている。Win + Ctrl + 方向キーによって隣のデスクトップに切り替わる。デスクトップは横に並んでいるイメージなので、それをずらすことになる。

 複数のデスクトップで、複数のウインドウが開いている場合も、タスクバー上のボタンで自由にデスクトップを切り替えることができるほか、Win + タブで、現在のデスクトップで開いているウインドウの一覧を、Alt + タブですべてのデスクトップでのウインドウ一覧を表示できる。

・Alt + Tab すべてのウインドウ一覧
・Win + Tab 現在のデスクトップ上のウインドウ一覧
・Win + Ctrl + 左右方向キー 隣のデスクトップへの切り替え

 任意のウインドウを別のデスクトップに移動することもできる。移動したいウインドウが表示されているデスクトップに行き、タスクビューボタンをクリックするか、Win + タブで、そのデスクトップに開いているウインドウ一覧を表示させ、移動させたいウインドウを右クリックすると、ショートカットメニューが表示され、そこにMove toが用意されている。

 移動先は、単にDesktop 1、Desktop 2……と、数字で判別できるだけだ。デスクトップ全体に大きな識別用の数字が表示されたりするわけでもない。これでは使い勝手も悪いので、最終的には、もっと使いやすいGUIが用意されるに違いない。

デスクトップ内のウインドウ一覧で、任意のウインドウにポインタを重ねると、そのウインドウが強調表示される
右クリックするとショートカットメニューが表示され、任意のデスクトップに移動できる

 なお、デスクトップはいつでも閉じることができ、そのデスクトップで開いていたウインドウは、隣のウインドウに移動する。

ウインドウをうまく整列

 デスクトップ上のウインドウについては、Win + 方向キーのショートカットで整列させることができる。

・Win + → デスクトップ右半分で最大化
・Win + ← デスクトップ左半分で最大化
・Win + ↑ デスクトップ全体で最大化
・Win + ↓ 最小化

左右どちらかに最大化されている時

・Win + ↑ さらに上半分のサイズに
・Win + ↓ さらに下半分のサイズに

 これらのショートカットを使えば、1つのデスクトップ内で、簡単な操作で4つのウインドウをタイル表示させることができる。

通常のウインドウ表示
デスクトップの左半分に表示
デスクトップの左上に表示
4つのウインドウをタイル配置

 Windows 8は、1つのアプリに没入することをユーザーに求めたが、なかなかそれは受け入れられなかった経緯がある。ならば、没入対象を切り替えることができる仮想デスクトップを用意し、どうしても併行して扱わなければならないアプリについては、こうしたタイル整列の方法で同時に表示させるという方法を提供しようということだろうか。

 いわゆるストアアプリもデスクトップに表示されるようになった今、ストアアプリとデスクトップアプリの違いをエンドユーザーが区別して使うことを強いるのは難かしくなっていくようにも思う。アプリはアプリであり、その素性をユーザーが意識することなく、旧来と同様のデスクトップで扱えるようにすることが必要だという判断なのだろう。

 現行の8.1では、デスクトップそのものが没入型のストアアプリであると考えると、すっきりと整理ができるのだが、そのデスクトップの中で複数のデスクトップアプリが動いてウインドウを開くということは理解しにくい概念だ。

 いずれにしても、Technical Previewが、タッチファーストの世界を提示するのではなく、デスクトップに慣れたユーザーに対してすりよることから始まったことは、いろいろな意味で興味深い。

(山田 祥平)