2014年7月31日

2014年7月30日

2014年7月29日


西川和久の不定期コラム

レノボ・ジャパン「Lenovo C325」
〜AMD E-450を内蔵した20型のオールインワン



 レノボ・ジャパン株式会社は、AMD E-450を搭載したオールインワンPC「Lenovo C325」を10月28日に発売した。3月に前モデルにあたる「C205」の記事を掲載したが、その違いなどにも触れながら試用レポートをお届けする。


●スタイリッシュなオールインワンPC

 2011年の3月に、前モデルに相当する「C205」の試用レポートを掲載した。C205のスペックは、プロセッサにグラフィックス統合型AMD Fusion APU/E-350、メモリ2GB、HDD 320GB、18.5型の液晶パネルで解像度は1,366×768ドットというオールインワンPCだ。店頭予想価格は5万円前後。当時の記事を読み直すと、メモリが2GBなので、+2GBで計4GBにさえすれば、普段使いには十分との評価となっている。筆者は自作であるが同じくE-350を搭載したマシンを所有し、初期のSSDとともに使っているが、重い処理をしない限り十分なパワーだ。

 今回ご紹介する「C325」は、AMD E-350の上位に相当するE-450を搭載し、いろいろな部分が少しずつパワーアップした新型モデルとなる。主な仕様は以下の通り。

【表】Lenovo「C325」の仕様
CPU AMD E-450
(2コア、1.65GHz、キャッシュ512KB×2、TDP18W)
チップセット AMD A50M FCH
メモリ 2GB(2GB×1)PC3-10600 DDR3 SO-DIMM/
2スロット空1/最大8GB
HDD 500GB(7,200rpm)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
OS Windows 7 Home Premium(64bit)SP1
ディスプレイ 20型LED液晶ディスプレイ(非光沢)、1,600×900ドット
グラフィックス CPU内蔵Radeon HD 6320
ネットワーク Gigabit Ethernet、IEEE 802.11b/g/n
その他 USB 2.0×6(側面×2、背面×4)、6in1カードリーダ、
音声入出力、30万画素Webカメラ、スタンドアロンスピーカー
サイズ/重量 499×78×343.5mm(幅×奥行き×高さ)/重量は5.97kg
店頭予想価格 5万円前後

 プロセッサは、少し前に掲載した日本HP「Pavilion dm1-4000(AMDモデル)」と同じく、AMD E-450。グラフィックス統合タイプで2コア、クロック1.65GHz、キャッシュ512KB×2でTDP18W。E-350と比較してクロックが+0.05GHzアップし、内蔵グラフィックスが「Radeon HD 6310」から「Radeon HD 6320」へ。そしてメモリがDDR3-1066からDDR3-1333へとアクセス速度が向上している。

 チップセットは変わらずAMD A50M FCH。USB 3.0のインターフェイスは無いものの、全てのSATAが6Gbpsだ。メモリは2スロットあり2GB×1。1スロット空きで最大4GB×2の計8GBとなる。標準で2GBというのはWindows 7、そしてグラフィックス共有を考えた場合、少なめだ。出来れば+2GBの計4GBとして使いたい。後半のベンチマークテストの結果が気になるところ。

 液晶パネルは20型。解像度は1,600×900ドットだ。以前のモデルが18.5型1,366×768ドットだったので、見た目に関してはこの部分が一番大きい変化となる。HDMIなど外部入出力はともに非対応。なお、液晶は非光沢タイプだ。

【11月16日追記】レノボより、搭載液晶は非光沢であると正式に訂正されました。

 HDDは7,200rpmの500GB、そして光学ドライブにDVDスーパーマルチドライブを搭載している。最近めっきりDVD-ROMなどを使わなくなったが、音楽CDを聞いたりDVDビデオを観る時など、やはり内蔵していた方が何かと便利。OSは64bit版のWindows 7 Home Premium SP1を搭載。

 ネットワークは、有線LANがGigabit Ethernet、無線LANがIEEE 802.11b/g/n。その他のインターフェイスはUSB 2.0×6(側面×2、背面×4)、6in1カードリーダ、音声入出力、30万画素Webカメラ。そして面白い機能として、パソコンの電源をOFFにしてもアクティブスピーカーとして機能するスタンドアロンスピーカーを内蔵し、iPhoneなどの機器を使って手軽に大音量で聞くことができる。

 サイズは499×78×343.5mm(幅×奥行き×高さ)。重量は5.97kg。カラーバリエーションは「ダイアモンドブラック」と「メタリックホワイト」の2タイプ。店頭予想価格は5万円前後となる。「C205」と比較してCPUとGPUがパワーアップ、液晶パネルが一回り大きく、そして解像度も向上、HDDも容量が増え価格は同じ。以前の記事で「自作より安い」と書いたが、この「C325」も同じことが当てはまると言えるだろう。

液晶パネルは非光沢。下にスピーカー。中央上にWebカメラなど 6in1カードリーダ、USB 2.0、ヘッドフォン出力、マイク入力、USB 2.0。この角度が最大 右側面。DVDスーパーマルチドライブ。この角度が手前最大
背面。それぞれのパネルがネジ1本で簡単に外れる。メモリスロットは2つあり1つ空き コネクタ部周辺。ロックポート、Gigabit Ethernet、USB 2.0×4、電源入力 付属品。キーボードとマウスはUSB接続。ACアダプタのコネクタはミッキータイプ。スタンドアロンスピーカー用のラインケーブルも付属する

 筐体はシンプルなデザインで下のスピーカーが入ったメッシュの部分以外はホワイト。スタンドもしっかりしておりチルトにも対応。左側は電源ボタンと各種インジケータ。右側のボタンは輝度/音量切替、(輝度もしくは音量の)-/+、液晶パネルON/OFFとなる。

 リアはパネルが2つあり、ネジ1本で簡単にHDDとメモリにアクセス可能だ。冒頭にも書いたが、2GBのメモリが1枚、1スロット空きとなっているので、出来れば+2GBとして計4GBで使えば更に快適になるだろう。インターフェイス類は右側下にロックポート、Ethernet、USB 2.0×4、電源入力とまとまっている。

 右サイドはDVDスーパーマルチドライブ、左サイドは6in1カードリーダ、USB 2.0、ヘッドフォン出力、マイク入力、USB 2.0が並ぶ。サイドのUSBポートはデジカメなど必要時に接続、リアのUSBポートはキーボード、マウス、ストレージなど常時接続と言った使い方となり、扱いやすいレイアウトだ。

 付属のキーボードとマウスはどちらもUSBタイプで、質感などは価格帯を考えると十分なクオリティ。ACアダプタのコネクタはミッキータイプ。加えてプラグは3ピン(2ピンへの変換コネクタ付き)となる。

 20型の液晶パネルは、割と視野角は広く、発色もsRGBに近い。最大輝度は眩しいほど明るくはないものの実用十分。ただ少し残念なのは、全体的に気持ち滲んだ感じでクリアさに欠けること。例えば、ミニD-Sub15ピンとDVI-D入力による画質の違いと言えば分かりやすいだろうか。

 熱や振動に関しては試用した限り気にならないレベルになっているが、筐体に耳を近づけるとファンの音が若干聞こえる。筆者的には許容範囲であるものの、個人差があるだろう。

 サウンドは十分パワーはあり音楽でも動画でもそれなりに楽しめる。ただし音質は中低音にエネルギーバランスが偏り、高域は抑え気味だ。従ってイコライザなどを使い、少し高域を持ち上げたい。この傾向は電源OFFの時に機能するスタンドアロンスピーカーとして使った時も同じ。またWindows起動時はパネル右側にある+/-ボタンで音量調整できるが、スタンドアロンスピーカー使用時は、ボリュームのコントロールが効かず、ソース側の機器で音量を調整することになる。

●普段使いには十分なパフォーマンス

 OSは64bit版のWindows 7 Home Premium SP1。グラフィックス統合型のAPUを使っている関係もあり、起動時使用可能メモリは1.5GBとなっている。デスクトップは左側にショートカットがあるだけで、ウィジェットなどは無く、割とスッキリした印象だ。

 HDDは3.5インチ500GB/7,200rpm/キャッシュ16MBの「ST3500418AS」を搭載。コストの関係かこのドライブはSATA 3Gbpsなのでチップセットの6Gbpsは活かされていない。パーティションはC:ドライブ48.83GBとD:ドライブ391.66GBの2パーティション。C:ドライブは約33.5GBの空き。使い方にもよると思われるが、C:ドライブの約48GBと言うのは少なく、例えば100GB前後を割り当てる方が無難ではないだろうか。光学ドライブは「DS8A5SH」だ。

 ネットワーク関連は「Realtek PCIe GBE Family Controller」と「Realtek RTL8188CE Wireless LAN 802.11n PCI-E NIC」が使われている。

起動時のデスクトップ。左側にいろいろなショートカットが並ぶ。Google Chromeがプリインストール。グラフィックスとメモリ共有なので起動時実質1.5GBしかない HDDは3.5インチ500GB/7,200rpm/キャッシュ16MBの「ST3500418AS」、光学ドライブは「DS8A5SH」 HDDのパーティション。計4パーティション中、C:ドライブ48.83GB、D:ドライブ391.66GB。C:ドライブの容量が気になるところ

 プリインストールされているアプリケーションは「Kingsoft Office 2010 30日間試用版」、「キングソフト辞書」、「マカフィー アンチウィルス プラス」、「Google Chrome」、「Windows Live Essentials 2011」、そして「Lenovo Driver and Application Installation」、「Dynamic Brightness System」、「Lenovo Eye Distance System」、「Lenovo Power2Go」、「Lenovo Rescue System」、「Lenovo YouCam」、「Lenovo Vantage Techbology Start Center」、など同社のお染みの各種ユーティリティだ。

 ユーティリティで少し面白いのは、環境光に応じて輝度を自動的に調整する「Lenovo Dynamic Brightness System」、予め決められた距離よりディスプレイに一定時間近づいた時にアラートを表示する「Lenovo Eye Distance System」が挙げられる。

Lenovo Driver and Application Installation Lenovo Dynamic Brightness System Lenovo Eye Distance System
Lenovo Vantage Techbology Start Center(LVT) Kingsoft Office 2010 キングソフト辞書

 ベンチマークテストはWindows エクスペリエンス インデックスとCrystalMarkの結果を見たい。

 Windows エクスペリエンス インデックスは、総合 3.6。プロセッサ 3.9、メモリ 4.5、グラフィックス 3.6、ゲーム用グラフィックス 5.7、プライマリハードディスク 5.9。同じAPUを搭載した、日本HP「Pavilion dm1-4000(AMDモデル)」は4GBメモリ搭載だが、これと比較すると総合 3.9、プロセッサ 3.9、メモリ 5.9、グラフィックス 4.6、ゲーム用グラフィックス 5.9、プライマリハードディスク 5.9と、メモリとグラフィックス全般が結構落ち込んでいるのがわかる。

 CrystalMarkは、ALU 10722、FPU 9890、MEM 7481、HDD 13685、GDI 4157、D2D 2174、OGL 9376。HDDは3.5インチ7,200rpmなので1万を超える。ただ先と同様にメモリが関係する部分のスコアが4GB搭載のdm1-4000と比較して低い。いずれにしてもメモリ2GB、実質1.5GBでWindows 7を動かすのは微妙なので、4GBにして使うのがいいだろう。

Windows エクスペリエンス インデックスは総合 3.6。プロセッサ 3.9、メモリ 4.5、グラフィックス 3.6、ゲーム用グラフィックス 5.7、プライマリハードディスク 5.9 CrystalMarkは、ALU 10722、FPU 9890、MEM 7481、HDD 13685、GDI 4157、D2D 2174、OGL 9376

 以上のように「Lenovo C325」は、AMD E-450を内蔵し20型1,600×900ドットの液晶パネルを搭載したオールインワンPCだ。店頭予想価格は5万円前後とコストパフォーマンスは抜群。標準でメモリ2GBと言う点が気になるものの、後からでも簡単に増設できるため、あまりデメリットにはならないと思われる。

 購入後、簡単に設置でき、すぐ使い始めることができるールインワンPCを探しているユーザーにとって候補となりえる1台だ。