最新液晶ディスプレイ ピックアップ

三菱電機「RDT233WX-3D」
〜同社初の立体視対応機



  RDT233WX-3D
液晶サイズ 23型
パネル方式 IPS方式
表示解像度 1,920×1,080ドット
アスペクト比 16:9
画素ピッチ 0.265×0.265mm
表面処理 ノングレア
バックライト方式 白色LED
応答速度 3.8ms(中間色)
コントラスト比 1,000:1(CRO有効時 5,000:1)
視野角 2D時:上下/左右とも178度
3D時:上下12度(3Dクロストーク10%以下)
輝度 250cd/平方m
表示色 約10億6,433万色中約1,677万色
走査周波数 水平:31.5kHz〜82.3kHz
垂直:56〜76Hz
チルト角度 下5度、上20度
高さ調節 3段階(1段階15mm)
スイーベル なし
ピボット機能 なし
入力端子 DVI-D(HDCP対応)×1
HDMI 1.4×2
ミニD-Sub 15ピン×1
D5×1
ステレオミニジャック×1
RCAピンジャック(L/R)×1
出力端子 ヘッドフォン出力×1
スピーカー 2W+2W
VESAマウント 対応(100×100mm)
電源 内蔵
消費電力 標準48W
付属品 DVI-Dケーブル
ミニD-Sub15ピンケーブル
オーディオケーブル
電源ケーブル
3Dメガネ
リモコン
単4乾電池×2
ユーティリティディスク
本体サイズ 545×170×394mm(幅×奥行き×高さ)
重量 約4.4kg

 三菱電機の液晶ディスプレイシリーズの中で、マルチメディアモデルとして位置付けられた新モデルである「RDT233WX-3D」は、同社製品として初の3D表示対応モデルだ。Blu-ray 3Dをなどの3D映像が楽しめるのはもちろん、従来から定評のある2D表示品質にもこだわった仕様が大きな特徴となっている。オープンプライスで、実売価格は47,000円前後。

●本体デザイン

 RDT233WX-3Dの本体デザインは、マルチメディアモデルとして位置付けられている「Diamondcrysta」シリーズの従来デザインから、さまざまな部分で大きな変更が加えられている。正面から見ると、本体下部にステレオスピーカーや操作ボタンを搭載する部分がせり出すように配置されるとともに、従来モデルの周辺部がやや丸みを帯びたデザインから、直線的なデザインに変更されたことで、非常にシャープなイメージを受けるようになった。

 本体サイズは、545×170×394mm(幅×奥行き×高さ)となる。ベゼル部が狭額で、正面から見た横幅と高さは、23型ワイド液晶を搭載する製品として十分にコンパクト。本体部分の奥行きが39mmと、非常に薄くなっている点も大きな特徴。この薄さは、バックライトに白色LEDが採用することで実現されたものだ。この薄さながら電源は本体に内蔵している点も嬉しい。本体重量も約4.4kgと軽量だ。

【お詫びと訂正】 初出時に、本体部分の奥行きが23mmとしておりましたが、正しくは39mmです。お詫びして訂正させて頂きます。

 スタンド部の仕様も大きく変更されている。このクラスの従来モデルでは、ブロック式のネックスタンドを積み重ねることで高さを調節するプラスチック製のスタンドが採用されていた。これは、本体部分のぐらつきが気になることがあった。しかしRDT233WX-3Dでは、金属製の新型スタンドが採用され、ぐらつきがなくなり安定感が高まっている。スタンドには、下5度から上20度のチルト角度調節機構を用意。高さは15mmずつ3段階の変更可能だが、調節を行なうには、スタンドを本体から外して取り付け位置を変更する必要があるため面倒に感じる。スタンドは、外して100×100mmのVESAマウントを利用することも可能だ。

 電源ボタンやOSD操作用のボタンは、本体正面下部中央付近に配置されている。ただ、RDT233WX-3Dにはリモコンが付属し、リモコンでOSDの操作や入力切り替えなどが行なえるため、本体側の操作ボタンを利用する頻度は低い。

●液晶パネル

 1,920×1,080ドット表示に対応する23型ワイド液晶を採用。パネルの方式はIPSで、上下/左右とも広い視野角が確保されており、多少視点が移動しても明るさや色合いの変化はほとんど感じられない。液晶表面は非光沢処理が施されているため、外光の映り込みなども気になることはない。

 RDT233WX-3Dは偏光方式の3D表示に対応する。そのため、液晶パネル表面には偏光パネルが取り付けられているが、2D表示時でも偏光パネルの存在はほとんど気にならず、従来モデル同様の2D表示品質が確保されている点は嬉しい。

 バックライト輝度は250cd/平方m。コントラスト比は標準で1,000:1、ダイナミックコントラスト(CRO)動作時には5,000:1となる。応答速度は中間色(GTG)で3.8msだ。

●接続端子

 映像入力端子は、マルチメディアモデルらしく非常に豊富だ。DVI-D(HDCP対応)×1系統、ミニD-Sub15ピン×1系統、HDMI 1.4×2系統、D5対応のD端子×1系統の計5系統が用意される。また、RDT233WX-3Dはスピーカーを搭載しているため、PC入力用のステレオミニジャックと、D端子用のステレオピンジャックが1系統ずつ用意されている。これら端子類のうち、DVI-DとミニD-Sub15ピン、PC用の音声入力ステレオミニジャックは本体裏面下部に、HDMIとD5端子、D端子用のステレオピンジャックは本体左側面に配置されている。また、左側面下部にはヘッドフォン出力端子も用意。本体デザインが変更され、薄型化が実現されているものの、入力端子類の配置は従来モデルから変わっていない。

 また、リモコンが付属し、リモコンで各入力端子を直接呼び出せるため、入力切り替えの手間がかからない。もちろん、従来モデル同様ピクチャー・イン・ピクチャー機能も用意されている。HDMI 2系統の組み合わせでの2画面表示や、ミニD-Sub15ピンとD5の組み合わせでの2画面表示は行なえないものの、複数の映像機器を同時に接続して利用する場合などに便利に活用できる。

●OSD

 OSDメニューの構成は、従来モデルや上位に位置付けられるVISEOシリーズのものとほぼ同等だ。映像モード設定メニューは「静止画モード」と「動画モード」に分けられるとともに、テレビやゲーム、シネマ、ネットなど細かに設定メニューが用意され、表示モード応じて自在に設定を変更できる。設定できる項目も、このクラスの液晶ディスプレイとしては十分に豊富で、不満を感じる部分は無い。

 OSDメニューは、本体側のボタンでも操作できるが、付属のリモコンでの操作が基本となる。カーソル操作や設定の変更など、十字に配置されたボタンを利用して直感的に操作できるため、操作性に優れる点も嬉しい。

●画質

 3D映像は、Blu-ray 3Dなどで利用されているフレームパッキング方式に加えて、サイドバイサイド、トップアンドボトム、ラインバイラインの4方式に対応。実際にBlu-ray 3Dや、BSデジタルで放送されている3D放送(サイドバイサイド)などの3D映像を視聴してみたが、偏光方式ということもあり、フレームシーケンシャル方式のように目に届く映像の明るさが失われるといったことがなく、3D視聴時でも映像は非常に明るい。また、きちんと3Dに見えるポイントに位置取れば、クロストークもほとんど感じられなかった。ただ、3D時の上下の視野角は垂直方向に12度しかなく、上下に視点の位置を移動させるとすぐに3Dに見えなくなってしまう。水平方向には多少視点をずらしても3Dの見え方が変化することは少ないが、上下の視野角の狭さは少々気になった。

 RDT233WX-3Dは本体に2D-3D変換機能が備わっており、2Dの静止画や映像を擬似的に3D変換し、表示することもできる。ただ、この2D-3D変換を利用した3D映像は、わずかに奥行き感は感じられるものの、かなり簡易的なもののようで、3D感は強く感じられなかった。このあたりは、表示するコンテンツによって感じ方が大きく変わるとは思うが、DVD/BD再生ソフトに用意されている2D-3D変換機能などの方が高機能に思えた。

 逆に3D映像を2D表示する機能も用意。この場合には、左右の目に対応する映像のうち一方(サイドバイサイドでは左側)の映像のみを全画面に表示するというものだ。

 3D表示機能に対応する液晶ディスプレイでは、2D表示がややおろそかになっている製品も存在している。しかしRDT233WX-3Dでは、2D表示品質も十分に優れる。液晶表面には偏光フィルムが貼り付けられており、白など明るい色を表示させた場合に、画面にかなり近付いて見ると、わずかに偏光フィルムの横縞が感じられる。ただ、通常の使用距離であれば、偏光フィルムの存在を感じることはなく、2D表示品質は従来モデルから全く低下していないと考えていい。

 また、RDT233WX-3Dでは、上位モデルのVISEO MDT231WGなどで採用されている画像処理エンジン「ギガクリア・エンジンII」を搭載。入力映像の解像度を自動判定し、最適な処理を行なう「解像度判定」、映像全体のコントラストを判断し、白つぶれや黒つぶれを低減する「エリアコントラスト」、Web動画などのブロックノイズを低減する「ブロックノイズリダクション」などの機能を搭載する。

 入力遅延が非常に少ない点も特徴で、2D-3D変換機能や各種映像処理機能を利用した場合でも、ゲームプレイに支障が出るといったことは感じられなかった。もちろん、各種映像処理をパスして入力映像を表示するスルーモードも用意され、スルーモードを利用すれば最小限の遅延で映像が表示されるようになるため、入力にシビアなゲームも問題なくプレイ可能と考えていい。

 RDT233WX-3Dは、実売価格が5万円を切り、同社製の液晶ディスプレイとしては比較的低価格なモデルだ。それでいて3D対応を果たしているという点が最大の特徴ではある。また、上位モデルと同様の映像処理エンジンを搭載し、表示品質に一切手が抜かれていないという点も大きな魅力だ。さらに、本体デザインやスタンドの仕様変更により、従来までの同クラスの製品で不満だった部分が解消されている点も見逃せない。手軽に3D映像を楽しめるのはもちろん、2D表示品質にもこだわった液晶ディスプレイを探している人に、大いにオススメしたい製品だ。

バックナンバー

(2011年 7月 8日)

[Text by 平澤 寿康]