ユニットコム「Lesance NB S3431/L」
〜5万円台で購入できる安価なUltrabook



ユニットコム「Lesance NB S3431/L」

発売中
価格:59,980円



 ユニットコムは、59,980円と安価に購入できるUltrabook「Lesance NB S3431/L」を発表した。安価な製品ながら、14型と大型の液晶ディスプレイを搭載するとともに、64GB SSDと500GB HDDを同時搭載することで、高速動作と大容量を両立するなど、仕様面が充実している。

●Ultrabook準拠の超薄型ボディを実現

 ではまず、本体をチェックしていこう。Lesance NB S3431/L(以下、S3431/L)は、Ultrabook準拠のノートPCということもあり、超薄型ボディを実現している点が大きな特徴だ。本体サイズは、333×230×19mm(幅×奥行き×高さ)と、高さは19mmと非常に薄い。13.3型液晶を搭載する一般的なUltrabookと比較してフットプリントが若干大きいのは、14型と大型の液晶パネルを搭載しているためだが、液晶左右のベゼル部分が比較的狭いため、大型の液晶を搭載している割にはコンパクトとなっている。本体の薄さもあり、ブリーフケースなどにも余裕を持って収納できそうだ。

 本体カラーはブラックのみで、天板や底面などにはロゴなどが一切記されておらず、デザインは非常にシンプルだ。天板部分はヘアライン処理が施されるとともに、ボディも細部までしっかりと仕上げられており、安っぽさを感じる部分はない。

 本体重量は、公称で約1.64kg、実測で1,635gであった。Ultrabookとしてはやや重い部類に入るが、これは14型液晶を搭載することで、若干本体サイズが大きいからだろう。モバイルノートとして考えると、もう少し軽いと嬉しいところだが、持ち運びはぎりぎり苦にならないレベルではあり、モバイル用途への活用も十分考慮に入れられるはずだ。

本体天板部分。カラーはブラックで、天板はヘアライン処理が施され、安っぽさは感じない フットプリントは、333×230mm(幅×奥行き)。14型液晶を搭載しているため、一般的なUltrabookよりも若干大きい 本体正面。細部までしっかり作り込まれており、安っぽさを感じる部分はない
左側面。高さは19mmと薄く、前方から後方までほぼ同じ高さとなっている。 背面。中央に見えるスリットは、冷却ファンの排気口だ 右側面。左右のポート類は全てフルサイズのポートを搭載している
底面。内部にアクセスするフタなどは用意されず、メインメモリの増設やバッテリの交換は不可能 重量は実測で1,635g。Ultrabookとしてはやや重い

●14型ワイド液晶を搭載

 液晶パネルは、1,366×768ドット表示対応の14型液晶を採用している。13.3型液晶より一回り大きいため、文字などが大きく表示されて見やすく感じる。パネル表面は光沢処理が施されており、発色は鮮やかだ。光沢液晶特有の外光の映り込みは気になるものの、発色は十分満足できるレベルだ。

 ただし、視野角の狭さは気になる。特に、正面から見ていても中心部と周辺部とで若干明るさが異なって見える点はかなり気になった。コストダウンの影響と思われるが、できればもう少し視野角が広いパネルを採用してもらいたかったように思う。それでも、5万円台の価格で14型と大型の液晶を搭載している点は、大いに評価できる部分だ。

 ところで、せっかく14型と大型の液晶を搭載するなら、1,600×900ドットなど、より高解像度のパネルを搭載する上位モデルの用意もあればよかったように思う。この点は今後のラインナップ拡充で対応できると思われるので、ぜひとも考慮してもらいたい。

1,366×768ドット表示対応の14型液晶を搭載。光沢液晶のため発色は鮮やかだが、外光の映り込みと視野角の狭さが気になる。左右のベゼル部はかなり狭い 液晶上部中央には、130万画素webカメラを標準搭載する

●アイソレーションタイプの大型キーボード搭載

 キーボードは、キーの間隔が開いた、アイソレーションタイプのものを搭載している。キーピッチは縦横とも19mmのフルピッチで、余裕を持ってタイピングが可能。Enterキーの右にPgUpやPgDnなどのキーが配置されているが、変則的な配列はほとんど見られない。また、ストロークはかなり短いが、しっかりとしたクリック感があり、ストロークの短さはそれほど感じない。キーボードは全体的にしなりが感じられるものの、タイピングはかなりやりやすく、比較的扱いやすいキーボードと感じた。

 ポインティングデバイスは、パッド式のタッチパッドを搭載。スクロール機能やジェスチャー機能などを搭載しない非常にシンプルな構成だが、操作性は申し分なかった。Ultrabookでは、パッド面とクリックボタンが一体となったタッチパッドを搭載する例も多いが、S3431/Lではパッド手前に独立したクリックボタンが用意されている点は嬉しい。左右のボタンが繋がってはいるものの、クリックボタン一体型のタッチパッドより操作性に優れると言えるだろう。

アイソレーションタイプのキーボードを搭載。Enterキー右にも一部キーが置かれているが、その他には不自然な配列は一切なく、なかなか扱いやすい。ただ全体的にたわみが気になる キーピッチは縦横とも約19mmとゆったり。ストロークは短いが、しっかりとしたクリック感があり、ストロークの短さを感じずタイピングが可能だった パッド式のタッチパッドを搭載。独立したクリックボタンが用意され、扱いやすい。スクロール機能やジェスチャー機能に対応しない点は少々気になった

●標準でSSDとHDDを同時搭載

 基本スペックは、Ultrabookとして標準的なものとなっている。CPUは、Core i5-2467M(1.60GHz)、チップセットはIntel HM65 Expressを採用。メインメモリは標準で4GB(PC3-10600、最大4GB)。メインメモリ増設用のSO-DIMMスロットは用意されず、内部のSO-DIMMスロットにもアクセスできないため、増量は不可能だ。

 ストレージデバイスは、64GBのSSDと500GBのHDDを標準で同時搭載している。OSはSSDにインストールされており、起動や復帰などの動作は十分に高速だ。また、データドライブとして500GBのHDDが割り当てられており、大容量のデータを保存できる点も嬉しい。ちなみに試用機では、SSDとしてはSanDiskのU100 SSD 64GBが、HDDとしてはHGST製の7mm厚2.5インチドライブ、HTS545050A7E380がそれぞれ採用されていた。

 ネットワーク機能は、IEEE 802.11b/g/n対応の無線LANと、Gigabit Ethernetを搭載。Bluetoothなどの他の無線機能は搭載しない。

 側面のポート類は、左側面にアナログRGB出力とUSB 2.0×2ポート、SDカードやメモリースティックに対応するメモリカードリーダー、右側面にUSB 2.0×1ポートとHDMI出力、Gigabit Ethernetポートがそれぞれ用意されている。Ultrabookでは標準サイズのポートを搭載しない製品もあるが、S3431/Lでは全てフルサイズのポートを搭載している点は嬉しい。ただし、USB 3.0ポートが用意されない点は少々残念だ。また、左右のUSB 2.0ポートは全て上下逆向きに取り付けられているので、USB機器を接続する場合には注意が必要だ。

左側面には、アナログRGB出力、USB 2.0×2ポート、SDカードやメモリースティックに対応するメモリカードリーダーを用意。USB 2.0ポートは上下逆に搭載されている 右側面には、ヘッドホン出力、USB 2.0×1ポート、HDMI出力、Gigabit Ethernetポート、電源コネクタを用意。Gigabit Ethernetポートはフタで被われている。また、こちらもUSB 2.0ポートも上下が逆だ

●安価にUltrabookを手に入れたい人におすすめ

 では、パフォーマンスをチェックしよう。利用したベンチマークソフトは、Futuremarkの「PCMark 7 v1.0.4」、「PCMark Vantage Build 1.0.1 1901」、「PCMark05 Build 1.2.0 1901」、「3DMark06 Build 1.1.0 1901」、カプコンの「モンスターハンターフロンティアベンチマーク【絆】」、「モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】」の6種類。比較用として、デルの「XPS 13 スタンダードモデル」と、ASUSTeK Computerの「ZENBOOK UX31E」の結果も加えてある。

【表】ベンチマーク結果

LESANCE NB S3431/L XPS 13 ZENBOOK UX31E
CPU Core i5-2467M(1.60/2.30GHz) Core i5-2467M(1.60/2.30GHz) Core i7-2677M(1.80/2.90GHz)
チップセット Inte HM65 Express Inte QS67 Express Intel QS67 Express
ビデオチップ Intel HD Graphics 3000 Intel HD Graphics 3000 Intel HD Graphics 3000
メモリ PC3-10600 DDR3 SDRAM 4GB PC3-10600 DDR3 SDRAM 4GB PC3-10600 DDR3 SDRAM 4GB
ストレージ 64GB SSD+500GB HDD 128GB SSD(Samsung PM830 mSATA) 256GB SSD(SanDisk SSD U100)
OS Windows 7 Home Premium SP1 64bit Windows 7 Home Premium SP1 64bit Windows 7 Home Premium SP1 64bit
PCMark 7 v1.0.4
PCMark score 3066 3482
Lightweight score 3008 3704
Productivity score 2583 2858
Creativity score 5264 6798
Entertainment score 2356 2573
Computation score 7736 9116
System storage score 4052 5117
PCMark Vantage x64 Build 1.0.1 0906a
PCMark Suite 7869 9941 7812
Memories Suite 4036 5947 4283
TV and Movies Suite 3599 4076 3913
Gaming Suite 6278 8569 7408
Music Suite 8629 12374 8259
Communications Suite 8708 9903 6025
Productivity Suite 9272 12352 8744
HDD Test Suite 15053 41153 12053
PCMark05 Build 1.2.0
PCMark Score N/A N/A N/A
CPU Score 6362 6191 8176
Memory Score 5027 5718 9201
Graphics Score 3815 4581 4712
HDD Score 21376 52012 17659
3DMark06 Build 1.1.0 0906a
3DMark Score 3529 4133 3401
SM2.0 Score 1184 1457 1125
HDR/SM3.0 Score 1445 1696 1368
CPU Score 2427 2279 2833
Windows エクスペリエンスインデックス
プロセッサ 6.3 6.3 6.9
メモリ 5.9 5.9 5.9
グラフィックス 4.7 5.7 5.6
ゲーム用グラフィックス 6.1 6.2 6.1
プライマリハードディスク 7.3 7.9 5.9
モンスターハンターフロンティアベンチマーク【絆】
1,280×720ドット 1662 1941 1644
1,920×1,080ドット 838
モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】
1,280×720ドット 1512 1414
1,920×1,080ドット

 結果を見ると、PCMark7やPCMark Vantageではほぼ同等スペックのXPS 13に比べやや結果が劣っている。また、PCMark05の結果を見ると、CPU ScoreはXPS 13を上回っているが、他の結果はXPS 13を下回っている。この結果の違いは、メインメモリがシングルチャネル動作となっていることと、SSDの速度の遅さが影響しているものと思われる。とはいえ、実際に使っていて他のUltrabookより遅いと感じることは全くといっていいほどなく、他のUltrabookとほぼ同等の感覚で利用できると考えていい。

 ちなみに、SSDの速度をCrystalDiskMark 3.0.1cで計測してみたところ、シーケンシャルリードが約255MB/秒、シーケンシャルライトが約204MB/秒であった。SATA 6Gbps対応のSSDに比べるとやや遅いものの、Ultrabookに搭載されるSSDとしては、速度は標準的で特別に遅いわけではない。ランダムアクセス速度も、SATA 6Gbps対応のものに比べ遅いが、こちらもHDDよりも圧倒的に高速で、十分快適に利用できる。

内蔵SSDのベンチマーク結果

 本体後方には空冷ファンが搭載されており、底面から吸気し後方へと排気する構造となっている。低負荷時にはファンの音はほぼ気にならないレベルだが、ベンチマークテスト実行時など高負荷になると勢いよくファンが回転し、動作音がかなり大きくなる。テキスト入力などなら静かな場所でも問題なく利用できるはずだが、高負荷の作業を行なう場合には若干注意が必要だろう。

 次にバッテリ駆動時間だ。S3431/Lのバッテリ駆動時間は公称で約5時間とされている。実際に、Windowsの省電力設定を「省電力」に設定し、無線LANを有効にした状態で、BBenchでキー入力とWeb巡回にチェックを入れて計測してみたところ、約5時間20分と、公称をやや上回る結果であった。Ultrabookの中では、バッテリ駆動時間は若干短めではあるが、これだけの時間動作するのであれば、外出時の利用でもそれほど大きな不満を感じないだろう。

 外出先で長時間利用するにはACアダプタを同時に携帯することが必須と思われるが、付属のACアダプタはそれほどコンパクトではなく、重量も電源ケーブル込みで実測267gと、軽いわけでもない。できれば、もう少しコンパクトで軽いACアダプタが付属していると良かったが、価格を考えると仕方がないだろう。

付属のACアダプタ。Ultrabook付属のACアダプタとしてはやや大きい部類だ ACアダプタの重量は、電源ケーブル込みで267gだった

 S3431/Lは、14型と大型の液晶を搭載しつつ、Ultrabook準拠の19mm薄型ボディを実現しながら、6万円を切る安価な価格を実現しており、非常にコストパフォーマンスに優れる製品だ。液晶の視野角が狭い点や、USB 3.0非搭載、やや重量が重いというように、若干気になる部分もあるが、それも価格を考えると十分我慢できる範囲内。SSDとHDDを同時搭載するなど、スペック面で魅力的な部分もあり、安価ではあるが、十分魅力的な製品に仕上がっている。Ultrabookを安価に手に入れたいと考えている人に、特におすすめしたい製品だ。

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(2012年 5月 24日)

[Text by 平澤 寿康]