本城網彦のネットブック生活研究所

スリムな上にサンキュッパ「Endeavor Na02mini-V」



Endeavor Na02mini-V

 国内メーカーとしては比較的早いタイミングでネットブック、「Endeavor Na01 mini」を出荷したエプソンダイレクトであるが、第二弾とも言える新型「Endeavor Na02mini-V」が発表された。どこが変わったのかを中心にレポートしたい。
●Na01 miniとの違い

 「Na01 mini」は2008年の11月19日に発表されたネットブックだ。価格は46,800円。当時はブラックモデルのみで、CPUはAtom N270プロセッサ、チップセットIntel 945GSE Express、HDD 160GB、メモリ1GB(最大2GB)、10.2型WSVGA/1,024×600ドット(ノングレア)、Ethernet、無線LAN(IEEE 802.11b/g)、USB 2.0×3、3-in-1カードリーダー、音声入出力……と、ルックスも含めオーソドックスなものだった。サイズは266×184.7×39mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.28kg。バッテリー駆動時間は約3.2時間。

 その後、2009年の2月10日、カラーバリエーションとして「ホワイト」を追加し、価格を3,000円値下げ、43,800円となった。

 以前に本連載でNa01 miniを使い「プラス2万円の幸せ」として、メモリを2GB、そしてSSD化し、Windows Vistaをインストールする記事を掲載したが、本体裏のパネルを外せば、HDDやメモリが即交換でき、HDDもワンパーティションだったこともあり、非常にOSを乗せ換えやすいモデルだった。地味なデザインであるものの、キーボードもしっかりしており、飽きがこない雰囲気を持っていた。

 そして後継機の「Endeavor Na02mini-V」が発表された。大きく異なるのは、「CPU」、「無線LAN」、「液晶パネル」、「デザイン/サイズ・重量」、そして「価格」となる。

 まず、CPUがAtom N270プロセッサ(1.6GHz/FSB533MHz)から、N280(1.66GHz/FSB667MHz)へ強化された。チップセットはIntel 945GSE Expressのままであるが、内蔵グラフィックスのGMA950は、メインメモリとグラフィックメモリを共有することもあり、数値的には僅かの差とは言え、意外と体感速度でわかるほど全体的にスピードアップする。

 無線LANはIEEE 802.11b/gからIEEE 802.11b/g/nへのスペックアップだ。無線ルーターも含め、最近はIEEE 802.11n対応の周辺機器が増え、データ転送速度が向上するため、標準対応は嬉しい限り。

 液晶パネルは、サイズ10.1型/WSVGA(1,024×600ドット)と、サイズや解像度こそ変化は無いが、Na01 miniのノングレア(非光沢)に対して、Na02mini-Vはグレア(光沢)パネルへ変更となった。同社では「あざやか液晶」と呼んでいるこのパネル、筆者的にはノングレアの方が見やすいのでちょっと残念。ただ光沢パネルは、写真や動画の色が映えるので意見の分かれるところだろう。

 デザインは驚くほど大幅に変わり、まるで別物となった。Na01 miniはちょっと悪く言うと「事務機器」っぽい雰囲気で地味なデザインだった。色もボディ全てが黒か白。しかし、Na02mini-Vは、シャープにスリムに、黒と白の2色を使いアク

セントを付けるなど、非常にスタイリッシュだ。更に液晶パネルの背面=パネルを閉じたときの天板は「フィルムインモールドの光沢仕上げ」の念の入れようだ。本体サイズは265×180×24.5〜28.0mm(同)、重量は約1.02kg。約1cmも薄くなり、重量も-200gで約1kgとなった。10.1型の液晶パネルを搭載したネットブックで約1kgはかなり軽い方だ。

 そして最後は価格。何と39,800円、サンキュッパだ。量販店などへ行くと、旧モデルがこの価格帯で販売されていることはあるものの、新型、しかもAtom N280プロセッサ搭載機で4万円を切るのは珍しい。

 バッテリ駆動時間はほぼ同じで約3時間。最近のネットブックとしては短めと言える。この点は重さを重視し、小型バッテリを標準搭載しているのが原因となる。なお、10月下旬発売予定の長時間バッテリ使用時は約6時間。外で使うケースの多いユーザーは、このバッテリを用意したいところだ。

天板はフィルムインモールドの光沢仕上げ。正面から撮るとどうしても映り込んでしまうので斜めから撮影した。質感は良いが、指紋あとは強烈に目立つ 本体底面。メモリやHDDへアクセスする小さいパネルが全く無い。6本のネジを外せば出来そうだが、分解になってしまいそうだ 本体左。ミニD-Sub15ピン、USB 2.0×1、音声入出力
本体右。3-in-1メディアリーダー、USB 2.0×2、Ethernet、電源スイッチなど キーボード。左側の[Ctrl/Fn]キーと[Fn/Ctrl]キーとの機能入れ替えがBIOSで設定可能 キー幅は17.0mm。資料によるとストロークは2.0mmとなっている
タッチパッド。ボタンの部分が、ステータスLEDと一体化している。これはこれでスッキリとしたデザインだ バッテリとACアダプタ。ACアダプタはメガネタイプ、コネクタはL字だ。リカバリーCDとドライバCDが付属する

□比較表


Na01 mini Na02mini-V
CPU Atom N270 Atom N280
チップセット Intel 945GSE Express
メモリ 1GB(最大2GB)
HDD 160GB
液晶パネル 10.2型WSVGA/非光沢 10.2型WSVGA/光沢
有線LAN Ethernet
無線LAN IEEE 802.11b/g IEEE 802.11b/g/n
サイズ 266×184.7×39mm 265×180×24.5〜28.0mm
重量 約1.28kg 約1.02kg
価格 43,800円 39,800円

●好印象のNa02mini-V

 白と黒をはっきり分けた全体的な雰囲気は2009年型ネットブックと言った感じでスタイリッシュ。コストダウンで安くしました的な感じは無い。天板の光沢仕上げも指紋がペタペタつくのが欠点だが、なかなか綺麗な仕上がりだ。約1kgのボディは持ってみるとやはり軽く、片手でスッと持ち上がる。薄いこともあり、これなら気軽にカバンへ入れて持ち運べる。

 キーボードはNa01 miniとほとんど変化していない(と思う)。アイソレーションタイプではなく、普通のキーボードであるが、たわむことなくキータッチは良い方だ。ただ、キートップの質感が周りのデザインと合っておらず浮いた感じがする。もう一工夫欲しいところ。Na01 miniもそうだったが、BIOSの設定で[Ctrl/Fn]キーと[Fn/Ctrl]キーとの機能入れ替えが可能だ。

 タッチパッドの質感は、パームレストの素材とほぼ同じ。少しザラザラしている感じがある。面積的には10型の液晶パネルを搭載したネットブックとしては標準的だ。ボタンとステータス表示用LEDが一体化しているデザインもなかなか良い。

 通常使用において、ノイズや振動はほとんど感じない。スペック上は「待機時動作音23dB」となっている。これはなかなか優秀だ。ただ、ボディが薄い分、熱を逃がし難いのか、少し触っているとタッチパッドを中心に少し暖かくなる。スピーカーはボディの下にあるタイプで、音量、音質共に平均的。特に不満は無い。

 唯一残念なのはNa01 miniでは簡単にアクセスできたHDDやメモリに、アクセスできるパネルがなくなり安易に外せなくなってしまったことだ。ボディに小さいネジが6つ見えるので、これらを外せば底全てが外れると思われるが、この場合、分解になってしまうので手馴れていないと難しい。

起動時のデスクトップ。ネットブックとしては一般的なWSVGA/1,024×600ドットのデスクトップ デバイスマネージャ/主要デバイス。HDDは、ST9160314AS(5,400rpm/8MB)が使われていた 今となっては珍しいワン・パーティション。Na01 miniと同じだ
HDBench。Atom N280+Intel 945GSE Expressとしては標準的な値。N270よりはパフォーマンスが良い CrystalMark。前回のIdeaPad S10-2では、28053/5401/4711/4238/8220/2139/2658/686だった。HDDだけ若干遅いようだ
Finger-sensing Pad。設定できる項目が「Synaptics TouchPad」より少ないものの、すっきりしていてわかりやすい インフォメーションメニュー。このようなメニューが標準で入っているのは、いかにも国産メーカーらしい

 OSは「Windows XP Home Edition SP3」。加えて、「Norton Internet Security 2009 OEM版」、「iフィルター 5.0 1カ月試用版」、「McAfee SiteAdvisor Plus 1カ月版」などがプリインストールされている。その他細かいものとして、プログラムメニューやタスクバーなどに「ネットワーク切替えツール」、「プロファイル一括変更ツール」、「システム診断ツール」、「インフォメーションメニュー」など、同社オリジナルのツールが入っている。

 タッチパッドのドライバは、お馴染みの「Synaptics TouchPad」ではなく「Finger-sensing Pad」が使われている。設定できる項目が少ないが、通常問題にならないだろう。

 パフォーマンスはAtom N280プロセッサなので、N270より若干高く、その傾向は各ベンチマークテストの結果を見れば一目瞭然だ。ネットをしたり動画を見たりなど、普通に使う分にはとりたてて遅いと言う感じはしない。

 さて、実際「Epson Direct Shop」をアクセスし、Na02mini-Vを選んでみると、メモリやHDDなどの本体構成は一切触れない。選べるのは、お勧めパックやMicrosoft Officeなど追加アプリケーションの有無、ACアダプタ、予備バッテリ、キャリングケース、周辺機器などだ。Na01 miniと違って簡単にHDDとメモリを外せないので、せめてメモリ2GBとHDDの増量などのBTOに対応して欲しいところだが、多分ネットブックの規格制限があるのだろう。せめて、前回のIdeaPad S10-2のように、+5,000円程度で高解像度パネルが選べると嬉しい。

 なお、このお勧めパックは、3年間お預かり修理+3年間安心プラス保証/6,000円の「安心パック」、外付けDVDスーパーマルチ+Bluetooth レーザーマウス&USBアダプター/11,000円の「充実パック」、標準バッテリ+インナーバッグ/ブラック、ACアダプタ収納サイズ/5,000円の「外出パック」などが用意されている。

 Atom N280プロセッサを搭載してサンキュッパ、スタイリッシュなデザインで薄くそして軽い。同社のネットブック第2弾として、非常に完成度の高くなったこのNa02mini-V。メモリやHDDを簡単に交換できなくなったのは残念な部分であるが、画面解像度がWSVGAでもOKのユーザーにはお勧めの一台だ。

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