ASUS JAPANシンシアの「華華(ふぁふぁ)通信」

ディオと私

 ニイーハオ! ASUS JAPANマーケティング兼広報担当のシンシアです。PC秋モデルの発表・発売が落ち着いて、やっとコラムに時間を割けるようになりました。でも、またすぐ冬モデルの準備が始まります。この時期は激しく忙しいです……。とは言え、皆さんが期待している製品がもうすぐ日本に来るから、テンションを上げなきゃ! 気合だ!

 今回は台北の交通事情の話をしたいと思います。台北に行ったことがある方には「台北捷運」(台北メトロ)はお馴染みでしょうか? 正式名称は台北都会区大衆捷運系統(Taipei Rapid Transit System)で、そのほかの通称としてはMRT(Mass Rapid Transit)もしくはMETRO台北などがあります。

 開業は1996年3月28日なので、すでに18年が経過してますが、私が日本に来てから2年後のことです。だから、MRTにあまり馴染みのない私があれこれ語るより、観光ガイドブックやインターネット上の情報の方が詳しいでしょうから、MRTと全く関係ない自分が台湾にいた頃の交通手段のお話をしたいと思います。

 台湾に行くと、バイク(中国語で機車)の多さと運転の荒さに驚いた日本人も多いでしょう。台湾人が言うバイクとは、基本的に日本の原付のことで、150ccまでのスクーターがほとんどです。機動性が高く小回りが効くので、車より好まれます。ほとんどの家が少なくとも1台は持っています。そのため、交通量は半端じゃありません。

 私が日本に来る前、おばあちゃんに18才の誕生日プレゼントとして、ずっと欲しかったホンダの50ccスクーター「ディオ」(ホワイト)をプレゼントしてもらいました。と聞くと、「シンシアは裕福な家庭のお嬢様なのか!」と一瞬思ったでしょう? ノーノーノ―、台湾ではごくごく普通のことです。高校3年生になると、その日がテストでなければ、少なくともクラスの1人〜2人は、誕生日にバイクの免許を取るために休みます。そうすると免許取得日と誕生日が同じになるわけですが、それが格好いいこととされているのです。

ホンダのディオ

 また、台湾には成人式がないから、バイクに乗る=大人になった、というイメージもとても浸透しています。台湾人にとってバイクとは、ただの移動手段だけでなく、大人の象徴でもあり、とても大切な存在なのです。

 とは言え、自宅の正面にバス停がある人や、運転が嫌いな人、後部座席専門の人もいれば、今では生まれた時にすでにMRTがあるという人もいます。でも、男女問わず、30〜40代の台湾人の多くは、バイクにいろんな思い出があるのです。

 写真を見ると、なんか青春時代を思い出してキュンキュンしちゃいます。台湾はスクーターでも2人乗りが可能(今も同じ)なので、当時は失恋した友達と夜のドライブ(中国語で夜遊)をして慰めてあげたり、小腹が空いたらクラスメイトに家に帰る前にちょっとなんか買ってきてと気軽に頼んだり、ガソリン切れの友達を助けに行ったりと、いろんな青春時代の思い出があります。これというのも、台北が小さいから、バイクで事足りるんですね。

 今となってはMRTが普及し、もう廃れてしまった当時の流行の話をするつもりはなかったのですが、ASUS JAPANの同僚が私のバイク話に興味を持ち、ぜひ日本の読者に紹介して欲しいと言われたので、高校時代に経験した私の甘酸っぱい思い出を紹介します。

 その甘酸っぱい青春は中国語で「聯誼」(レエン・イー)と呼びます。先にも言った通り、18才の日に免許を取って、親にバイクを買ってもらう男子はたくさんいます。男子としては、かわいい女子を載せたいし、女子としては、格好いい男子のバイクの後部座席に乗りたいのです。バイク上では2人の距離は超近いし、ブレーキや発進の際は、2人の距離がさらに縮まりますからね。

 そして当時、高校3年生と大学生を中心にはやっていたのが「機車聯誼」、すなわち「バイク合コン」なのです。男子のバイクの後部に女子を載せ、おしゃべりしながら、ドライブを楽しみます。ちなみに、朝の爽やか系合コンと、夜の怖い系合コンの2タイプがありました。

 話が弾んでいい感じになれば、最初はバイクの後ろの荷台を掴んでいた女子が次第に両腕を男子の腰に回し、もっともっといい感じになると、顎を男性の肩に乗せたりしまいます(当時、ヘルメットは不要でした)! キャー! なんか恥ずかしいですね。30〜40代の台湾人なら1度は「バイク合コン」の経験があると言いきれます(笑)。ぜひ回りに台湾人がいたら確認してみてください。

 ただ、合コンですので、タイプの人がいても、その人のバイクに乗れるとは限らないんです。どの男女がペアになるかはクジ引きで決めるんですが、女子がバイクのカギを選ぶことでペアを組むんです。恋の駆け引きならぬ、「カギ引き」ですね(笑)。残念ながら、私の18歳の時のクジはハズレでした。恋につなげるカギを引けませんでした(笑)。なので、そのときの写真を残していませんが、代わりに、今回、同級生から、当時の写真を掲載していいと言われたので、ここに当時の台湾文化の一端をみなさんと共有したいと思います。

シンシア

台湾・台北市出身。2002年8月にASUS JAPAN入社。当社初の正社員です。自作パーツ担当を経て、現在はPC製品の全般マーケティングディレクター。人手不足のため、2014年3月から広報も兼任中です。今まで担当した製品の中でに一番印象に残ったのは「A8N-SLI Premium」です。ビデオカードの2枚挿しの感動は今も忘れられません。テクノロジーへの感動はそこから始まったといえるでしょう。愛用機はFonepad 6(ファブレット)、ZenFone 5、ZenWatch、iPhone 4S。趣味はドライブ(郊外限定)とおしゃべり(情報交換)。