ASUS JAPANシンシアの「華華(ふぁふぁ)通信」

お昼休みに台湾オフィスへの連絡は禁物

 ニイーハオ! ASUS JAPANマーケティング兼広報担当のシンシアです。先日の第1回目の華華(ふぁふぁ)通信に対して、たくさんのツイートやフィードバックありがとうございました! 全部読みましたよ。ただ、モヤッとしたとの意見もあったので、前回の内容をまとめさせていただきます。

  1. (日本も含めた)外国の方が名前を覚えやすいように、ほぼ全員イングリッシュ・ネームを持っています。企業では上下の壁をなくすために使っている場合もあります
  2. 台湾人のイングリッシュネームは自分で決め、自由に変更することも可能
  3. 私の場合は中学校で先生にDianaとつけられそうで、それが嫌で、映画雑誌を参考し、Cynthiaというイングリッシュネームにしようっと自分で決めました

復習したい方はこちらへ。

台湾の学校のお昼はお弁当。そしてその後は……

 さて、このコラムを書く前までは、日々の仕事やプライベートに追われ、学生時代をゆっくり振り返るような時間はあまりなかったのですが、この連載がきっかけで台湾のこと、学生時代のことを思い出しながら、紹介させていただけるのは本当に貴重な体験です。これからも、みなさんがあまり知らない台湾をどんどん紹介していきたいと思います。

 私は高校を卒業して、すぐに日本に来て、大学生活は日本で過ごしたので、台湾での人生は18歳までです。学生生活で強く印象に残っているのは、台湾の学生の朝がめちゃくちゃ早いことです。朝は7時半前には学校に行っています。両親が共働きの家庭が多いためか、ほとんどの生徒は朝ごはんを学校近くの朝食店で買って、教室で食べます。人気メニューは卵クレープ(蛋餅)や大根もち(蘿蔔●、●は米偏に羔。ビニールにいれて、竹の串で挿して食べます)と甘い豆乳の組み合わせか、パンやサンドウィッチと甘いコーヒーかミルクティーの組み合わせです。

 朝ごはんを食べたら、朝の自習があり、自習が終わったら、8時前後に朝会です。国歌を歌って、国旗を掲揚し、校長先生や教頭先生のお話を聞いて、ようやく授業に入ります。午前中は4科目を勉強し、12時から昼休みに入ります。台湾では小学校から高校まで、ほとんど同じタイムスケジュールです。

 お昼と言うと、台湾の学校でお昼に食べるお弁当は温かいんです。なぜ、そして、どのようにして温めるのか?

 実は、台湾の学生のお弁当はだいだい前日の夕飯の残りです。容器にご飯を入れて、その上におかずを入れます。野菜2品と肉1品が一般的でしょうか。詰めたら、冷蔵庫で冷やしておきます。気候上、朝作ると、お昼までに痛んでしまう可能性が高いからです。翌朝、それをビニール袋にいれて持って行き、学校で大きい鉄製のトレイに入れます。そして、当直の2人がクラス全員のお弁当を校内の大きい蒸し器みたいなものに入れ、全校生徒の弁当を一斉にお昼まで蒸すのです! 教室に小さい冷蔵庫サイズの蒸し器がある学校もあります。

 というわけで、台湾の学校で食べるお弁当は温かいのはいいんですが、前日の作り置きだし、4時間も蒸したせいもあって、見た目はあまり良くありませんし、匂いもおいしそうではありません……。蒸したらさらに変な匂いがするので、お弁当にお魚が入れられません。

 そして、見た目も悪いけど、長い時間で蒸した弁当は大体味も美味しくないんです……(笑)。1つだけ例外的に蒸しても喜んで食べられるのが水餃子(10個ぐらい入り)です。蒸すことで蒸し餃子になって、味は落ちません。ただ、そうしたらそうしたで、大体クラスメイトから1個頂戴と言われるので、自分は結局5個くらいしか食べられなかった……、というのは台湾人なら1回は経験していることです。

 これが私たち台湾人のお弁当に対するイメージです。そのため、日本のキャラ弁の写真を台湾の友人に見せると、まず間違いなく大きく驚かれます。

 そして、これも日本と大きく異なる点ですが、お昼ごはんを食べたら、必ずお昼寝します。幼稚園から高校まで、校則で寝なければいけないのです。どうしても眠くない時、こっそり漫画を読むこともありましたが、見つけられると、教室の外で立たされます。でも、前述の通り、朝が早いから、お昼には普通に眠くなるので、大体普通にお昼寝します。生徒は自分の机で、先生は教壇で寝るというのが日常の風景です。日本人の方はおそらく想像つかないと思いますが、台湾の学校に掲載許諾を得て、みなさんのために実際の写真をを入手してきました。こんな感じです。

小学校からお昼寝の時間が始まります(本気寝です)
高校になっても寝ます(やはり本気寝です)

 ちなみに、昼寝をする理由は、台湾のお昼は暑いから室内にいるようにするとか、健康・成長促進のためとか諸説あるみたいですが、しっかりとした理由を先生から聞いたことは一度もありません……(笑)。

 また、台湾企業と付き合いのある方はご存知かと思いますが、日本時間の13時30分前後に台湾に電話すると、だいだい出ないか、出ても不機嫌な対応をされます。理由は間違いなくお昼寝をしていたからです。社会人になってもお昼寝を続けている人も多いのです。ASUS台湾本社でも台湾時間12時30分から13時前後に、フロアごとの判断で消灯している場所すらあります。ちなみに、友人の会社の話ですが、お昼寝のためだけに折り畳みベッドを持ち込む社員もいるらしいです(笑)。

 正直、学生だった頃はお昼寝はすごく面倒くさいと思っていました。もっと友達とおしゃべりしたいし、好きなマンガも読みたいし、グランドでも遊びたいし。と、思いながらも、幼稚園から高校までお昼寝を15年間続けてたら、それが体質の一部になってしまったみたいです。大人になってから、二日酔いなどで疲れが取れない時、冷めた湯たんぽをタオルで包んで枕(兼よだれ受け)にし、ショールを頭からかぶってお昼寝をしています。これで午後になると本当にすっきりするんです。みなさんもよかったらぜひやってみてくださいね。

シンシア

台湾・台北市出身。2002年8月にASUS JAPAN入社。当社初の正社員です。自作パーツ担当を経て、現在はPC製品の全般マーケティングディレクター。人手不足のため、2014年3月から広報も兼任中です。今まで担当した製品の中でに一番印象に残ったのは「A8N-SLI Premium」です。ビデオカードの2枚挿しの感動は今も忘れられません。テクノロジーへの感動はそこから始まったといえるでしょう。愛用機はFonepad 6(ファブレット)、ZenFone 5、ZenWatch、iPhone 4S。趣味はドライブ(郊外限定)とおしゃべり(情報交換)。