山田祥平のRe:config.sys
おはようからおやすみまで暮らしを見つめるスマートデバイス
2017年7月28日 06:00
1990年頃まで、家庭日用品メーカーのライオンが使っていた企業スローガン「おはようからおやすみまで暮らしを見つめるライオン」。今、ぼくらが日常的に接するスマートデバイスは、まさにそんなライオンのイメージだ。
PC、スマートフォン、腕時計といったものから、家電類、これから充実してくるであろうIoTデバイスまで、さまざまスマートデバイスが今、ぼくらの暮らしを見つめている。
ファーウェイがめざすスマートライフのフルシナリオ
ファーウェイが2017年上半期の業績を発表、それにあわせて同社コンシューマビジネスグループを率いるリチャード・ユー氏が会見を開いた。日本からはTV会議で参加したプレスによる一連の質疑に応えた。
ユー氏は、市場の勢いは失速を続けていて飽和状態にあるとし、この数年はスマートフォンほどのインパクトのあるカテゴリの製品は出ていないことを認めた上で、それでも同社のコンシューマ製品が、業界全体を引っ張っていく勢いを持って消費者に受け入れられていることをアピールした。
同社はつい先立って、PCのMatebookシリーズ(MateBook X、MateBook E)を刷新しているが、同社にとってPCはきわめて新しいビジネスでもある。いわば新参者だ。
ユー氏は、この市場は良いビジネスではないと言われることが多いし、実際、マージンも低いことを吐露する。それでも同社がPCの市場に注力するのは、コンシューマビジネスとしてスマートライフのフルシナリオを実現するには、どうしてもPCが必要であるからだという。
確かに、ユー氏が言うように、ぼくらの暮らしをよりスマートなものにするには、どうしたってPCが必要だ。それが向上心というものだ。
先日発表されたLINEの調査によれば、日常的にインターネットを利用する環境は、ついに「スマホのみ」が「スマホとPC併用」を上回ったという。とくに10代においては「スマホのみ」が70%に上り、若年層ほどスマートフォンだけに頼る傾向があるようだ。
そこにはまずコストの問題がある。仮に10万円のPCを3年間使った場合、1カ月当たり3,000円近いコストがかかる。5年間使い続けたとしても、2,000円を超える。インターネットに接続するための維持費などを考えると、けっこうなコストだ。
それに加えて、より肝心と思われるであろう「パーソナル」であることを追求すれば、家族でPCを共有することなど、若年層にとってはありえないだろう。だから、必然的にスマートフォンにさまざまなことを頼ることになる。どんなにPCが便利であるとわかっていても、共用PCなんて使いたくないだろう。
もっとも、スマートフォンにしたってPCと似たようなコストがかかるのだが、そこは、通信キャリアの戦略のなかで覆い隠されてしまっている。そのあたりは失敗とも言えるが、誰もがスマートデバイスを持ち歩く時代を実現した立役者とも言える。
誰も知らない本当のPC
スマートフォンは情報の消費、PCは情報の生産に向いているといったたとえがされることも多い。確かに気軽にWebをブラウズするにはスマートフォンや軽量タブレットが便利だし、大量の文字を入力したりするには、キーボードなどのしっかりした入力機器と大きな画面、どんなことでも楽にこなせる処理性能があると便利だ。
ところが、実際、人が情報を生産するのに費やす時間は、その生産のために情報を収集する時間に比べればわずかだ。だから自然に情報消費の時間が長くなる。エンターテイメントも情報消費の仲間と考えれば比べるべくもない。
だが、人は、情報の収集にもPCが秀でていることに気がついていない。大きなディスプレイ、場合によってはそれを複数台使えるマルチディスプレイ環境、仮に1画面しかなくても、そこに複数のウィンドウを開ける。
検索ページでキーワードを入れ替えながら検索結果を絞り込んでいく場合も、やはりPCが便利だ。だが、そういうPCの使い方をしているのは、ほんの一握りの人々に過ぎない。極端な話、PCをスマートフォンの親分的にしか認識していない。多くの場合、PCはその能力を発揮しきれないままに、そのライフタイムを終えるといってもいい。世の中そんなもんだ。
ファーウェイのユー氏が言うように、フルシナリオとして、姿カタチの異なる個々のデバイスの特性をスマートライフのなかでアピールすることができれば、そんな状況にもちょっとした変化が起こるかもしれない。
これは、たまたまハードウェアの話ではあるが、さまざまデバイスをシームレスにつなぎ、適材適所で使ってもらい、スマートライフを豊かにする構想は、いろいろなベンダーがチャレンジしている。
ぼく自身がPCを使いはじめた当時は、PC的なことができるデバイスがPCしかなかった。だからさまざまことをPCでこなすためにいろいろな工夫をした。機能としてないものはないけれど、拡張次第でないものがなくなるのがPCだった。
そうして得てきた機能は、その後の歳月の間に少しずつ別のデバイスに明け渡されてきたわけだ。そして、やりたいことはやりたい機器を使うことが新しい当たり前になった。
進化の先の枝分かれ
適材適所でデバイスを使うという考え方は、PCしかなかった時代に熱心に吹聴していたことを思い出す。その頃は、モバイルPCを作るメーカーの人たちでさえ、エンドユーザーに複数のPCを買ってもらうなんて、それは無理と最初からあきらめていた。コスト的にもスペース的にも、そして、環境的にも無理だと……
でも、今の時代はそうじゃない。そして、PCのみならず、さまざまなスマートデバイスが暮らしを支えるようになった。コストもずいぶん下がった。そんななかで、ファーウェイのように、スマートライフのフルシナリオを想定し、それぞれのシーンに応じたデバイスを提供しようという考え方を持つベンダーの存在は頼もしい。
同社は、日本に対して畏敬の念を抱いてもいる。ファーウェイの製品はジャパンインサイドでもあるとユー氏は日本に対する感謝の気持ちを隠さない。日本のパートナー各社による技術がギッシリと凝縮されているのが、スマートフォン、PCに代表される同社のスマートデバイスだからだというのだ。
ユー氏は最後にディスプレイの向こうで、日本のプレスに頭を下げた。今、同社のデバイスはハイエンド指向だが、来年(2018年)は、それをさらに加速するとも言う。スマートフォンについては防水やFeliCa対応も考えているようだ。
正直なところ、個人的に20年間近く考えてきた、スマートデバイスのありかたを、こうしたカタチで再確認することになるとは思わなかった。スマートフォンだけではカバーできないことがある、PCだけでもカバーできないことがある。同様だ。
おはようからおやすみまでスマートライフを見つめるライオンは1匹だけじゃない。それがソリューションというものじゃないだろうか。
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