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日本HP、18mm厚でXeonとQuadroを搭載したモバイルワークステーション

HP ZBook Studio G3 Mobile Workstation

 株式会社日本HPは、モバイルワークステーション「HP ZBook」シリーズ3機種を2月下旬より順次発売する。

HP ZBook Studio G3 Mobile Workstation

 「HP ZBook Studio G3 Mobile Workstation」は18mm厚の筐体に、Skylake世代のクアッドコアCPU、およびNVIDIAのワークステーション向けディスクリートGPU「Quadro M1000M Special Edition」を搭載したモバイルワークステーション。税別直販価格は25万円から。

 「高性能+薄く+丈夫」というコンセプトを元に、筐体を一から設計した製品。従来の「ZBook 14 G2」は厚み21mmとUltrabookに準拠していたが、CPUはCore i7-5600U(2.6GHz)のデュアルコア製品だった。新製品はさらに薄くなった上で、クアッドコアCPUの搭載を可能とした。

 天板およびパームレスト部はアルミニウム製で、CNC削り出しにより高品質と軽量性を実現。最新インターフェイスであるUSB 3.1+Thunderbolt 3(USB Type-C)を2基備え、Hubなどを用いることなくディスプレイ出力とストレージ接続を実現する。

 さらに、このThunderbolt 3用に、USB 3.0×4、DisplayPort×2、USB 3.1+Thunderbolt 3(Type-C)、ミニD-Sub15ピン、Gigabit Ethernet、音声入出力を備えたドッキングステーション(4月中旬発売予定)も用意。DC電源供給も含めて本体とケーブル1本で接続でき、オフィスでの利用に好適としている。

 付属するACアダプタは新設計のもので、150Wの出力を備えながら、電源コードを含まない重量で約341gとなっている。従来は約565gであった。このため、ウォールマウントアダプタが利用可能となり、1個付属する。

 薄型化のトレードオフとして、底面カバーはツールレスではなくネジ止めとなった(ただしネジを外せば全面にアクセス可能)。冷却性を高めるために底面の開口部を大きくして吸気し、ディスプレイやヒンジ部から放熱するようになっている。

 CPUやメモリ、ストレージ、液晶、OS、Webカメラの違いで3モデルが用意される。

 「i7-6700HQモデル」は、CPUにCore i7-6700HQ(2.6GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ8GBまたは16GB、256GB M.2 SSD(NVMe対応)、1,920×1,080ドット(フルHD)表示対応15.6型IPS液晶ディスプレイ、OSにWindows 10 Pro、92万画素Webカメラを搭載。

 「E3-1505M v5モデル」は、CPUにXeon E3-1505M v5(2.8GHz、vPro対応)、メモリ16GBまたは32GB、256GB M.2 SSD(NVMe対応)、フルHD表示対応15.6型IPS液晶ディスプレイ、OSにWindows 10 Proを搭載。

 「E3-1545M v5モデル」のみ5月販売開始予定で、CPUにXeon E3-1545M v5(未発表だが、Iris Pro Graphics P580搭載)、メモリ32GB、512GB M.2 SSD(NVMe対応)、3,840×2,160ドット(4K)表示対応15.6型液晶ディスプレイ、OSにWindows 7 Professional、92万画素Webカメラを搭載。

 なお、搭載されるGPUのQuadro M1000M Special EditionはM1000Mのスーパーセットで、M1000Mでは標準でサポートするメモリ容量が2GBのところ、本製品では4GBを搭載できるようになっている。チップセットは共通でIntel CM236。

 そのほかのインターフェイスは共通で、UHS-II対応SDカードリーダ、USB 3.0×3、USB 3.1+Thunderbolt 3(USB Type-C)×2、HDMI 1.4出力、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0、音声入出力などを備える。

 バッテリは4セルリチウムイオンで、駆動時間は最大約9.5時間(Mobilemark2014)。本体サイズは375×255×18mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2kg。

底面は吸気口が大きく開けられ、ゲーミングノート「Omen」シリーズと同様にトライアングルメッシュが取り入れられている
天板はアルミニウム製でスペースシルバー色
本体右側面のインターフェイス
左側面のインターフェイス

HP ZBook 15 G3 Mobile Workstation

HP ZBook 15 G3 Mobile Workstation

「HP ZBook 15 G3 Mobile Workstation」は本体サイズが386×264×26mm(同)、重量が約2.6kgのスタンダードモデル。4月中旬発売予定で、予価は25万円前後から。

 2モデルが用意されており、下位はCPUにCore i7-6700HQ、メモリ8/16/32GB、500GB HDD、GPUにQuadro M1000M(2GB)、フルHD表示対応15.6型ワイド液晶ディスプレイ、OSにWindows 10 Proを搭載。

 上位はCPUを搭載Xeon E3-1505M v5(vPro対応)、メモリを16/32/64GB、ストレージを256GB M.2 SSD(NVMe対応)、GPUをQuadro M2000M(4GB)に変更し、オプションで1TB HDDを追加可能となっている。

 インターフェイスはミニD-Sub15ピンを備える以外、HP ZBook Studio G3とほぼ共通。バッテリは9セルリチウムイオンで、駆動時間は最大14.25時間。

HP ZBook 15 G3 Mobile Workstationの本体内部
メモリスロットは4基
GPUはMXMモジュールと見られる。ヒートパイプは両方のファンに接続されており、CPUとGPUで共有する

HP ZBook 17 G3 Mobile Workstation

HP ZBook 17 G3 Mobile Workstation

 「HP ZBook 17 G3 Mobile Workstation」はフルHD表示対応17.3型液晶を備えた高性能モデル。4月中旬発売予定で、予価は38万円前後から。

 2モデルが用意されており、下位はCPUにCore i7-6700HQ、メモリ16GB、256GB M.2 SSD(NVMe対応)、GPUにQuadro M3000M(4GB)、フルHD表示対応17.3型ワイド液晶ディスプレイ、OSにWindows 10 Proを搭載。

 上位はCPUを搭載Xeon E3-1535M v5(2.9GHz、ビデオ機能内蔵、vPro対応)、ストレージを512GB M.2 SSD(NVMe対応)、GPUをQuadro M4000M(4GB)に変更。

 インターフェイスは15 G3からUSB 3.0を1ポート追加する以外、ほぼ共通となっている。バッテリは6セルリチウムイオンで、駆動時間は最大16.25時間。本体サイズは420×280×30mm(同)、重量は約2.9kg。