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日本エイサー、ファンレスでCore i5を載せた着脱式2in1「Switch Alpha 12」
2016年8月2日 17:29
日本エイサー株式会社は2日、世界で初めてファンレス機構でCore i5搭載を実現した着脱式2in1「Switch Alpha 12」を発表した。法人向けに8月5日より発売する。販売はダイワボウ情報システムを通して行なわれる。
価格はオープンプライスで、税別想定価格はメモリ4GB/ストレージ128GBの「SA5-271P-A54Q/S」が12万円前後、メモリ8GB/ストレージ256GBの「SA5-271P-A58U/S」が14万円前後の見込み。
ビジネスにおける生産性の向上を目指して開発されたモデル。着脱式2in1はタブレット形態での利用を想定し、Core mプロセッサの採用が多く、Core iプロセッサを搭載した製品はあるものの、ファンを搭載している。一方、本製品はCore iを搭載しながらファンレス化を実現している。
ファンレス化に貢献したのは、Acerが独自に開発し特許を取得した放熱技術「LiquidLoop」。CPUからの熱はヒートパイプを通して受熱ベースに集められ、液体が入ったパイプに渡される。そしてパイプ内の冷却液を通じて本体内部を循環。パイプは銅製のシート状ヒートシンクに接しており、放熱面積を稼いぐことで、ファンレス機構を実現した。
本来、液冷機構はポンプなどの動力源を要するが、LiquidLoopでは液体の気化と液化が繰り返されることによる自然循環を採用することで、完全な無音および、電力消費をなくしての液冷機構を実現したという。
本体に付いているキックスタンドはU字形で、最大165度まで無断階に調整可能。キーボードはフルピッチ(一部キーを除く)で、ストロークを1.4mm確保することで操作性を高めた。2段階のチルトも可能。また、Windows 10 Anniversary Updateで提供されるWindows Inkに対応したアクティブ方式のスタイラスペンが付属。256段階の筆圧もサポート。独自の「Hover Access Support」ランチャーを搭載し、ペンのボタンを押すことで登録したアプリを容易に起動できる。
メモリとストレージ以外の仕様は共通で、SoCはCore i5-6200U、液晶は2,160×1,440ドット(QHD)表示/10点タッチ対応の12型IPSパネル、OSはWindows 10 Proを搭載する。Officeも選択可能。
インターフェイスは、microSDカードリーダ、USB 3.0、USB 3.0 TypeC、IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0、500万画素背面/200万画素前面カメラ、音声入出力などを搭載。センサーは照度、加速度、ジャイロ、電子コンパス。
電源は専用の45W ACアダプタを利用し、充電時はUSBポートを利用できる。バッテリ駆動時間は約8時間。本体サイズおよび重量は、本体のみで約292.1×201.4×9.5mm(幅×奥行き×高さ)/約900g、キーボード装着時で約292.1×201.4×15.85mm(幅×奥行き×高さ)/約1,250g。
2日に都内で開かれた製品発表会の冒頭では、同社代表取締役社長のボブ・セン氏が挨拶。「この夏の暑さに反してPC市場が冷え込んでいるが、これは開発者が作っている製品(コンテンツ消費型デバイス)とユーザーのニーズ(生産性向上のためのデバイス)が食い違っていることに起因する。今回のSwitch Alpha 12とLiquid Jade Primoが象徴する通り、我々はユーザーの生産性を高めるデバイスの開発に注力しており、特に日本において需要の高いWindowsデバイスを幅広く提供し、ユーザーに選択肢を与え、市場を盛り上げたいと考えている」と語った。
発表会には、日本マイクロソフト株式会社 執行役員 コンシューマー&パートナー グループ OEM統括本部長 金古毅氏、およびダイワボウ情報システム株式会社 販売推進本部 取締役 販売推進本部長の松本裕之氏も呼ばれ、新製品投入への祝辞を贈るとともに、さらなる市場拡大が期待されるWindows 10 Anniversary Updateの特徴、そしてダイワボウがかねてより日本マイクロソフトと協業してWindowsモバイルビジネスセンターを設立したことにより、法人でのWindowsが順調にシェアを拡大している点が解説された。
【お詫びと訂正】初出時に、一部製品名の記載が間違っておりました。お詫びして訂正させていただきます。