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NEW PRODUCTS TESTREPORT

フロンティア神代
FX-P10DRW
拡張性の高いスリム筐体を採用したIntel 815E採用マシン
TEXT:小林 輪 Rin Kobayashi


縦置きも可能なFX-P10DRW。付属のフロントマスクを装着することでデザインを変えることもできる
 インターネットの普及などにより、これまで会社や学校などでしかPCに触れることがなかった人たちも、自宅でPCを使うようになってきている。個人用のPCを選ぶ場合に、性能やコストとともにPCのサイズを気にする人は多いのではないだろうか。それまで家になかったものに、突然大きな場所を占有されてしまうのは考えもの。できるだけコストパフォーマンスが高くて、場所を取らないマシンを欲しいと考えている方も多いだろう。

 フロンティア神代の「FX-P10DRW」は、そんなニーズに応える省スペースPCだ。白を基調とした四角いケースはシンプルなデザインだが、それゆえに飽きがこない。また、着脱式のブルーのフロントパネルが付属するため、これを装着することでブルーとホワイトのツートンカラーを楽しむことも可能となっている。さらに、足の位置を変えれば、縦置き、横置きどちらでの使用にも対応する。こういった着脱式のパーツにより、利用者の好みや、置き場所に合わせてデザインを変更できるのは、おもしろい試みだ。

 インターフェースを見ると、本体前面にはUSBポートを二つに、LINE OUTとマイク端子を備えているため、頻繁にケーブルを抜き差しするデジタルカメラやヘッドホンなどを接続するたびに、本体の裏側へと手を回す必要もない。PCを設置するときには、なるべくじゃまにならないよう、壁にくっつけたり机の隙間に置いたりしがちだが、本機のように頻繁に利用するポートを前面に設置してあると、何かと便利だ。背面にはUSB、シリアル、パラレル、LINE IN、LINE OUT、マイク端子のほか、10BASE-T/100BASE-TX対応のLANポートを備え、省スペース型でありながら、必要十分なインターフェースを揃えている。さらに、大きな特徴として、Low Profile PCIスロット3本に加え、AGPスロットも用意されている点が注目される。Low Profileのカードは製品数が少ないものの、より高速なビデオ環境やIEEE 1394インターフェースなどを追加したい場合などに重宝するだろう。拡張性を無視して小型化を図る省スペース型PCが多い中、内部拡張性にも気が配られている点には好感が持てる。


Low Profile PCI準拠サイズのAGPスロット、3本のLow Profile PCIスロット、2本のDIMMスロットを備える
 本機は、BTO方式で販売される点も魅力の一つだ。Intel 815Eをチップセットに採用したAOpen製マザーボードMX3Sを核に、CPUはCeleron 766MHzからPentium III 1.0BGHzまで、メモリは128MBから512MBまで、光学ドライブは、CD-ROMドライブ、CD-R/RWドライブ、DVD-ROMドライブ、DVD-ROM・CD-R/RWコンボドライブから選択できる。そのほか、SCSIカードやビデオカード、IEEE 1394カードなどの追加も可能だ。また、OSもWindows Me/98 SE/2000の中から選ぶことができ、家庭でWebサイトを閲覧したい、という場合から、職場で大量導入するという場合まで、幅広く対応することができる。ただし、基本構成ではCDライティングソフト「WinCDR 6.0」のOEM版以外、ソフトは同梱されず、BTOで選択できるのもソフトウェアDVDプレイヤー「PowerDVD VR-X」のみだ。しかし、Webサイトの閲覧やメールの送受信などに利用するだけなら、OSに含まれるInternet ExplorerやOutlook Expressで十分対応できるだろう。

 今回試用した構成は、Pentium III 1.0BGHz、メインメモリ128MB、HDD容量20GB、DVD-ROM・CD-R/RWコンボドライブというものだったが、実際に利用してみて少し気になったのは、発熱の大きなCPUを搭載しているためか、冷却ファンの音が意外と大きかったことだ。静かなリビングで利用する場合などでは、多少耳に付くかもしれない。

 本機は、低価格でありながら十分な拡張性を備え、BTO方式による販売形態と合わせて、初心者から、拡張性を気にする上級者まで、低価格な省スペースPCを求める方にとって、選択肢の一つとなる魅力を十分持っていると言える。


・製品名:FX-P10DRW
・標準価格:99,800円(6月初旬現在、今回試用した下記の構成において。BTOにより変動)
・メーカー:株式会社神代
・問い合わせ先:03-3526-0032
・URL:http://www.frontier-k.co.jp/
・CPU:Pentium III 1.0BGHz
・チップセット:Intel 815E
・メモリ(最大):128MB PC133対応SDRAM(512MB)
・HDD:20GB(Ultra ATA/100)
・FDD:2モード
・DVD-ROM・CD-R/RWコンボドライブ:DVD-ROM読み出し最大8倍速、書き込み最大8倍速、書き換え最大8倍速、CD-ROM読み出し最大32倍速
・ビデオチップ:Intel 815E内蔵
・ビデオメモリ:SMA方式によりメインメモリの一部を共用(最大12MB)
・最大解像度:1,600×1,200ドット/256色
・サウンドチップ:AC '97 CODEC
・キーボード:109キー(PS/2接続)
・拡張スロット(空き):AGP×1(1)、Low Profile PCI×3(2)
・インターフェース:USB×4、キーボード(PS/2)×1、マウス(PS/2)×1、シリアル(Dsub 9ピン)×2、パラレル(Dsub 25ピン)×1、ディスプレイ(Dsub 15ピン)×1、LINE IN×1、LINE OUT×2、マイク×2、10BASE-T/100BASE-TX(RJ-45)×1
・本体サイズ(W×D×H):300×370×100mm
・重量:約6.8kg
・OS:Windows Me
・付属ソフト:WinCDR 6.0(OEM版)


■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)

□フロンティア神代のホームページ
http://www.frontier-k.co.jp/
□製品情報
http://www.frontier-k.co.jp/new%5Fsite/product/fx/fx%2Dp10drw.html


【PC Watchホームページ】


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