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NEW PRODUCTS TESTREPORT

エプソンダイレクト
EDiCube TP1040AV
20倍速書き込み対応コンボドライブを搭載した低価格DV編集マシン
TEXT:天野 司 Tsukasa Amano


従来から要望の多かったフロントのUSB、IEEE 1394ポートを搭載した点は、多くのユーザーに喜ばれるはずだ
 エプソンダイレクトの「EDiCube」シリーズは、同社のラインナップの中でも、低価格と高機能を両立した人気のバリューPCだ。今回紹介する新製品の「EDiCube TP1040AV」は、同シリーズ中最上位にあたるモデルである。

 ボディはこれまでと同様マイクロタワーだが、サイドパネルが落ち着いた感じのエメラルドグリーンになり、やや無骨だった従来機のイメージを払拭している。このサイドパネルは天板から独立しており、これを外すだけで内部にアクセスできる。

 マザーボードは同社での採用例が多いASUSTeK製で、一般的なmicroATXフォームファクターだ。CPUはPentium III 1.0BGHz、チップセットはIntel 810E、メモリは128MBが標準装備となっている。またHDD容量は40GBと、最近の水準からすると標準的ではあるが、ドライブベイには1台分の余裕が残されているので、不足に感じる場合には増設できる。PCIスロットは3本備えているが、すべて使用済みだ。


ケース前方のシャドーベイには一つ空きが用意されている。なお、電源はCPUクーラーのサイドに固定される
 USBポートに関してはケース前面と背面に二つずつ用意されているほか、IEEE 1394ポートは背面に6ピン端子を二つ、前面には、DVとの接続に適した4ピン端子を一つ備え、DV編集を重視していることがうかがえる。光ストレージは、最大20倍速のCD-R書き込みに対応したリコー製DVD-ROM・CD-R/RWコンボドライブが搭載されており、CDの作成も非常に高速だ。

 本製品の特徴であるDV編集機能は、同社独自開発によるDVキャプチャ・編集ソフト「DV Symphomovie Ver.3.0」によって行なう。通常、この種のローコスト機にバンドルされるDV編集ソフトと言うと、Windows Me/98に標準で備わるIEEE 1394サポート機能と、DirectShowベースのDVコーデックを使うソフトをバンドルする場合がほとんどだ。だがこうした構成では、4GBまでしかキャプチャできなかったり、キャプチャ時にコマ落ちが発生したりするといったトラブルが起きやすい。さらに、DVコーデックの色変換の問題から、DV編集でありながら、編集によって色変わりが生じてしまうという大きな問題を持っている。対してDV Symphomovieの場合、独自開発によるDVコーデックを使うことで色変わりの問題は起きないし、「GigaSizeコーデック」と呼ばれる独自の参照AVI機能によって、キャプチャ時のサイズ制限も回避している。こうした機能は、カノープスのEZDVやアイ・オー・データ機器のGV-DVC/PCIなど、20,000円以上するDV専用カードにも搭載されているものとほぼ同等と言える。


本機の目玉となるDV Symphomovie Ver.3.0。多機能で使いやすいインターフェイスを備える
 ユーザーインターフェイスは、分かりやすいもので、その機能も、バッチキャプチャや複数ファイルの連続再生、タイムラインから直接DV機器に書き戻せるなど、本格的なものを数多く備えており、かなり魅力的だ。また今回から新たにMPEG-2エンコードやWMVエンコード機能などが追加され、使い勝手はますます向上している。

 従来から高いコストパフォーマンスが人気のEDiCubeシリーズだが、DV専用カードと同等の機能が付いたこのTP1040AVは、シリーズ中でも際立つお買い得感がある。DV編集に興味を持つユーザーは要チェックの製品だ。


・製品名:EDiCube TP1040AV
・標準価格:112,800円
・メーカー:エプソンダイレクト株式会社
・問い合わせ先:0120-545-101
・URL:http://www.epsondirect.co.jp/
・CPU:Pentium III 1.0BGHz
・チップセット:Intel 810E
・メモリ(最大):128MB SDRAM(384MB)
・HDD:40GB
・FDD:2モード
・DVD-ROM・CD-R/RWコンボドライブ:DVD-ROM読み出し最大12倍速、CD-R書き込み最大20倍速、CD-RW書き換え最大10倍速、CD-ROM読み出し最大40倍速
・ビデオチップ:Intel 810E内蔵
・ビデオメモリ:SMA方式によりメインメモリの一部を共用(最大11MB)
・最大解像度:1,600×1,200ドット/256色
・サウンドチップ:AC '97 CODEC
・モデム:56kbps(V.90、K56flex対応)
・キーボード:109キー(PS/2接続)
・拡張スロット(空き):PCI×3(0)
・インターフェイス
 ■本体前面:USB×2、IEEE 1394(S400、4ピン)×1
 ■本体背面:USB×2、IEEE 1394(S400、6ピン)×2、キーボード(PS/2)×1、マウス(PS/2)×1、シリアル(Dsub 9ピン)×1、パラレル(Dsub 25ピン)×1、ディスプレイ(Dsub 15ピン)×1、LINE IN×1、LINE OUT×1、マイク×1、GAME/MIDI×1、10BASE-T/100BASE-TX(RJ-45)×1、モデム(RJ-11)×1
・本体サイズ(W×D×H):170×340×314mm
・重量:約8.8kg
・OS:Windows Me
・付属ソフト:DV Symphomovie Ver.3.0、B's Recorder GOLD、WinDVDなど


■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)

□エプソンダイレクトのホームページ
http://www.epsondirect.co.jp/
□製品情報
http://www.epsondirect.co.jp/edicube/
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