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手頃な64GB SSDを買おう



今回取り上げるSSDのうち、Samsungの製品はバルクだ
 ストレージの価格が右肩下がりなのは世の常であり、SSDもまた順調に安価になってきている。容量64GBでシステムドライブとして運用できるSSDはぐっと安なってきていて、2万円前後で買える。そこで、PC Watch編集部が独断と偏見で5つのSSDをセレクトし、ベンチマークを取ってみた。

 今回取り上げるのは、OCZ Technology「Core Series V2 SATA II 2.5" SSD(OCZSSD2-2C60G)」、Patriot Memory「Extreme Performance Warp Solid State Disk(PE64GS25SSDR)」、SuperTalent「MasterDrive OX(FTM64GL25H)」、Samsung「2.5" 64GB MLC SSD(MMCRE64G5MPP-0VA)」、そしてMtron「MOBI 3500(MSD-SATA3525032)」の5つだ。

 各モデルの仕様は下表の通りだ。共通して2.5インチで、SATA(3Gbps)のインターフェイスを備える。価格についてはAKIBA PC Hotlineの価格調査から採った。Samsungは11月27日時点のデータで、それ以外は12月11日のデータだ。

□スペック一覧

製造元 製品名 型番 メモリタイプ 容量(GB) リード ライト 最安値(円) 平均価格(円)
OCZ Core Series V2 SATA II 2.5" SSD OCZSSD2-2C60G MLC 60 170MB/s 98MB/s 14,668 18,688
Patriot Extreme Performance Warp Solid State Disk PE64GS25SSDR MLC 64 175MB/s 100MB/sec 16,800 18,236
SuperTalent MasterDrive OX FTM64GL25H MLC 64 150MB/sec 100MB/sec 13,980 16,980
Samsung 2.5" Standard Type MMCRE64G5MPP-0VA MLC 64 90MB/sec 70MB/sec 24,800 24,800
Mtron MOBI 3500 MSD-SATA3525032 SLC 32 100MB/sec 100MB/sec 24,800 24,830

●ベンチマーク

 というわけで、上記5製品を下記の環境にて、「CrystalDiscMark Ver. 2.2.0」と「HD Tune 2.55」を用いてベンチマークした。参考として、Windows Vista Ultimate SP1の起動スピードを手動で大まかに計測したものも掲載する。

・テスト環境

CPU:Core 2 Duo E8400(3GHz)
メモリ:PC2-6400 DDR2 SDRAM 2GB
チップセット:Intel P35 Express
マザーボード:MSI P35 Neo
ビデオカード:GeForce 8800 GT
OS:Windows Vista Ultimate

・Windows Vista Ultimate(SP1)の起動時間
製造元 製品名 起動時間(秒)
OCZ Core Series V2 SATA II 2.5" SSD 39
Patriot Extreme Performance Warp Solid State Disk 37
SuperTalent MasterDrive OX 38
Samsung 2.5" Standard Type 39
Mtron MOBI 3500 50

 テストは手作業でおおざっぱなものだ。OSの起動はほとんどがリードだが、ある程度の性能をイメージできると思う。MOBI 3500の遅さが気になるところだ。

・CrystalDiscMark Ver. 2.2.0

OCZ Core Series V2 SATA II 2.5" SSD Extreme Performance Warp Solid State Disk MasterDrive OX
2.5" Standard Type MOBI 3500

 シーケンシャルなリード速度で見ると、150MB/sec前後のCore Series V2とWarp、MasterDrive OX Seriesからなる上位グループと、100MB/sec強のMOBI 3500と2.5" Standard Typeの下位グループに分かれるようだ。これら3モデルと2.5" Standard Typeは、OS起動時間がたったの1秒差だが、リード速度に大きな開きがある。逆にMOBI 3500とはリードがほとんど同じであるにも関わらず、起動時間は大きく異なる。このあたりはコントローラなどの特性なのだろうか。

 MOBI 3500は今回のテストで唯一のSLCタイプだ。シーケンシャルライトで100MB/secを超える性能を出しているが、Core Series V2とWarpが90MB/secで迫っている。しかし、512KBのランダムライトで見ると前述の2製品がMOBI 3500を大きく上回り、4KBのランダムでもその優劣は変わらない。MOBI 3500の秀でているポイントはシーケンシャルライトということになるが、これはハイエンドのHDDと大きく変わらない。4KBランダムリードでほかの製品の倍は速いが、OS起動時間を見る限りでは有効に活用されていない。とはいえ、SLCは信頼性/耐久性でMLCより優れているという事実はある。

 Samsungの2.5" Standard Typeは、512KBのランダムライト性能がこの中でもっとも高い。一部のアプリケーションではランダムライトが重要なものの、リード性能は今ひとつだ。

・HD Tune 2.55

OCZ Core Series V2 SATA II 2.5" SSD Extreme Performance Warp Solid State Disk MasterDrive OX
2.5" Standard Type MOBI 3500

 HD Tune 2.55で転送速度を見ると、CrystalDiscMarkと同じ傾向、かつとても素直な結果が出た。上位グループの3モデルが130MB/sec前後の転送速度(平均)を示した一方で、MOBI 3500が91.3MB/sec、Samsung 2.5" Standard Typeが84.3MB/secという結果。リード性能では上位グループが優秀ということが確かめられた。

 転送の経過を示すグラフを見ると、MOBI 3500はフラットでSamsung 2.5" Standard Typeは小刻みな波を描いた。これらに対し上位グループの3製品は、40MB/sec程度の幅でのこぎり歯のような波形を描いている。ほとんど同じ形になっているが、これには理由がある。

●主流のSSDは同じハードウェア

左からCore Series V2、Warp、MasterDrive OX
 右の内部写真の通り、Core Series V2とWarpはJMicronのコントローラ「JMF602」とSamsung製メモリチップ「K9LBG08U0M」を搭載する。WarpにUSBインターフェイスがない以外はほとんど同一の構成だ。一方、MasterDrive OXは青い基板に同社製コントローラ「STT-C-02B-GK」とSamsung製メモリチップ「K9HCG08UIM」を搭載する。

 MasterDrive OXはほかの2製品と比べて、基板デザインとコントローラ、メモリチップが異なっている。メモリチップの違いは、前者が64Gbit(クアッドダイパッケージ)で後者が32Gbit(デュアルダイパッケージ)という点だ。Super Talentは「MasterDrive MX」シリーズなどで青い基板にJMF602を搭載していたが、今回はオリジナル刻印のコントローラを用いている。

 あくまで推測だが、MasterDrive OXのコントローラもJMicron製と見られる。HD Tuneの波形の近似具合もこれを裏付けている。

 同じJMicronのコントローラで性能に差が出ているのは、主にファームウェアのチューニングによるものだ。たとえば、バッファローのSSD「SHD-NSUM」シリーズはOCZ「OCZSSD2-1C128G」と同仕様でありながら、より高い性能を備えていることが確認されている

●まとめ

 Core Series V2とWarp、MasterDriveは特性に多少の違いはあるものの、性能はほとんど横並びだ。OCZは容量が4GB少なく、トータル性能ではWarpがベストだろう。価格の安さではMasterDrive OXが一歩リードしていることを踏まえ、お好みで選んでいただきたい。

 MOBI 3500は上記モデルよりもシーケンシャルリード性能が落ちるものの、SLCを採用したことによる信頼性の高さを備えるし、ランダムアクセスはリード/ライトともに高速だ。ただし若干値段が高い。2.5" Standard Typeについては、ランダムライトの早さが目立つが、全体的な性能は控えめである。

 といったことを踏まえ、SSDの入門として上位3モデルから選ぶのが良いと思う。ただし、JMicronのコントローラを採用した製品は、ランダムライトが同時に多数発生した場合に、小規模なフリーズを起こす、いわゆる「プチフリ」という問題が出る場合がある。この件については多方面で解決策が模索されているので、それぞれ対応してほしい。

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(2008年12月19日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]

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