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二代目iPod nano 8GBハードウェアレポート
9月13日 発売 今回のiPodのモデルチェンジは、全ライン一斉で、iPod、iPod nano(以下nano)、iPod shuffle(以下shuffle)がすべてモデルチェンジされた。 3シリーズのうちで、技術的に興味深いのはshuffleで、あの小さな筐体にどのような実装がされているのか、ぜひ見てみたい。次に関心があるのはnanoの大容量モデルで、大容量フラッシュメモリの大口需要家であるAppleが、どこのどんなチップを積んで8GBの容量を実現しているのか知りたい。 というわけで、10月発売のshuffleは予約を入れ、即日発売のnano 8GBモデルを購入した。 なお、オーディオプレーヤーとしての使い勝手については、僚誌のAV Watchがレポート予定なので、そちらをお待ちいただきたい。 ●シンプルなパッケージと質感の高い本体 ヨドバシAkiba店頭での購入金額は29,800円、ポイント還元率は5%だった。品物は山積みで、店頭在庫は潤沢な印象だ。 パッケージは、透明樹脂のシンプルなもの。初代nanoに比べると見た目のプレミア感は薄い。 ただ、このパッケージは凝った作りになっており、nano本体をはずすには、素材の弾性を利用している。ぐっと曲げることによって、取り出せるようになっているのだ。 nano本体の質感は高い。初代も本体の薄さで印象が強かったが、二代目はより高級な印象だ。プレミアムカラーのブラックの筐体は、高級なチョコレートのような印象を受ける。アルミ製のボディは周囲が丸くなった薄いチューブとなっており、強度も高そうだ。
●開けにくくなった本体 どちらかといえば中身を開けやすかった初代nanoに対し、今回のnanoは開けにくい筐体だ。 ボディ本体はアルミ製のチューブなので、上部と下部の樹脂製の部品から外していったのだが、これは接着剤で固定されている。 ネジは一般的なものだが、ネジの頭を塗料ないし接着剤で固定している部分もある。かなり元に戻しにくい製品になっているので、自分で内部をどうこうすることは難しそうだ。 バッテリはリチウムポリマーの薄型で、電圧は3.7Vだった。容量は不明だが、製造年月日と思われる「2006-08-22」という数字が刻印されている。このバッテリと液晶は、弱い接着剤か両面テープのようなもので固定されている。
●フラッシュメモリは東芝製 本体の基板は1枚で、ごく小さい。54×35mmというところだ。 主要な部品は片面に寄せられており、裏面にはフラッシュメモリだけが搭載されている。初代はフラッシュメモリはサブボードに搭載されていたが、二代目は主基板にそのまま搭載されている。 表面ではAppleロゴとARMのロゴが一緒に入ったチップがひときわ目立った。カスタム化が進んでいることの現れだろう。また、初代に引き続きSamsungのモバイル用SDRAMとおぼしきチップが載っている。 さて、最大の関心事であるフラッシュメモリは東芝製だった。正直に言えば、初代の4GBモデルと同様にSamsung製だと思っていたので、大変に意外だった。 もちろん、大量に出荷されている製品なので、複数のメーカーの部品が使われている可能性も高いが、好感度の高い注目製品の主要部品に、日本企業の名を見いだせたことは、やはりうれしかった。 チップは2つで、重ねた状態で実装されている。8GBなので1チップ当たりの容量は4GBとなる。初代は1つの基板の裏表にチップが1つずつ実装されていたので、この面でもnanoは進歩したといえるだろう。 10月に発売されるshuffleの実装技術がますます期待されるところだ。
□関連記事 (2006年9月15日) [Reported by date@impress.co.jp]
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