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ゲームボーイ ミクロ初見記
~小さくてもバックライト液晶搭載

ゲームボーイ ミクロ

9月13日 発売

価格:12,000円



 「ゲームボーイ ミクロ」は、ゲームボーイシリーズの最新作で、小さな筐体と、バックライト液晶の搭載が特徴だ。

 幸い発売日に入手できたので、簡略ながらレポートをお届けする。

●驚異的な小ささと画質

 まず、ゲームボーイアドバンスSPとの相違点を、確認しておこう。

 ミクロはゲームボーイアドバンス用カートリッジ専用で、アドバンスSPのようにゲームボーイ用カートリッジはプレイできない。

 これ以外は、ミクロの利点が目につく。まず、シリーズ初のバックライト液晶搭載、アドバンスSPよりもずっと小さい筐体、アダプタ不要のヘッドフォン端子、などだ。

 凝った作りの箱を開けると、本体の小ささに驚く。写真から想像していた大きさよりもさらに小さい。

 液晶も2型と小さいが、とても見やすい。かなり細かいキャラクタでもきちんと見えるし、反応速度も速い。少なくとも、反射型のゲームボーイアドバンスや、フロントライトのアドバンスSPよりも、ずっと見やすい。バックライトの明るさは5段階で調整できる。

 この画質の良さなら「PLAY-YAN micro」で動画を持ち歩くのにも最適だろう。

 通信ケーブルなどのオプション類は、ほとんど専用となる。また、付属のACアダプタもミクロ専用でコネクタの形状も変更されている。アドバンスSPやニンテンドーDSとは共有できないので、注意が必要だ。

正面。セレクトとスタートスイッチは下端中央部 背面。マリオのマークはファミコンモデルのみにつく 上面。操作キーがすべて見える。上にLRボタン、左に十字キー、右にABボタン
下面。カートリッジが入っている状態。カートリッジの左がステレオヘッドフォン端子 本体背面から側面にかけてストラップ用のスルーホールが用意されている ゲームボーイアドバンスカートリッジとの大きさ比較
左下がゲームボーイアドバンス、右上がゲームボーイアドバンスSP、いずれと比べてもミクロは小さい たたんだ状態のアドバンスSPより横幅はあるが、縦は短い


【分解編】

■■ 注意 ■■

・分解/改造を行なった場合、メーカーの保証は受けられなくなります。
・この記事を読んで行なった行為(分解など)によって、生じた損害はPC Watch編集部および、メーカー、購入したショップもその責を負いません。
・内部構造などに関する記述は編集部が使用した個体に関してのものであり、すべての製品について共通であるとは限りません
・PC Watch編集部では、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません。


●完成度の高い製品

 バッテリカバーをはずし、側面のネジから開けていく。いつものように特殊なネジが使用されているが、隠しネジはない。素直にネジをはずしていくだけで、基板にたどり着ける。

 ミクロの外装はアルミ製のパネルで、樹脂製のフレームにネジどめされている。いかにも交換しやすそうな構造だ。アルミパネルと樹脂製のフレームで、モノコック構造を作り、本体の強度を得ているようだ。

 基板は1枚だけで、樹脂製のフレームに前後から挟まれている。フレキシブル基板で、3つのパートに分かれている。CPUが搭載されているメインの部分、本体左の十字キーの部分、そして本体下部のスタートボタンとセレクトボタンの部分だ。

 十字キーの部分は、多くのネジで強固に固定されている。力のかかりやすい部分だけに、メイン部分に影響が及ばないように、パートを分けているのだろう。このような構造にすることによってコスト的には不利になるが、信頼性と操作感を重視した設計となっている。

 なお、主基板から液晶には2つのフレキシブルケーブルが伸びており、1つは信号線、もう1つはバックライトに接続されている。

 主基板の部品点数は少なく、CPUとメモリも1つのチップにまとめられている。任天堂の製品はいつもそうだが、ジャンパ線などは飛んでおらず、完成度の高そうな基板だ。

 ミクロは、ちょっと見ると、ゲームボーイアドバンスを小さくして液晶を改良しただけの製品に見えるが、内部構造はかなり異なっている。構造がやや複雑になっても、小さい筐体で強度を保つための手間をかけていることが感じられる。

 また、外す可能性の高いバッテリカバーのネジは紛失しないようにストッパがついていたり、フロントのフェイスプレートが交換しやすいように配慮されているなど、随所に細かい工夫がこらされていることがわかる。

 小さな筐体と液晶の見やすさも魅力的だが、よく練られたハードウェアとしても魅力を感じる製品だ。

バッテリカバーをはずした状態。バッテリはリチウムイオンで460mAh バッテリカバーのネジはなくならないように、ストッパがついている バッテリの裏は、力のかかる十字キーなのでネジが多い
ネジを順次まわすだけで背面部のアルミパネルがはずせる 背面側の樹脂フレームを外した状態。LRボタンは2枚のフレームに挟まれているので、ここではずれる LRボタンのバネはコイルバネだ
この状態で、ゲームカートリッジをセットしてみると、全体の小ささがわかる 主基板と、十字ボタンの構造などがみえる 主基板から液晶に2本のフレキシブルケーブルが通っている。細い方がバックライト用
十字キー部分の基板はフレキシブルになっていて、ひっくり返せる 本体下端のセレクト/スタートスイッチ部分にもフレキが伸びている ひっくり返してフェイスプレートをはずす。左側面にツメがあるので簡単にはずせる
フロントのアルミパネルを外す セレクト/スタートボタンの構造 スピーカーはケーブルではなく、基板上の端子に直接接していた
フロントの樹脂フレームを外した状態。これで基板と液晶ユニットだけになった 液晶ユニットの構造。視野角を広げるシートやバックライトなどが層をなしている
主基板全景。チップ数が少ない。3つのパートに分かれている
主基板主要部のアップ 主基板背面 全部品図

□製品情報
http://www.nintendo.co.jp/micro/
【8月18日】任天堂、「ゲームボーイ ミクロ」9月13日に12,000円で発売(GAME)
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20050818/gbm.htm
【2004年12月2日】本日発売! ニンテンドーDS初見記
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1202/nintendo.htm
【2003年2月14日】本日発売! ゲームボーイアドバンスSP初見記
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0214/gameboy.htm
【2001年3月21日】本日発売! ゲームボーイアドバンス初見記
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010321/gba.htm

(2005年9月13日)

[Reported by date@impress.co.jp]

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