■本日発売! ニンテンドーDS初見記■ |
購入は一般の店頭で予約を入れており、DS本体が15,000円、ソフトの「さわるメインドインワリオ」が4,800円で、計19,800円だった。まったく値引きのない状態だ。
●大きな筐体に2つの液晶
閉じた状態 | 軽く開いた状態 | 背面 |
右側面。操作ボタンの高さがわかる | 大きく開いた状態。この位置で液晶が固定される。前端部左は内蔵マイク、右は充電と電源のLED | 左側面。十字キーはヘリが高くなっているおなじみの形 |
DSにはゲームボーイアドバンスとの互換性もあることから、だいたい似たような製品だと思っていたので、箱から出てきた本体の大きさにはおどろいた。特に幅が大きく、ゲームボーイアドバンスSPの82mmに対し、148.7mmあるので、倍近い大きさだ。重さもSPの143gに対し、倍近い275gある。
重さの要因は2枚に増えた液晶だろう。上下とも3型のバックライト付き半透過反射型TFT液晶で、下の液晶はタッチスクリーン機能も備える。また、IEEE 802.11準拠および独自プロトコルの無線LAN、マイク入力なども特徴だ。
操作部は下の液晶の左右に配されている。電源スイッチは下の液晶の左脇にあり、プッシュ式だ。その下に十字キー、液晶の右にA/B/X/Y/スタート/セレクトのキーがある。また、本体下部の左右奧にL/Rボタンがある。
起動時の状態。下の液晶の警告文は毎回掲載されるようだ | カートリッジを入れずに起動した状態。この状態でも内蔵の「ピクトチャット」はメニューにある |
視野角もあまり広くはないので、反射を避けつつ視野を確保するための位置を設定する必要がある。開いた液晶がカッチリと固定される位置は、かなり開き気味にした状態だが、他の状態でも止まりやすいので、あまり困ることはないだろう。
タッチスクリーンの感度はかなり良い。指でも反応するが、タッチペン(スタイラス)が2本付属する。スタイラスは1本が本体に収納でき、さらに予備が1本ついている。また、付属のストラップは先端部近くに丸みを帯びたプラスチックチップがついており、この部分をタッチペンとして使用できる。
また、サウンドはSPなどに比べると、良い音で再生される。上の液晶の左右にスピーカーがあるため、きちんとステレオで聞こえる。
なお、DSのゲームカートリッジはゲームボーイアドバンス用よりもずっと小さい新しい規格だ。大きさはCFとSDの中間ぐらいで、SDを一回り大きくしたような構造になっている。DS専用のカートリッジは本体の背面スロットに、ゲームボーイアドバンス用のカートリッジは本体の前面スロットにセットして使用する。なお、DS用カートリッジのスロットはプッシュオフ式で、セットしたカートリッジを軽く押すことで、飛び出してくる。
バッテリ部分はSP同様に交換可能な構造になっており、DS本体とリチウムイオン充電池の両方にリサイクルを勧める記載がある。
背面。Rボタン、スタイラス収納部、ストラップ用フック、DSカートリッジ用スロット、ACアダプタ接続端子、Lボタン | 前面。スライド式のボリューム、ゲームボーイアドバンスカートリッジ用スロット、ヘッドフォン/外部マイク接続端子 | 底面。左側のプラスネジで留められたカバーの下にバッテリがある |
左がゲームボーイアドバンス用カートリッジ、右がDS用カートリッジ | DS用カートリッジをセットした状態 | ゲームボーイアドバンス用カートリッジをセットした状態 |
DS用カートリッジをプッシュオフした状態。これぐらい飛び出るので扱いやすいが、ときどきひっかかることもある | ACアダプタはSPにも使用可能 | タッチストラップ。下の方に見える丸いプラスチックをタッチペンとして使える |
ソフトウェアのパッケージは、ほぼCDケースサイズ。左にマニュアル、右のカートリッジが収納される。ゲームボーイアドバンス用カートリッジも収納できる | CFやSDとの比較。両者の中間ぐらいの大きさ | DS用カートリッジの背面。端子部は大きいが、引っ込んでいて指が触れにくくなっている |
■■ 注意 ■■
・分解/改造を行なった場合、メーカーの保証は受けられなくなります。 |
●シンプルな基板と少ない部品数
本体の背面から開けていく。ネジはSP同様に特殊なものが使用されている。
基板は本体幅いっぱいの大型なものだが、操作ボタン類やマイクも実装されており、シンプルな構造となっている。SPとよく似た構造だ。部品点数はかなり少ない。また、初期ロットながらジャンパ線などは見あたらない。かなり完成した基板という印象だ。
一見するとCPUがどこにあるのかわからなかったが、DS専用カートリッジのスロットの下に隠されていた。
CPUはARM9とARM7を1つのチップにまとめたデュアルコアとされているが、チップ自体は16mm角のごく小さいものだ。表面にはARMとともにNintendoの刻印もある。すぐ脇のSRAMは富士通製のものが搭載されていた。
「CHINA MITSUMI」と刻印のあるシールドとおぼしき金属板をどけると無線LAN部が現われる。無線LANユニットは許認可の関係か別の基板となっており、四方をハンダで止められている。大きさ的にはSDカードの基板と同じぐらいで、ひょっとしたらSDIO用の無線LANユニットを流用しているのかもしれない。アンテナは上の液晶の脇にある基板の一部に、パターンを作っている。
上の液晶部分には、このアンテナのケーブルと、液晶とスピーカー用のフラットケーブルの2本しか配線されていない。それでも、さすがにヒンジの部分は複雑な構造になっている。また、上部の液晶のみ保護パネルがつけられているが、これが反射の多い原因となっている。
DSは、新しい要素を取り込んだ機種だが、ハードウェアの完成度は高い。SPに比べれば構造は複雑になっているが、部品点数が少なく、よく考えられている。15,000円という価格も極端に無理をした印象はない。
こうなると12月12日に発売が予定されているPSPとの比較が楽しみなところだ。
バッテリカバーをはずした状態。バッテリは3.7V、850mAh | 底面のパネルをはずした状態。中央に2つのカートリッジスロットが見える | はずした底面パネル |
基板を固定しているネジをはずす | 基板の表側。カートリッジスロットやシールドでチップがほとんど見えない | 基板をはずした本体部分。2つのフラットケーブルとアンテナ用の細いケーブルの3本が接続されて |
カートリッジをセットした状態 | 基板の裏側。左右に操作ボタン類、写真上部、黄色いカートリッジの右の丸いものが内蔵マイク |
DS用カートリッジコネクタをずらしてCPU部分を露出。右の大きめのチップがCPU、左の小さいチップがSRAM | 主要チップ部分のアップ |
無線LAN関連とおぼしき部分を覆うシールド。黒いケーブルはアンテナ線 | シールドをはずした状態。基板の四方がハンダ付けされている。左上が切り欠かれSDカードのような形状。丸い部分はアンテナのコネクタ | 主要チップ部分のアップ |
上部液晶の背面パネルをはずした状態。左右に基板とスピーカーが見える | スピーカーと基板は結線されておらず、端子だけが接触している。緑色の基板の上の丸い部分がスピーカーの端子に触れる。組立効率を高めるための工夫だろうか | 同じ基板の上にパターンを作り、無線LANのアンテナとしている |
上部液晶の結線状態。フラットケーブルは液晶用の信号と音声信号を兼用して送っているらしい。基板上で分離された音声信号は、もう一方のスピーカーに送られる | 下部の液晶はシンプルな結線だが、タッチスクリーン用のフラットケーブルが出ている |
主要部品の少なさが印象的 | DS用カートリッジ内の基板。表面 | DS用カートリッジ内の基板。裏面 |
□任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□製品情報
http://www.nintendo.co.jp/ds/
□関連記事
【2003年2月14日】本日発売! ゲームボーイアドバンスSP初見記
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0214/gameboy.htm
【2001年3月21日】本日発売! ゲームボーイアドバンス初見記
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010321/gba.htm
(2004年12月2日)
[Reported by date@impress.co.jp]