本日発売! ゲームボーイアドバンス初見記

●日付が変わったら引き渡し!?

パッケージ内容
 今日、3月21日はゲームボーイアドバンスの発売日。もちろん、事前に予約は入れた。色はすこし透けているミルキーブルーだ。

 20日は祝日だったが、休日出勤をして、夜食をコンビニに買いにいったころには日付が変わっていた。サイフに入れっぱなしの予約券をダメモトのつもりで店員に渡すと、もうブツが届いていて、すぐに渡してくれたので簡単なレポートをお届けしよう。ちなみに予約券には21日以降とだけ記されていて、引き渡しの解禁時刻は指定されていなかった。

●横型になったことで大きく変わった印象

ゲームボーイカラー(左)と並べたところ
 簡単にゲームボーイアドバンスの特徴をおさらいすると、次のようになる。

・32bit CPUの採用
・ゲームボーイカラーの約1.5倍の大きさになった2.9インチ反射型TFTカラー液晶
・L、Rキーの新設
・アドバンス専用通信ケーブル対応ソフトで4人までの対戦が可能

 しかし、実物を手にすると、これらの特徴よりも、本体が横型に変わったことが一番大きな変化だと感じる。液晶が大きくなったせいもあって、数字的にはあまり変わっていないのに、かなり大きくなったように見える。

 液晶はゲームボーイカラーに比べて、確かに大きく明るくなったが、表面反射が多いのはそのままで、蛍光灯下ではかなり映り込みが気になる。

 なお、ゲームボーイカラーと比べての変化では、赤外線通信機能とDC3Vの電源入力端子がなくなっている。マニュアルによれば、AC電源を使用する際は専用のユニットを電池ボックスに入れる形になるようだ。また、ゲームボーイカラーでは単三電池を納めるために電池部分だけが厚くなっていたが、ゲームボーイアドバンスでは電池ボックス部分も水平で机などに置いたときの安定はいい。

本体正面 裏面。内部はこれぐらいしか透けて見えない

上面裏側から。カートリッジスロットの上は新しいケーブルコネクタ。L、Rボタンも見える。中央部は水平だが、左右に向けてテーパーがついており持ちやすい 電池ボックスを開けた底面。向かって右が電源スイッチ、左にボリュームとヘッドフォン端子がある。電池ボックスのバネもシンプルなもの変更されている

 また、大きく変わったのはゲームボーイアドバンス専用のカートリッジだ。従来のゲームボーイ用カートリッジの半分ほどの高さしかなく、コネクタも異なったものになっている。したがって、ゲームボーイアドバンスに専用カートリッジを差すとちょうど本体と同じ高さになるが、従来のゲームボーイ用のカートリッジを差すと本体上に大きくはみ出してしまう。

左が従来の、右がゲームボーイアドバンス専用カートリッジ。幅はほぼ同じだが、高さが半分になった コネクタ部の違い。上がゲームボーイアドバンス専用カートリッジ、下が従来のもの

ゲームボーイアドバンス専用カートリッジでははみ出さない ゲームボーイ用カートリッジを入れるとこれぐらい上にはみ出す

 反射型TFT液晶は2.9インチへと大きくなり、解像度も160×240ドットになった。従来のゲームボーイカラーのソフトには二通りの表示方法が用意されている。一つは液晶の一部を使って従来どおりの大きさと比率で表示するノーマル画面、もう一つは横方向に拡大して表示するワイド画面だ。二つの方法はL、Rキーで簡単に切り替えできる。文字表示が中心のときは従来通り、迫力がほしいときは拡大と使い分けられる。

従来機用のゲームを起動したところ。ノーマル画面という ワイド画面に切り替えたところ。ゲームによっては文字が読みにくく感じる

 細かいところでは、パワーランプが2色のLEDになり、通常は緑色だが、電池の残量が少なくなると赤に変わる。従来は輝度の変化だけだったので、だいぶわかりやすくなった。バッテリ駆動時間はアルカリ電池で約15時間、専用バッテリーパックで約10時間とされている。

パワーランプは通常時は緑色に輝く 電池の残量が20~30%になると赤に変わり、暗くなる


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 今回発売された3色の中では一番透明度の高いミルキーブルーでも、いわゆるスケルトンではなく、内部のパーツはぼんやりとしか見えない。また、ボリュームやコンデンサ類の配置はわかるものの、CPUらしきものは外からは見えない。

 ほとんどCPUを見たいためだけに、ちょっとだけ蓋を開けてみた。裏蓋を止めている7本のネジのうち電池ボックス部分のものをのぞけば、特殊なネジが使用されており、通常のドライバでは開けられない。

 本体の構造はシンプルで基板は1枚のみで、ジャンパ線も飛んでいない。チップの数も少なく、CPUを含むカスタムチップへの集積が進んでいるようだ。スペック表を見ると32KBのWRAMと96KBのVRAMがCPU内蔵とされており、チップ内に混載されているようだ。

 基板中央には、“Nintendo”と“ARM”の刻印がされた大きなチップがあり、これがメインのカスタムチップと思われる。

 また、L、Rボタンの構造をはじめ、全体に作りがシンプルでコスト的にも有利だろうと推測される。

特殊なネジをはずして、裏蓋を開ける 主要部品はこちら側にはなく、コンデンサ類が目立つ

基板を固定するネジをはずし、基板をひっくり返す。カバー部分のグラスウールの下が液晶 基板中心部のアップ。メインチップには“Nintendo”と“ARM”の文字が、右上の大きいチップにはNECの文字がある

L、Rボタンの構造。板バネで一方を支えてスイッチを押すようになっている

□任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□ゲームボーイアドバンスのホームページ
http://www.nintendo.co.jp/n08/index.html

(2001年3月21日)

[Reported by date@impress.co.jp]


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