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東芝、世界最小の携帯電子機器向け燃料電池
~2005年に実用化

6月24日発表



 株式会社東芝は、小型オーディオプレーヤーなどの携帯電子機器向けに、22×56×4.5~9.1mm(幅×奥行き×高さ)、燃料を含む重量8.5gのダイレクトメタノール燃料電池(DMFC)を開発した。同社では世界最小としている。

 DMFCには燃料供給にポンプやファンを使用する「アクティブ型」と、濃度勾配や対流を使用する「パッシブ型」があるが、発表された燃料電池では、小型化に有利なパッシブ型を採用。

 パッシブ型は得られる電力が小さく、希釈されたメタノールを燃料とするために燃料タンクが大きくなるという欠点がある。発表された燃料電池では、電極の材料/構造を改善し、同社従来品の約5倍の出力を実現。また、希釈していない高濃度なメタノールを使用できるようにして燃料タンクを従来の1/10以下に小型化したほか、電極内の触媒を高密度に配置することで、セルの小型化も図った。

 この結果、内蔵する燃料タンク容量は2mlだが、小型オーディオプレーヤーなら最大約20時間の駆動が可能になったとしている。

発表された小型燃料電池 DMFCの原理

 今後は用途に応じた最適化や、信頼性の向上などを図り、2005年の実用化を目指す。同社では、小型オーディオプレーヤーやワイヤレスヘッドセットをはじめとした、携帯用の小型電子機器全般への搭載を目指すとしている。

 なお同社は、3月にノートPC用のアクティブ型DMFCを発表している。

□東芝のホームページ
http://www.toshiba.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2004_06/pr_j2401.htm
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(2004年6月24日)

[Reported by tanak-sh@impress.co.jp]


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