Centrinoマシン開発者へのインタビュー、最後を飾っていただくのは、現時点で唯一、超低電圧版Pentium Mを採用している東芝のdynabook SS S7の商品企画を担当した、PC商品企画部長の的場司氏である。実際の製品開発は青梅の開発・設計部隊が担当したが、製品全体の企画は的場氏が行なったという。こう書くと、マーケティング寄りの担当者のように思えるかもしれないが、元々はプロセッサ開発(SPARCプロセッサ)に携わっていたというだけあり、テクノロジ方面にも明るい方なのだ。 ●大幅に強度アップした筐体 以前、この連載の中でも触れたことがあるが、僕は日常の取材活動をDynabook SS S5のワイヤレスLAN内蔵モデルで行なっている。驚くほど薄い筐体を実現したDynabook SS Sシリーズだが、僕がこの製品を選んだ理由は“薄さ”ではない。重視するスペック(バッテリ持続時間が7時間以上)を実現できる製品の中で、もっとも軽く、キータッチやキーレイアウトに優れ、12.1型XGA液晶パネルを採用しているモデルが他に存在しなかったからである。
しかし、一方で購入前から懸念しながらも、上記のような条件をクリアするために譲歩した点もある。ひとつは本体の剛性、もうひとつはハードディスクのパフォーマンス。特に剛性に関しては、液晶パネル側の剛性は十分にあるものの、本体側はパームレスト部が曲がりやすい。拡張バッテリ装着時には、なるべくパームレスト部を持って他人に画面を見せる、といった事を行なわないようにしていた。 ところがS7ではそうした不満が大幅に解消されている。アンダーシャシーのデザインが変更され、曲げ剛性が大きく向上している。従来のSS Sシリーズユーザーは、まずその点に驚くはずだ。 「今回の製品で力を入れたのは軽量化と剛性アップです。軽くするだけじゃなくて、同時に強い製品にしようと」。 従来製品もハードディスクをラバーマウントにし、プラスティック素材を本体側周囲に配置して衝撃吸収させるなど、深刻なトラブルを未然に防ぐ努力はされていた。決して壊れやすいパソコンではない。しかし、曲げ剛性だけは低かった。 実はS7の開発担当者たちには、昨年9月に開催されたIntel Developers Forumでお会いしたことがあった。そこでもやはり「今度の製品は丈夫なパソコンを、この薄さで狙っていきたい」とのコメントもあった。どのようなアプローチで剛性をアップさせたのだろうか? 「アンダーシャシーのちょっとした設計バランスを変えて、柔らかさを改善しています。細かなリブを入れたり、バスタブ型の構造で剛性を出しています。前モデルまでのお客様からは、壊れやすいといった意見はいただいたことはありませんでした。しかし、本体が“しなる”、あるいは歪みが出やすいといった意見はいただいていました。今回はそれらについて解決できたと考えています」。 話の中には出てこなかったが、試作機を詳細にチェックしてみると、標準バッテリを収める孔の周囲を僅かに盛り上げるような形状にして強度を高めるなどの工夫も行なっているようだ。 確かに良くはなったのだが、今回のような剛性強化のアプローチは、前回も行なえたハズ。その昔は質実剛健な丈夫さもウリだったdynabookシリーズだけに、そのギャップを大きく感じた。 「ちょうどSS S4から、デザインを重視した製品作りへ転換した影響がありました。dynabookシリーズ全体として、事務用品の延長上にあるノートPCではなく、所有感がある製品作りをやっていこうと。モバイル系のマシンは鞄に入れて持ち歩き、他人の目に触れる場所で利用する機会も多くなる。そこでこのシリーズでは、薄さを狙おうということで開発しました。壊れにくさに十分配慮しながら、デザインと使いやすさ、剛性のバランスを追求したのです。しかし、お客様からは、剛性に関するリクエストもあったため、今回はその部分を強化しています」。 しつこいようですが、今後は丈夫さとデザインの両立を目指してもらえると考えていいのでしょうか? 「SS Sシリーズは非常に薄いノートPCでしたから、実際には壊れやすいわけではないのに、見た目で壊れやすいイメージをもたれていました。実際、“薄すぎて怖い”という意見も数多くいただいたいました。そうした反省から、今回は見た目の薄さから来るイメージを払拭するだけの剛性を与えました」。 ●横幅減少が軽量化に貢献 S7の外観をざっと見て感じるのはキープコンセプト。拡張分を含めたバッテリの配置、簡単に取り外し可能な1.8インチハードディスク、冷却ファン、PCI接続のSDカードスロットなどなど、コンポーネントのレイアウトはほぼ同じ。しかし、細かいディテールに関しては変化している部分もある。 たとえば背面端子のフタを廃止したことや、アンダーシャシー周りのフチの太さ、全体的に丸みを帯びた外形など。キーボードは前作と全く同じものだが、フチが細くなったおかげで筐体の横幅は3mm減少している。アンダーシャシーのフチは、液晶裏のパネルと同色に塗装されたプラスティックだったが、それが細い光沢のあるモールに変更された。 ただ他の部分がシックなイメージなだけに、モールがギラギラと輝いていることには違和感を多少感じてしまう。これはパームレストに配されたタッチパッドも同じで、ヘアライン仕上げのデザインも悪くはないが、全モデルまでのエレガントさはなくなってしまった。 「確かにデザインは賛否両論。その点は認めます。開発陣の中でも意見が分かれたところでした。しかし、モールにしても、パッドにしても、機能性とのトレードオフで今回のデザインに変更されました。たとえば、モールは衝撃を吸収する柔らかい材質になっていて、本体を保護するバンパーを兼ねています」。 なるほど。だが従来のフチに使われていたプラスティックにも、同様の意味があったのでは? また、メッキ色になったのはなぜなのか? 「バンパー兼用のモールは、エラストマ材という素材を使っていますが、これには色を塗ることができず、仕上げにはメッキ処理しか利用できないのです。またエラストマ材でバンパー部を細く仕上げることができたことにより、横幅を3mm詰めることが可能になり、結果として軽量化に繋がっています」。 直線的なデザインでキーボード部と繋がっているタッチパッドにも同様の意味があるのだろうか? 「パッドはボタンの含め、シルバーの部分すべてが一体になったユニットに変更したんです。一体型ユニットの方が剛性を高くできるなどの違いがあり、タッチパッド部全体の重量が軽くなっています。前モデルまでは、パッド周りの剛性強化のためアルミ板を使って裏から支える設計になっていましたが、それを廃止することができました。同じユニットはdynabook Vシリーズにも採用しています。パッド部分はデザイン的にも“顔”となる部分なので、統一感を演出したいという意図もあります」。
S7は前モデル比で100gの軽量化が図られている。数字で言えば僅かな差。10円玉で言えば22枚程度しか変わらないハズだが、実際に手にしてみると大きな違いだと感じる。拡張バッテリを装着していない状態であれば、手に取った瞬間に軽さを実感する。 【お詫びと訂正】記事初出時、100gを「10円玉10枚相当」と表記しましたが、10円玉1枚は4.5gであり、約22枚の重さに相当します。お詫びして訂正します。 「横幅を小さくしたこと、タッチパッドが軽量化されたこと以外に、液晶ディスプレイパネルの軽量化も行ないました。通常、ガラス厚は0.4mmなのですが、0.3mmの軽量パネルをオーダーして採用しています。このため、若干歩留まりが落ちてコストに跳ね返りそうだったのですが、現在はそれも安定しています。さらに従来よりも薄型の基板を採用し、基板面積も縮小しています」。 軽量化で一番効いたところはどこなのだろう? 前モデルでも、軽量化に関しては相当に努力した結果だったはずだ。 「軽量化の内訳は液晶ディスプレイパネルの軽量化が38g、タッチパッド軽量化が11g、筐体の軽量化が34g、回路基板軽量化が12g。そのほか細かなパーツの重量の違いが5gあり、合計で100gの軽量化になりました。液晶パネルのガラス薄型化にはメリットもあり、ガラスの柔軟性が増して割れにくくなっています」。
今回、せっかく超低電圧版のPentium Mを採用したのであれば、ファンレス設計とすることでさらなる軽量化も図ることができたのではないだろうか? 「冷却ファンはなるべく動作しない、あるいは動作してもゆっくりであることが望ましいとは考えていますが、安定してあらゆる環境下で動作させるために、(利用頻度は別として)冷却ファンは付けなければならないと考えています。このほかにも、バッテリやハードディスクも本体に固定して、取り外しできなくしてしまえば、さらに軽量化が可能でしょう。しかしその結果、ハードディスクやバッテリを交換しにくくなるのは避けたいのです」。 インタビュー中、的場氏は軽量化について話をするとき、もっとも目を輝かせていた。僕自身が一番印象的だった点は実は剛性強化なのだが、的場氏の様子を見ていると、もっとも力を入れたポイントは軽量化だったようである。そこまで軽量化にこだわった理由はなんだろう。 「顧客にとって魅力的な、商品性の高いものにしたい。そのためには軽量化が重要だと考えました。以前のSS Sシリーズでも十分軽い言って頂けるお客様も多かったのですが、さらなる商品性の向上を狙ったわけです。我々がPentium Mマシンを開発するにあたって、最初の会議でホワイトボードに書いたのは、1に軽量化、2に頑丈さ、3に薄さをキープすることでした」。 頑丈さと薄さを犠牲にすれば、おそらくさらなる軽量化を図れたハズだが、その点に妥協しなかった結果の100g減量は大きい。特に薄さをキープできた点は賞賛したい。薄く丈夫な筐体を作るためには、補強を行なうので重い筐体になりやすい。逆にある程度の厚みを許容するなら、丈夫で軽い筐体を作りやすい。 ●パフォーマンスは従来比1.4倍に 現時点で超低電圧版Pentium Mを採用した製品はS7だけ。クロック周波数が低いため、性能が低いと思ってしまう人も少なくないだろう。Pentium Mの実機を、早期にテストできる我々はともかく、店頭へのエンドユーザーの訴求という面での不安はなかったのだろうか? 「S7はTDP 7Wの良さを活かした、薄型軽量の筐体を実現することが一番重要だということで、超低電圧版の採用に迷いはありませんでした。我々のCentrinoマシンは、Dynabook Vで性能重視の戦略、SS Sはフォームファクタでとユーザーに対してアピールポイントを明確に分けています。しかし、トータル性能は大きく上がっていますよ。チップセット内蔵でシェアードメモリだったグラフィックも、ディスクリートのTrident XP4m32になって大幅に高速になっています。トータルの性能は現行製品よりも4割ぐらい速くなっています」。 一方、現実問題としてクロック周波数が低くても、実際には高速なんだよという点をアピールしなければならない。 「そうですね。クロック周波数=性能じゃないんだよ、と伝える手段は必要ですね。私はPentium Mは、日本人のマインドに合ったプロセッサだと思うんですよ。周波数が低くても性能が高いというのは、柔よく剛を制すじゃありませんが、日本人の心に訴えかけるところがありませんか?(笑)」。
的場氏が言うように、パフォーマンスアップにはグラフィックチップの性能向上が大きく寄与していると感じる。2Dグラフィックの小気味よさもアップしている上、3D性能が大きく向上している点も注目できるだろう。その上で消費電力も低い。XP4の採用は早期に決めていたのか? 「昨年の10月には搭載を決定していました。Tridentは前からよく使っているグラフィックチップベンダーでしたし、何よりデモで見せられたパフォーマンスもすばらしかった。本機への搭載が間に合うと判明した時点で、すぐに飛びつきました」。 採用されているXP4は、Tridentのイメージを覆すほど、パフォーマンスに優れる。最新チップとして2Dが高速なのは当然として、3Dグラフィックは試作機ながら3Dmark 2001SEで4,800以上、FF XIベンチで1,900前後をたたき出す。製品版ではさらに高速になる可能性もあるだろう。グラフィックの強化は、ユーザーからの要求として多く寄せられていたのだろうか? 「えぇ、グラフィック性能の強化はユーザーからの声が大きかった部分ですね。以前はシェアードメモリ型でしたから、今回はグラフィックチップの優秀性と共に伸びは大きかった」。 しかしXP4の消費電力やTDPが低めとは言え、薄型筐体だけにシェアードメモリ型のグラフィックを内蔵するi855GMチップセットを使うという選択肢もあったのではないか? 開発はその方が楽だったに違いない。 「Intel 855GMチップセットの出荷時期が遅くなることが、あらかじめわかっていましたから、Centrinoのローンチに間に合わせるため、855PMで行こうというのは最初から決めていました。チップセットが安定して動作するまでには時間がかかるものです。その点、855PMなら昨年の早い段階からからサンプルが動いていたので、迷いはありませんでしたね。また、我々はTridentと長く協業していて、ドライバの安定性や開発能力の高さを評価していたという点も挙げられます。彼らは不具合があったとき、それに対して素早く対処してくれる。このマシンはビジネスでも使われますから、そうした点も重視した結果です」。 ちなみに試用した試作機には30GBのハードディスクが搭載されていたが、出荷版には最新の40GBドライブが搭載される。実はこれは発売直前に変更されたもの。記録密度の向上による高速化も期待したいところだ。 「主要パーツの調達予定が約1カ月延びたことで、40GB版を採用することができました。40GB版が登場するかどうか、Centrinoのローンチはギリギリのタイミングだったので採用できなかったのです。もちろん、ディスク自体の速度は速くなっていますよ。ハッキリと体感するぐらい速くなっています」。 と言われても、試作機には30GBのディスクしか内蔵されていない。どの程度、高速化されたのだろう? 「体感的には、東芝製の2.5インチ40GBハードディスクとあまり変わりません。ほとんど同じですよ。(ベンチマークの数値としてもか? の問いに)えぇ、ベンチマーク的にも変わらない数字が出ています。1.8インチであることを意識することはほとんど無くなるのではないでしょうか」。 ●アンテナ位置の変更で無線LANの感度がアップ
ここで話題は再び、機構部に。いくつかのやりとりをかいつまんで、紹介しよう。 まずラッチのオープナーが変更され、一般的なスライド式になり、さらにラッチもダブルになった。この点に関して「従来の構造はラッチを開けにくいというフィードバックがあって、スタンダードなものに変更しています。ダブルラッチに関しては、角がめくれ上がりやすいという意見があったため、よりしっかりと取り付けるために採用しました」。 ちなみに液晶部を開ける際の、ヒンジの堅さが最適化されており、薄型軽量機ながら、本体部を押さえなくても片手でスッと動く。もちろん、自重で液晶パネルが開いていくようなこともない。 「液晶パネルを開けるとき、本体部が持ち上がらないことは、我々の工場出荷における基準になっているんです。本体部が持ち上がって、もし指が外れて落下すると、ハードディスクが故障する原因にもなりますから。また、ヒンジから長めに柱を伸ばして、液晶パネルの振動が素早く減衰するように気を遣っています。電車の中で膝上で使っていて、グラグラと揺れて見にくくなるのを防ぐためです。企業からの大量導入案件では、タッチパネルを液晶に取り付けて欲しいというオーダーもあるため、ヒンジの強さは特に気を付けなければならないんですよ」。 僕がS5を使っていて不満だった点が、ほとんど解決されているS7。最後に残った無線LANの感度に関しても、試作機を使う限り大幅に改善されている。 「はい、従来はキーボード奥の左右にアンテナが配置されていましたが、S7では液晶パネル上部の左右に2つのダイバーシティアンテナを埋め込んでいます」。 今回はCentrinoモデルのみのラインナップでIEEE 802.11aはサポートされていない。デュアルアンテナは、すでに入ってるのだろうか? アップグレードの可能性は? 「今回のモデルに入っているアンテナはIEEE 802.11bのみのサポートです。無線LANデバイスの認可制度との兼ね合いもあって、後から別の無線LANミニPCIカードに取り替えることが難しいからです。また、米国ではで5GHz帯の無線装置を後から組み込めない制限もあります」。 なぜCentrinoモデルのみなのだろうか? 「様々なブランドがあって、お客さんが購入時に迷ってしまうことを防ぐためという意味があります。我々としてはひとつのブランドで、モバイルPCをプロモートしたかった。しかし半年も経過すれば、5GHz帯のサポートも必須になるでしょうから、将来的にはもちろんサポートします」。 昨年公開したPentium M搭載試作機は、SDカードスロットこそ入っていなかったものの、Bluetoothは内蔵されていた。しかしS7からは削除されている。 「確かに試作機には組み込んでいましたね。でも、もう入らなかったんです。入れたいという気持ちはあったのですが場所がなかった」。 今回、SDトークンへの対応をアナウンスしたが、SD I/O対応はうたわれていない。しかし、搭載されているチップ自体はSD I/Oに対応している。サポートされない理由は何なのか。 「現在、SD I/Oをサポートしているチップは、我々のインターフェイスだけです。チップレベルでの対応はもちろんしています。しかし、SD I/Oデバイスとのバリデーションの問題が残っています。現在、SD I/OカードにはAirH"カードとBluetoothカードがありますが、Bluetoothカードは、SS Sシリーズで動いているんです。しかし、WindowsがSD I/Oの標準ドライバをバンドルしないと、なかなか正式対応をうたうのは難しい。標準クラスドライバが存在しないと、各SD I/Oカードごとに動作確認を行なう必要があり、ドライバ自体の規模も大きくなってしまいます。しかし、Bluetooth用のドライバはもう少しでリリースしますよ。そのドライバで、SDカードスロットを装備したほとんどの東芝製ノートPCから使えるようになる。SS Sシリーズでは現段階で動いていますから、正式なサポートとなるでしょう。ただしAirH"カードに関しては、SIIさん側の作業になるため、我々の方では明言できません」 ●バッテリ駆動時間は次回に持ち越し? S7ではバッテリ駆動時間が、前作からあまり延びていない。バッテリ容量も全く同じだ。実際に試作機を使ってみると、僕が使っているS5と同様の条件、同じバッテリを装着してみると、明らかにバッテリの減り方が遅いのだが、数字としては表れていない。 「ベンチマーク結果は、超低電圧版モバイルPentium III-Mが元々低消費電力だったこともあってあまり伸びません。モバイルPentium 4-Mとの比較なら、ハッキリとした変化があるんですけどね。その代わり、性能は40%アップしています。Pentium Mマシンでは、FSBやメモリの速度も上がっているため、妨害電波を気にしてキャパシタンスをあまり減らせなかった。信頼性を優先して現在のスペックになっています。特にMCHまわりの信号線は、信頼性を上げるためキャパシタンスを多めに入れています」。 バッテリ容量に関してはどうだろう? 「次モデルでは一世代進んだバッテリを採用できるでしょう。リチウムイオン電池は2年に10%ぐらい容量が向上しますから、その程度の容量アップは果たせると思います」。 現在のスペックでも、実利用時のバッテリ駆動時間が長いため、個人的にはあまり困らない(フルにテストはしていないが、消費電力の履歴を取ってみると、7時間以上は間違いなく使えそうだ)。それよりも、信頼性という目に見えないファクターを選択したと言い切っている点には好感が持てる。 薄型軽量でフルサイズキーボードを備え、拡張バッテリで7~8時間の駆動が可能なノートPCというのは、なかなか魅力的だ。40GBハードディスクの実力が気になるところだが、試作機に搭載されていた30GBハードディスクでも、パフォーマンス面での不満はあまり感じない。 見た目や仕様の変化が少ないため、マイナーチェンジと見られそうなS7だが、S5ユーザーの僕の目からは、完全に別のパソコンに見えた。少なくともS5を所有していて気になったところは、すべて解消されている。安心して選べる製品だ。 □関連記事【3月12日】東芝、15型液晶搭載Centrinoノート「DynaBook V7」 ~dynabook SSにもCentrinoモデル登場 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0312/toshiba.htm (2003年3月28日) [Text by 本田雅一]
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