鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」
第203回:4月1日~4月5日


■■キーワードが含まれる記事名
●キーワード


4月1日

■■ シャープ、ホットスポット位置情報サービスを開始
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0401/sharp.htm

●ホットスポット(hot spot)

 何らかの機能が有効な特定の領域。

(1)GUIでは、画面上に表示されている画像やテキストなどの特定の領域をマウスでク リックすると、例えばポップアップウィンドウが開いたり、次のページに進んだりといった、何らかの処理が実効される部分がある。この、選択すると処理が実効される領域をホットスポットという。

(2)マウスカーソルは、視認性を高めるためにある程度の大きさで描かれているが、 実際に操作の対象となるカーソルのポイント位置(座標)は、例えば矢印カーソルなら矢印の先端というように、絵柄の中の1点に設定されている。この、カーソル内に設定されたポイント位置になる部分をホットスポットという。

(3)無線LANのサービスエリア、あるいはアクセスポイントを設置した場所。

 ホテルのロビーや喫茶店、駅などに無線LANのアクセスポイントを設置し、その周囲でインターネットに接続できるようにするサービスが増えつつある。PHSや携帯電話のように広域に展開するサービスとは異なり、店内だけというような極めて限られた特定の場所でのみ有効なサービスで、このようなサービスをホットスポットサービス、サービスが利用できるアクセスポイントの設置された場所をホットスポットという。

※1 入射する光と反射する光を二分する線を法線といい、通常は面に対し垂直方向を向いている。この法線の傾きがマッピングデータでコントロールされるため、反射光が変化し、表面に凹凸が現れる。

【参考】
□IEEE 802.11
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991007/key93.htm#IEEE_802
□IEEE 802.11a
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011019/key185.htm#802
□IEEE 802.11g
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011207/key190.htm#802


4月5日

■■ 元麻布春男の週刊PCホットライン
   Blu-ray DiscがDVDフォーラム外から立ち上がった理由を考える
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0405/hot194.htm

●UDF/ISOブリッジ
  ユーディーエフ/イソぶりっじ

 DVD-Videoなどに使われているファイルシステムの論理フォーマットで、UDFネイティブとISO 9660の両方のアクセス手段を提供するフォーマット。

 UDF(Universal Disk Format)は、光ディスクに関する業界団体OSTAが策定した、光ディスク用のファイルフォーマットで、後にISO 13346として国際標準化されたECMA167(※1)をベースに、'95年に最初の規格が策定された。

 DVD-Videoに使われている読み出し専用のフォーマットは、このUDF 1.0を元に開発されたもので、広く普及しているCD-ROMのファイルシステム「ISO 9660」互換のアクセス手段を採り入れることによって、UDFをサポートしていないシステムでもDVDが利用できるようにした。ISO 9660では、全てのディレクトリの場所とそれら親子関係を示すパステーブルを使ってディスクにアクセスするのだが、このメカニズムがそのまま組み込まれており、CD-ROMと同じ方法でアクセスできるようになっている。この、UDFとISOの両方のアクセス手段を提供するフォーマットを「UDF/ISOブリッジフォーマット」と呼んでいる。

 このブリッジ仕様は、OSTAにフィードバックされてUDF 1.02('96年)に盛り込まれており、OS側はWindows 98から1.02に対応。ネイティブなDVD-ROMファイルシステムが扱えるようになっている。

 UDFはその後も拡張を続けており、'97年にリリースされた1.5では、ディスクを仮想アドレスで管理するVAT(Vertual Allocation Table)や、不良セクタの代替えを行なうためのスペアリングテーブルをサポート。このUDF 1.5は、DVD-R/RWのパケットライトやDVD-RAMの標準フォーマットになっており、Windows 2000からサポートされている。

 '98年には、パワーキャリブレーションの機能や、ファイルに関連付けられたストリーム内に様々な情報を格納できるストリームファイルをサポートしたUDF 2.0をリリース。OS特有の属性やセキュリティ情報などを持たせられるようになっており、DVD-VR(DVD-Video Recording)がこれを使用。OS側は、Windows XPが読み出しを標準サポートしている。さらに2000年には、このUDF 2.0にリアルタイムファイルの機能を追加したUDF 2.01もリリースされている(2.01の追加機能を使うアプリケーションやサポートOSは今のところ無い)。

※1 ECMA167/ISO 13346は、ファイルシステムのフレームワークを既定したものであり、これをMOやWORM(Write Once Read Many)に応用した実装規約がUDFである。

□OSTA(Optical Storage Technology Association)
http://www.osta.org/
□ISO(International Organization for Standardization~国際標準化機構)
http://www.iso.ch/
□DVD Forum
http://www.dvdforum.org/
【参考】
□DVD-ROM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980127/key15.htm#dvd-rom
□DVD-RAM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980127/key15.htm#dvd-ram
□DVD-R
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981029/key52.htm#DVD-R
□DVD-RW
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991014/key94.htm#DVD_RW
□DVD Video
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981029/key52.htm#DVD_Video
□DVD-VR
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991014/key94.htm#DVD_rec
□UDF
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980812/key42.htm#UDF


■■ Pentium 4用キューブ型組立キット「M.J」レポート【組立編】
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0405/mj01.htm

●スマートケーブル(smart cable)

(1)内蔵デバイスの接続に使うケーブルの1つで、ラウンドケーブルを使ったスリムな タイプ。

 PCの内蔵デバイスは、一般にフラットケーブル(リボンケーブルとも)と呼ばれるノンシールドタイプのケーブルを使って配線する。フラットケーブルは、1.27mmまたは0.635mm(※1)ピッチで横一列に芯線を並べた平型のケーブルで、ローコストな反面、取り回しに難があったり、通風の妨げになったりといった問題がある。

 スマートケーブルは、外部デバイスの接続に使うケーブルと同じような、ラウンドケーブル(丸型ケーブル)を用いたタイプで、一般にはフラット・ケーブルを丸めてシース(被覆)を被せたものが使われている。

 インターフェイスの中には、フラットケーブルを使用する前提で信号線の配置を決めているものが多い。その最たるものが、80芯のATA(IDE)ケーブルである。このケーブルは、1本おきにグラウンドを挟んで信号線を配置し、ケーブルの伝送特性を改善しているのだが、これを単純に丸めてしまったのでは、せっかくの配慮が台無しになってしまう。ラウンド状態でも、フラット状態と同じ特性であることが必要であり、製品によっては、信号線のまわりをグランド線がガードする様になっているものや、シールド付きのものなども使われている。

※1 1/1,000インチ(0.0254mm)を1ミル(mil)といい、チップやコネクタの標準的な端子のピッチは、100ミル(2.54mm)が基本にになっている。1.27mmはその半分のピッチで、一般的な2列フルピッチのヘッダコネクタに圧接(接続部分のスリットにケーブルを挟むように圧入するだけで一括結線が可能)でき、末端処理の工数を大幅に減らすことができる。ちなみに0.635mmピッチの方は、80コンタクトのIDE(ATA)ケーブルに使われている

(2)インターフェイス変換回路と一体化したケーブル。

 主にUSBをシリアルやパラレルインターフェイスなどに変換するためのケーブルで、ケーブルの途中やプラグ内部にハブから給電を受けるバスパワータイプの変換回路を内蔵。ケーブル1本で接続できるようにした、インターフェイス変換を感じさせないケーブル。


●ケーブルタイ(cable tie)

 ケーブルを固定したり、複数のケーブルをまとめたりするための締め具。結束バン ド、インシュロックとも。

[Text by 鈴木直美]

(2002年4月11日)


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