【レビュー】軽くて強い、そして長持ち! SSDの増設も!? 仕事がますますはかどるノートPC LGエレクトロニクス「LG gram 13Z980」

米軍国防総省が制定する「ミルスペック」。高い耐久性能が求められるこの基準を満たしながら、重量1キログラムを切る13インチノートPCがある。それが、LGエレクトロニクスの「LG gram 13Z980」だ。可搬性の高いすっきりとしたデザインのなかに、ミルスペックを満たす耐久性、最大27時間稼働を可能とする大容量バッテリーを収めながら、軽さも実現していることに驚かされる。ジャーナリストの筆者がこのLG gram(グラム)の新モデル「LG gram 13Z980」を1週間ほど使ったインプレッションと共に紹介する。

LG gram 13Z980

1キログラム切りの筐体に堅牢さ・長時間駆動・拡張性を実現

LGエレクトロニクスのLG gram 13Z980はその名に重さを示す単位を冠したことからもわかるように、特筆すべき軽さを実現したノートPCだ。13インチクラスのノートPCは、平均的に1キロ前半の重さとなってしまうことがほとんどのなか、1キロ切りの965グラムを実現している。本体が軽くなればそのぶん強度などの各種スペックが下がってしまう、というのが普通だが、LG gram 13Z980はこの相反する条件を高いレベルで満たしている。

まず軽さに加えてノートPCの可用性を決定づけるバッテリー。LG gram 13Z980は72Whの大容量バッテリーをこの軽い本体に搭載。電源OFFでの充電において、20分で約4時間30分、1時間で約13時間40分、3時間で約27時間(フル充電)稼働できる急速充電にも対応している。

耐久性もお墨付きだ。マグネシウム合金筐体を採用したLG gram 13Z980は米軍国防総省の調達基準「ミルスペック(MIL- STD810 G)」を満たし、「衝撃」「振動」などの環境に耐えうることが証明ずみ。満員電車や出張などの過酷なビジネスシーンにも安心して連れ出すことができる。

さらには、メーカーサポートによる対応となるが、SSDやメモリーの拡張も可能なスペースが確保されている。購入時の仕様からさらにアップグレードの余地が用意されているというのも大きな特色と言えるだろう。

第8世代CPUを搭載し新しくなったLG gram 13Z980は、このような特色を備えながらベゼルがさらにスリムに(サイド5.9mm / トップ8.9mm)なり、排熱の効率化によって静音化も実現。カラーも爽やかなホワイトと、ビジネスシーンに馴染むダークシルバーの2色展開となった。

  • ホワイト

  • ダークシルバー

軽いのにミルスペックという驚き

ミルスペックをクリアしたノートPCと聞いて普通イメージされるのは、工事現場などに持ち込まれる無骨な筐体と重たいボディを備えたものだろう。だが、LG gram 13Z980はそんなイメージとは真逆のすっきりとしたデザインを備え、965グラムという軽さを達成している。

一般的な13インチクラスのノートPCは1キログラム前半であることが多い。965グラムのLG gram 13Z980は、たとえば1.3キロのノートPCとの比較では、350ml、1.5キロのノートPCであれば500mlのペットボトルの違いが出てくるわけで、移動の多いビジネスパーソンにとってこの差は大きなものになってくる。

すっきりとした筐体は、カバンへの収納にも有利だ。ディスプレイにはスリムベゼルを採用しているため、13.3インチの画面を搭載しながら、本体サイズは305.9mm×211.8mmに収まっている。USB3.0ポート・HDMIポートやケンジントンロックも搭載しながら、厚さも15.5mm。取材時にもカバンから取り出す際に、引っ掛かりを感じることはなかった。

ビジネスバッグにすっぽり収まるスリムな筐体

衝撃や振動テストもクリアしているLG gram 13Z980は、それでいてすっきりとしたデザイン。パネルにはLGではなくgramのロゴがシンプルに配置されている。インタビューや打ち合わせの際にも、ノートPCに相手の意識が向いてしまうことがなく、仕事を効率的に進めることができそうだ。

gramのロゴが控えめにあしらわれている

剛性感ある筐体が生む快適さ

軽くて薄いノートPCはこれまでも数多く存在し、筆者もそういったノートPCを使う機会が多かったが、どうしても軽さと剛性のトレードオフを意識せざるを得なかった。特に剛性の有無を意識するのはタイピングで、しっかりとキーが打てるのか、手のひらが筐体のたわみを感じながら無意識のうちに遠慮しながらタイプするのかでは、作業効率や快適さが大きく異なってくる。

この原稿は実際にLG gram 13Z980で書いているが、すっきりとした見た目と軽さとは裏腹に、タイプ感は非常に良好だ。13.3インチの筐体から生まれる余裕のあるキーピッチやかすかに中央がくぼんだキー表面も快適なタイピングをサポートしてくれる。

キーピッチに余裕があるためタイピングしやすい

静音性も良好だ。キータイプ音は筐体の剛性のおかげもあって耳障りな音はたてない。それに加えて、前モデルよりも冷却ファンの数を増やし、ヒートパイプを大きくした効果が出ているようで、作業中もファン音が気になることはなかった。

USB給電にも対応・長時間駆動が生む安心

試用したLG gram 13Z980にはUSB Type-Cポートが搭載されており、ここから充電を行うことも可能となっている。ケーブルと充電アダプタは正確に選択する必要があるが、手持ちのUSB ACアダプタでは問題なく本体へ充電できることが確認できた。

最大約27時間という駆動時間は、1日外出が続いてもバッテリーの心配をするシーンはなさそうだが、カバンにUSB Type-CケーブルとACアダプタを忍ばせておけば急遽出張が発生しても対応できる。軽い充電池とケーブルであれば、一般的な13インチクラスのノートPCとの重量差で十分収まってしまうはずだ。

実際、数時間に及ぶ長丁場の取材に持ち出したのだが、Wi-Fiオン、画面照度40%でWordによるメモ取りやブラウジングを行いながらでも、バッテリー残量が12時間~13時間と表示されており、不安を感じることはなかった。

2泊3日など長期間の出張時には、手持ちのUSB ACアダプタ+USB Type-Cケーブルを持ち歩いてもいいだろう

全方位的に高い完成度を誇るLG gram 13Z980

実際に1週間ほどLG gram 13Z980を試用してみたが、取材や出張などどんな場面でもバッテリーが切れる心配もなく、効率よく作業できるノートPCだった。

特に感心したのは「リーダーモード」と名付けられた画面設定がキーボード入力ですぐに選択できる点。これはブルーライトを抑えたモードへ切り替えるもので、たしかに目の疲れを感じにくい。

  • リーダーモードOFF時

  • リーダーモードON時。暖色系がやや強調されているのがわかる

LG gram 13Z980のディスプレイは色が鮮やかに再現されるグレア仕様なのだが、室内では画面への映り込みも少なく、普段ノングレアのノートPCを使用している筆者も、不便さを感じることはなかった。このあたりは、ディスプレイメーカーとして実績のあるLGエレクトロニクスならではの作り込みと言えるだろう。

さらにLG gram 13Z980は薄型ノートPCとしては珍しく、メモリーやSSDの増設に対応している。換装ではなく増設であり、メーカーへの発送が必要だが、送料はメーカー負担となっているのも好印象だ。メモリーは最大16GBまで、SSDは+512GBの増設が可能となっている。

メーカーサポートによるSSDとメモリーの増設も可能

そのほか、キーボードバックライトがハイ・ロー・無しの3段階で選べたり、タッチパッドのオンオフも通知ライト付きのキーで素早く切り替えられたりと、細かな点もよくできている。

日本では家電やモバイル、PCディスプレイの分野で知られるLGだが、LG gram 13Z980の完成度は、軽さと堅牢さのバランス、各所の作り込み、拡張性など全方位においてかなり高い。2018年春モデルの中にあって要チェックな1台となるはずだ。

※公称の駆動時間はJEITAバッテリ動作時間測定法(Ver.2.0)に基づいて測定した結果です。

まつもとあつし http://atsushi-matsumoto.jp/

IT系スタートアップ・出版社・広告代理店、アニメ事業会社などを経て、フリーランスに。実務経験を活かしながら、IT・アニメなどのトレンドや社会・経済との関係をビジネスの視点から解き明かす。Webメディアへの寄稿やデジタルコンテンツ関連の著書多数。法政大学社会学部兼任講師・デジタルハリウッド大学院DCM修士(専門職)・東京大学大学院修士(社会情報学)。