★ ゲームソフトインプレッション ★
3Dシューティングシリーズ最新作が遂に登場
ディセント3 完全日本語版
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【ゲームの内容】
360度広がる空間の中を戦闘機に乗り込み敵を撃破していく3Dシューティング。「ディセント」シリーズの最新作で、Pentium IIIのSSEやDirectsound3Dへの対応など最新技術が取り入れられており、前作からかなりのパワーアップが図られている。'98年11月からDEMO版が配布され、製品版の発売が待たれていた。
【動作環境】
- CPU:Pentium 200MHz以上(Pentium II 300MHz以上推奨)
- RAM:32MB以上(64MB以上推奨)
- HDD:210MB以上(500MB以上推奨)
- CD-ROMドライブ:4倍速以上のCD-ROMドライブ(8倍速以上推奨)
- グラフィックアクセラレータ:Direct3D対応グラフィックカード必須
- サウンド:DirectX6.1対応サウンドカード
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■イマジニアのホームページ
http://www.imagineer.co.jp/
■Interplayのページ(英文)
http://www.interplay.com/
■Outrage Entertainmentのページ(英文)
http://www.outrage.com/
■DESCENT3のページ(英文)
http://www.interplay.com/descent3/
■「DESCENT3」のDEMO版のダウンロードページ(英文)
http://www.interplay.com/descent3/fdemos.html
待望の、という表現が実にしっくり来る「ディセント3 完全日本語版(以下ディセント3)」。このところ少し元気のない3Dシューティング系のゲーム市場にあって、数少ない話題作の1本であるこのゲームがいよいよ発売となるのだから、これはもうファンにとって「待望」以外のなにものでもないだろう。
3Dシューティングというと、古くは「ウルフェンシュタイン3D」から「DOOM」を経て「QUAKE」へと続く、一連のid Softwareの作品が代表にあげられるが、この「ディセント」シリーズはこれら「QUAKE」系と呼ばれるゲームとは一線を画した独自のゲーム性に人気が集まっている。「ディセント」はプレーヤーが1人乗りの宇宙艇に乗り込み、閉鎖された空間で死闘を繰り広げるゲーム。360度自由に機体の方向を変化させられるため上下左右の概念が薄く、中には空間酔いしてしまうプレーヤーもあったほどだ。かく言う自分も、第1作から酔ってしまった苦い経験を持っている1人なのだが。
チュートリアルをクリアしいざ出陣
ゲームを始めてプレイするときにはプレーヤー名を登録する。2回目以降はこれを呼び出すことで戦闘記録などを継承するようになっていて、複数のユーザーが1台のマシンでプレイできるようになっている。また、セーブエリアもユーザーごとに用意されているので、兄弟などでプレイするときにも「勝手に進めた」、「セーブデータを上書きした」などというトラブルは発生しにくいだろう。ただし、1台のマシンで同時にプレイすることができるのはあくまで1人だけなので、マシンの占有に関してはこの限りではないのだけれど。
初プレイ時にやることがもうひとつある。それは、操作方法のチュートリアルを受けること。前進/後退、上下/左右へのスライド、各方向への回転など自機の姿勢制御を筆頭に、攻撃方法など様々な操作を学ぶことができるようになっている。このチュートリアルはスキップが可能なので、いきなり実戦に入ることも可能だが、これまでにも「ディセント」三昧だったプレーヤーにも負担はかからないようになっており、復習の意味などを込めて、できればチュートリアルは受けておいた方がいいだろう。たった1回のことだし、5~15分程度でクリアできるはずだから。
チュートリアルが終わると、いよいよゲーム本編の開始となる。ゲームは1人でプレイするシナリオモードと、最大16人までプレイすることのできるネットワークモードがあり、ネットワークモードではTCP/IP、IPX、シリアル、モデムによる接続に対応しているほか、インターネットではHEAT.NETに対応し、不特定多数のプレーヤーによるデスマッチや協力プレイ等、9種類のゲームモードを楽しむことができる。HEAT.NETは海外サーバなので日本語ではチャットができないなどの影響が出るが、国内サーバへの対応も検討されているので、いずれ日本語での会話も楽しめるようになるかもしれない。
閉鎖空間から飛び出し,屋外での戦闘もある
シナリオモードの方は、全部で15のステージから構成されている。各ステージにはいくつかのクリア条件が与えられていて、これを消化していくことでプレイを進めていく。必ずしも敵の破壊が必要というわけではないので、時には攻め、時には退くことが必要になる。敵を破壊すればエネルギーやシールドを回復するアイテムを得られることもあるけれど、そのために余分なエネルギーやシールドを消費してしまったのでは本末転倒だ。
これまで「ディセント」といえば、狭い閉鎖空間での戦闘というイメージが強かった。そのため、ぐりぐり回転しているうちに上下感覚がなくなり、空間酔いに陥るという先述のケースが発生したのだけれど、今回は建物の外に出て屋外での戦闘になるというケースもある。ただし、ステージの大半はやはり屋内での戦闘なので、酔いやすい方にとって厳しいゲームであるのは変わらないようだ。また、屋外に出るといっても移動範囲には制限がある。そのため、フライトシミュレータのように自由に飛び回ることはできないので、そういったゲームを期待している方は、おそらく違和感を感じることだろう。「ディセント」はあくまでも「ディセント」なのだ。
「ディセント3」で使用できる機体は3機種に増えている。前作で主人公が使用していた平均的な性能の「パイロ」、速度優先で装甲の薄い「フェニックス」、重装甲で大火力だが移動の遅い「マグナム」だ。シナリオモードでは徐々に使用できる機体が増えていくが、マルチプレイでは最初から全ての機体を使用できるので、好みに応じて選ぶようにするといいだろう。
プレイ中に使用する武器も、マップ内でアイテムを入手することによってパワーアップすることができる。これらのアイテムはマップ内に普通に配置されていることもあるし、普通のプレイには影響のないシークレットエリアに隠されていることもある。これらのパワーアップウェポンをいかに発見していくかが、ゲームを効率的に進めるためには求められることだろう。
最新テクノロジにも対応
「ディセント3」はまた、数多くの最新テクノロジにも対応している。Pentium IIIのSSEに対応した高速でスムーズなグラフィック表現や、DirectSound3DやAuread3Dに対応した音場で、敵がどの方向にいるのかを音で判断することもできる。普段レビューに使用しているマシン環境には、これまで速度面などで不満を感じたことはないのだけれど、最近はこうした新技術への対応ソフトも増えてきているし、古くからのシステムで遊んでいる人はそろそろCPUやサウンドカードの買い換えも意識していい時期に来ているのかもしれない。
(c)1999 Outrage Entertainment, Inc. All Rights Reserved. Portions (C)1998 Interplay Productions. All Rights Reserved. Fusion, Outrage and the Outrage logo are trademarks of Outrage Entertainment. Descent, Descent 3, Interplay, the Interplay logo, Tantrum, the Tantrum logo, and "By Gamers, For Gamers." are trademarks of Interplay Productions. All Rights Reserved. All other copyrights and trademarks are the property of their respective owners.
※“DESCENTE”は(株)デサントの登録商標です。Interplay Productionsは、(株)デサントより“DESCENT3/ディセント3”の使用について免責を受けています。
【筆者紹介】
- 名前:山城 宏
- プロフィール:
プロフィール: 企画・著述業兼システムエンジニア。ゲーム制作のお手伝いもちょっとだけ。「ディセント」には結構酔う方。今回はできるだけ部屋を明るくし、画面から離れてプレイしたせいか、緊急用の酔い止め薬は使用しないですみました。
【レビューハード環境】
- 使用ハード:自作PC/AT互換機(Pentium II 400MHz、RAM 256MB、HDD 約20GB、2倍速DVD-ROM、3D BLASTER Banshee(AGP 16MB)、SOUND BLASTER AWE64、IF-SEGA/ISA+セガサターンパッド)
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ウォッチ編集部内PC Watch担当
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