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ダイアモンド、USB対応携帯型MP3プレーヤー「Rio 500」

'99年8月末販売開始

価格:オープンプライス

連絡先:ダイアモンド・マルチメディア・システムズ
    Tel.03-5695-8401


 株式会社ダイアモンド・マルチメディア・システムズ(以下ダイアモンド)は、携帯型MP3プレーヤー「Rio PMP300(以下Rio 300)」の後継機「Rio 500」を8月末から発売する。カラーバリエーションとして「シルバー・メタリック」、「ブルー・スケルトン」、「パープル・スケルトン」の3色が用意される。価格はオープンプライスだが、店頭予想価格は各34,800円程度。なお、同社のWebサイトで、7月22日以降から予約の受け付けが開始される予定。

 Rio 500は、6月24日(現地時間)に米Diamond Multimediaから分社化が発表された米RioPortの最初の製品。同社からライセンスを受ける形で、ダイアモンドが販売、サポートを行なう。なおRioPortでは、年内にMicrosoftの新しいオーディオコーデックWindows Media Audioに対応し、IBMのmicrodriveが使用できるプレーヤーを発売することも明らかにしている。

 Rio 300からの最大の変更点は、転送方式をUSBにしたこと。クレードルは使わず、付属のケーブルを直接本体に接続して使用する。転送方法をUSBに変更したことで、パラレルの約5倍の最大500KB/秒の転送速度を実現しているほか、iMacなどのUSBを備えたMacintoshにも新たに対応した。最大値で転送ができれば64MB(1時間程度のMP3ファイル)が、2分程度で転送できることになる。また、Rio 300ではパソコンからの一方向のみしか転送できなかったが、Rio 500ではRioからパソコンへの転送も可能となった。添付されるソフトは「Rio Audio Manager」で、RioPortからのコンテンツのダウンロードや、CDからのエンコーデイング、パソコンとRio 500とのデータのやり取りを統合的に行なうことができる。対応OSは、Windows 95/98とMac OS 8.5以降。

 外形寸法は63×91×19mm(幅×奥行き×厚さ)とRio 300に比べ奥行きで2mm、厚さで3mm大きくなっており、重量も8g重くなり78gとなっている。バッテリは単3電池1本と従来と同じだが、最大連続再生時間は1時間延び13時間となった。メモリは本体に64MBを内蔵するほか、スマートメディアスロットも1個備え、32MBのスマートメディアを使用すると計96MBとなる。スマートメディアのフォーマットは独自のもので、Rio 300と互換性がある。なお、スマートメディアはダイアモンド純正製品のみのサポートとなる。

 プレー機能には、新たに16ヵ所のブックマーク機能が加わった。この機能を使用すると一度電源を落としても、ブックマークした場所から再生することが可能となり、MDプレーヤーなどに搭載されているレジューム機能のように使うことができる。また、イコライザーはプリセットされているClassicなどののほか、高音(bass)と低音(treble)を任意に調整でき、3つまで記憶可能。操作系はボタンのほか、ジョグダイヤルが装備されプレイリストの選択や音量の上げ下げが簡単にできる。また、リモコンもオプションで用意される予定。

 液晶ディスプレイにはELのバックライトを装備。国内で販売する製品では、ひらがなやカタカナ程度の日本語の表示にも対応するとしている。対応するコーデックはMP3はもちろん、MPEG-2で規定された低サンプリングレート用のLow Sampling Frequency Extension(いわゆるMPEG 2.5)もサポート。さらにADPCMや、Audible.comが提供している朗読などの音声コンテンツで使用されているコーデック(G.723)も新たに対応している。なお、本体のファームウェアはフラッシュメモリに格納されており、アップグレードが可能となっている。そのため今月、Secure Digital Music Initiative(SDMI)が公開したデジタル音楽の著作権を守るプレーヤーの技術仕様「Portable Device Specification」などにも、無償でアップグレードで対応するとしている。

 また、記者発表会で行なわれた質疑応答では「発売が噂されているソニーのメモリースティックを採用したポータブルプレーヤについてどう考えているか?」という質問が出たが、RioPortのプロダクトマネージャー Todd Moore氏は「Rioはソニーと異なり、スマートメディア、MP3など汎用のオープンな仕様を採用している。そのため利便性が高く、コストも安くできる」とし、十分な競争力があることを強調した。


 Rio 300と並べたところ。両機の間にあるのは単3電池。大きさはほとんど変わっていないが、デザインがかなりすっきりした。  手の中にすっぽり収まる大きさ。日本語も表示できる予定だ。  本体背面の下部に電池ボックスがある。単3電池1本で最大連続再生13時間となっている。

 本体右側面。モードボタン、ジョグダイヤル、USBコネクタが用意されている。  本体上部。スマートメディアスロットはRio 300では底面にあったが、500では上部に移動した。他にヘッドホン端子と、ホールドスイッチがある。  本体左側面には、ブックマークボタンを備えている。

 ブルー・スケルトンモデル。シースルー感はなかなか高く、ふたを閉めたまま、電池の銘柄も確認できる。

□ダイアモンド・マルチメディア・システムズのホームページ
http://www.diamondmm.co.jp/
□製品情報
http://www.diamondmm.co.jp/products/current/rio500.html
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【7月21日】RioPortが音楽大手2社と提携、音楽配信分野で足場を固める(INTERNET Watch)
http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/1999/0721/rioport.htm
【7月14日】SDMIが携帯音楽プレーヤーの仕様文書を公開(INTERNET Watch)
http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/1999/0714/sdmi.htm
【'98年12月14日】ダイアモンド、MP3プレーヤーRioを発売
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981214/rio.htm

('99年7月21日)

[Reported by furukawa@impress.co.jp]


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