スタパ齋藤

NECのUSB接続タイプのclik!をゲットォ~!!



■ うっ、このメディア、カッチョええ!!

NEC Clik!-USBドライブキット
標準価格29,800円。USBインターフェイス対応。Clik!ドライブのメディア容量は約40MB。ドライブ本体のサイズは72×130.5×20.3mm(幅×奥行き×高さ)。専用ソフトケースが付属している。
 NECのUSB接続タイプのclik!をゲットォ~!! ゲェェットォォォォ~ッ!!
 ゲェェェッ……え? なんでそんなに興奮してるのかって!? そりゃアータ、なんたってこのclik!のメディアのカッコ良さったらねえんでげすよダンナ!!

 安価でユニークなストレージでおなじみのiomegaが、clik!とゆー新しいメディアを出すと知った時、俺はさほど興味がなかった。ふぅん小さいのかぁ……でも40MBじゃぁ話になんねえよなぁ俺はZipでいいや~Shark250ってのもあるしなぁ、とか感じていた。

 がっ!! モノホンのソレを見たら、俺のそれまでのclik!に対する見解は一気に全置換されてしまった!! とにかくたまらねえのが、約50×50×2(mm)で約10(g)でメタリックでけっこう硬いclik!ディスク!! とりあえずサイバー!! この中にはZipの半分のデータも入らないとは考えずにフロッピー数十枚分のデータが入ると考えると余計にサイバー!! くぅたまらねえ!! このメディアを渡されて「例の動画が入ってます」なんて言われた日にゃぁ、スタパトロニクスは電気羊の夢を見まくり!! だからまずこのサイバーさにおいてゲットォ~ッ!! ゲェットオォオォオォ~ッ!!
 ゲェェェッ……え? もうそれやめろってか。

 ところで、このNEC製clik!の名前は、Clik!-USBドライブキットなのであった。つまり、USB接続のclik!ドライブなのである。いわば、電源が入っていても抜き差しできるのであり、その手軽さはやっぱりナイスなのである。そして!! このドライブ、俺がとても好きな、ACアダプタや電源ケーブルが要らないという仕様!! サイバーなメディア、USB、電源ケーブルレス!! よっしゃァ要素は揃ったァ!! NECのclik!をゲッ……あ、しつこくなるからやめときます。



■ むっ、むむむっ!!

約5×5cm、厚み2mm、重量わずか10gのclik!メディア
必要なモノがきっちりコンパクトに収まる付属の専用ケース
 Clik!-USBドライブキットを使い初めて間もなく、この製品ってけっこうこだわって作っているということがわかった。

 clik!の用途は、データの持ち歩きと、人から人へのデータの受け渡しなどがメインになるだろう。まあ、俺の場合は、主に扱うデータがテキストファイルだったりするので、40MBという容量でも十分バックアップ目的に使えるのだが……。ともあれ、メディアサイズが極小のclik!は、メディアはもちろん、ドライブごと持ち歩けるというメリットを有効に生かしてこそ、その力を発揮する。
 で、ドライブごと持ち運びということになると、現実的な話、持っていった先のマシンにスコッと接続できなければかったるい。その点、Clik!-USBドライブキットは非常に良くできている。

 まず、些細に見えるけど実は重要なポイントとなる、持ち運びの快適さ。例えばドライブとメディアとケーブルとドライバ入りディスクを持ち運ぶと、バッグの中は案外乱雑感の高い状態になる。その点このClik!-USBドライブキットはノープロブレムだ。というのは、付属の専用ケースが非常にイイ感じで、ドライブとメディアとUSBケーブルとドライバ入りCD-ROMがスッポリかつキッチリと収まり、収納時はちょうどポータブルCDプレイヤーみたいなサイズになる。モバイル向けの周辺機器は、実際に使ってみると、それをどんなケースに入れればナイスかという点で限りなく試行錯誤が始まったりするが、Clik!-USBドライブキット付属のケースはそーゆー問題を見越しているのでグレートだと言えよう。

 それから、このドライバ入りCD-ROMってのが、比較的アメイジングな感じだ。というのは、Clik!-USBドライブキット、Windows 95(PC98-NXシリーズのみ)とWindows 98とWindows CE2.11(H/PC Pro3.0)とMac OS 8.1以降で使えて、それらのドライバが1枚のCD-ROMに収まっている。まあ、これはCD-ROMがアメイジングと言うより、各環境用のドライバをちゃんと用意してあるという点がサプライジングと言ったほうが正しいかもしれない。ともあれ、clik!-USBドライブキットを持って行った先には、恐らくいろんなマシンがあるわけで、それを考えたうえでのドライバ構成はナイスと言えよう。

 あと、前述のように、電源をUSBポートから取っている点もイイ。ケーブルが1本増えるか減るかは、こういった持ち運び系周辺機器を使うにあたってはけっこう大きな問題になる。いや“問題”というほどのこともないのだが、「さあ使おう」か「使わ ずに済まそう」の決め手になるのは、ケーブルが1本か2本か、電源が気になるかならないかみたいな、些細なポイントだと思う。まあ、USBから電源取ったら、外でサブノートなどを使っている場合にコンピュータのバッテリ消費が激しくなるから、ドライブに二次電池を内蔵した方がいい、という意見もある。この辺は好みの問題だとは思うが、俺としては、周辺機器はACアダプタレスもしくは電源ケーブルレスであるのが好ましいと考える。まずケーブルを繋ぐ煩雑さが軽減されるし、小型化・軽量化につながるし、どうせ単体じゃ動かないんならコンピュータから電源もらった方がモノとして納得できる。モバイル時に電源が心配なら、サブノートのバッテリを1本持って歩くようにする方が、俺は好きだ。



■ 実際使ってみた感じは……

 製品構成として、なかなかイイ感じで俺を納得させてくれたclik!-USBドライブキットだが、さてその使用感は!?

 まず、意外だったのが、データの読み書きのクイックさだ。40MBのUSB接続ストレージと聞くと、なんか大して速くない印象を受けがちだ。まあ、確かに「速いッ!!」って感じではないのだが、十分に実用的な速度が出ていると感じた。
 最大データ転送速度はカタログスペックで400KB/秒(Windows 95/98の場合)となっているが、もうちょっと転送スピードが出ているような気がするほど速い気がする。が、まあそんなモンかも、と思う場合もある。要するに、転送するファイルの数やサイズとか、マシンの状況によって多少変わるわけだが、具体的には、1MBのファイルを5個書き込んだのになんか1秒くらいで終わってる気がするとか40MB弱のファイルを1個書き込んだら2分近くかかったとかそんな感じであってこれじゃあ具体的じゃないですな>俺。

 あと、clik!ディスク上にある各種データを直接開いたりもしてみた。5MB程度の画像ファイル、2MB程度のMPEG-1動画ファイル、1MB程度のMPEG-4動画ファイルなど、どれもハードディスク上から開いているときと同じ感じで開けた。動画は途中で画面が乱れたり止まったりすることなくストレスなく再生できた。

 それから、40MBという容量だが、俺としてはコレってけっこうちゃんとバックアップ目的で使えると感じた。俺の場合、ファイル単位でバックアップをこまめに取っている人なので、40MBでも全然問題ないのであった。バックアップ目的として本格的に使うとなればやはりGBクラスか、少なくとも640MBのMOなんかが要ると思うが、さっき作ったファイルを保存保存!! みたいな感じで、とりあえずファイル単位でバックアップしとこう、という使い方なら十分役立つ。

 Clik!-USBドライブキットのハードウェアとしての残念さは、強いて挙げれば、よりいっそう高速だったらいいかも、程度で、他には特にない。むしろ、clik!ディスクの小ささ・薄さと、1枚あたりの価格(実売で1,500円前後だという)と、ドライブのコンパクトさがもたらす、おもしろそうな近未来に期待できる。普及すれば、もっと激安になり、多くの装置のストレージとして使われ、もしかするとフロッピーの代替えになるかもしれない。そういう意味で、clik!が今後どこまで広まるかが気になる。例えばclik!をメディアとしたデジカメなんかが出るとイイ感じだ。普及すればもちろん、フラッシュメモリなどよりずっとコストパフォーマンスが高いストレージになるだろう。

□Clik!-USBドライブキット製品情報(NEC)
http://www.pc98.nec.co.jp/PRODUCT/EXT/usb/cl101/

[Text by スタパ齋藤]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp