モバイル釣行用にTeliosゲット!! |
シャープ Telios オープンプライス。店頭での実売は、127,000円(ヨドバシカメラ、6月11日調査)。さすがにシャープというべきか、8.4インチ800×600ドットのTFT液晶は店頭でも目立つキレイさ。スロットはPCMCIA Type2とCF Type2を各1基備える。インターフェイスはPDC×1、シリアル×1、Ir×1、USB×1、RJ-11×1。サイズ213×192×19.9~24.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量810g、バッテリ駆動時間約8時間(非通信時。連続通信時は約4時間) |
そして触ってみたが最後!! コレがかなりイイ感じなのであった!! まず眠気がさめるほど痛烈にキレイなTFT液晶!! CEマシンと言えばジラジラしてるっぽいSTNとかだよね~という印象を完璧に払拭したその800×600ドットのTFT!! うっ、イイ感じ!! そして意外にもナイスなキータッチ!! 加えて筐体のスリムさと軽さ!! ううっ、なんかイイ!! ソソられる製品かもしんないコレは!! と、最初かなりソレが欲しくなった。が、よーく考えてみたら、「いや、やっぱりソレだったらサブノートのWindows 98マシンを使えばいいんだよな~そうだよそうだそうに決まってる!!」と、我ながら自分らしくない考えが発生したのであった。
ところが、その知人は「でもコレだと電源ボタン押した瞬間使える感じだし電池とか5~6時間は軽くもつので何かとナイスですよ」などと言う。確かにそうだ。そう言われてみれば、CEマシンにはWindows 98サブノート等と違う魅力があるのだ。基本的にいつもスタンバイしてる点、電池がもつ点。それから俺にとってかなり魅力のある点は、ハードディスクがない点すなわち、回転部分がないのでガサツな気持ちで扱えるところがイイのである。
いやでもCEマシンでこのサイズじゃそんなに意味ないような気がするなぁそうだよやっぱデカいよコレじゃあダメだよサブノートの勝ちだよそうだそうだTeliosの負けだよ、なんて思ったのだが、その一方で、いや別にデカくても液晶広いからイイじゃんっていうかサブノートに比べたら小さくて軽いのかもしんない~、と思う俺もいた。
結局、Teliosは却下と思う俺と、Telios買うゼと思う俺の戦いの決着は、その日にはつかなかった。
だが結局のところ、FIVAは1~2度しか起動しなかった。嫌味なメールも送らなかった。あわよくば魚を釣った時の場所や天候や水温やタックル等のデータを、FIVAで徹底的にメモって、今後のデータフィッシングに役立てようと思ったのだが、それもやらなかった。
なぜかと言うと、FIVAは操作面においてはボート上でも使いやすいのだが、FIVAじゃダメなのである。いや、FIVAじゃなくても、Windows 98等をインストールしたサブノートパソコンじゃダメなのである。
理由は、まずサブノートの連続稼働時間の制限。バス釣りとゆーのは基本的に早朝(4:00とかネ)に始まり、早くて昼まで、ちょっと気合が入ると夕方(16:00とかネ)まで続くのである。その間マシンをスタンバイさせておくには、どうもバッテリが気になりまくる。スタンバイだけならできるかもしれないが、その間数度使えばたぶん途中でバッテリが終了するのである。
それから、振動の問題。釣りの状況にサブノートがあると、やはり結局はマシンをガサツに扱うようになる。まあ、ガサツにマシンを扱うのはいいとしても、その結果ハードディスクがどうにかなっちゃったら大変だ。恐らくヤバいコトにはならないとは思うが、ボートの上で釣り優先モードで“高速で回転する精密なストレージ”を搭載した装置を使うというのは、精神衛生上よくない。マシンのことが気になって釣りに集中できなくて、楽しめないのであった。
これらの問題がないのが、CEマシンだ。釣り場で、データを見たり取ったりしつつ、電源も振動も心配にならないマシン。そうだよコレだよアングラースタパにはCEマシンしかねえんだよアニキ!! だからTeliosでキマリなんだよブラザー!! と、釣行の帰りのクルマの中でCEマシンの購入を決めたのであった。
いや、モバイルギアの方がキーボードが打ちやすいし、これまでに2台のモバギアを使ってきたから、勝手知ったる感じで恐らくスムーズかつ違和感なく使いこなせると思う。そうだ、やっぱモバギアにしようそうしよう、とも思ったが、やっぱりTeliosにした。
Teliosにしたのは、パワーザウルス用のデジカメカードを挿して使えるから。デジカメカードが挿せればデジカメを釣行に持ってく必要ないし、俺のビッグフィッシュの映像が直接CEマシンに入力できて快適感が高まると思ったのであり、我ながら最近はバス釣りのことばかり考えてるなぁという感じである。
で、Teliosゲット。購入価格128,000円。
で、帰宅して速攻で使い始めてみた。
で、最初に思ったのは、そー言えばコレってこれまでのCEマシンのうちでいちばん軽快に動くなぁということ。この世代のでっかいCEマシンは、みんな速いCPUを搭載しているわけだが、確かにサクサク動く。単に速いだけなら大したコトないのだが、処理が速いとWindows CEの印象がかなり変わってくるから不思議だ。パッパッパッと動くので、“CEって遅いしタリィしトロい”というイメージがなくなるのである。ていうか、今までのCEマシンってどれも妙に遅くなかったスか!?
次に感じたのは、やっぱりこのくらいの画面サイズがあると快適だなぁということ。確かにこのサブノートサイズのCEマシンだと、ポケットからスッと出してパッと使うようなことはできない。でも、その一方ではWindowsスタイルのGUIをどうしてパームサイズのCEマシンで採用したのかという疑問もあった。で、Teliosで800×600ドットのWindows CEを体験したら、なんかWindows CEのあるべき姿を見ちゃったような気がするのである。ポケットに入るWindowsマシンというのはもしかしたら間違って生まれちゃったベクトルで、もしや外で使うのに都合がいいWindowsスタイルのマシンというのが正解なのかも、と。
ていうかなんか、MC-P100を入れたら当たり前のように認識するわ、デスクトップの“インターネット簡単接続”を使ったら特に問題なく速攻で設定終了だわで、トライってほどのことでもなかった。で、ちょっとイイのが、シャープ独自のメールソフトであるテリオスメールの使い勝手。こう言うとナンだが、Outlook 98と非常に良く似たインターフェイスのメーラーで、Outlook 98ユーザーの俺としては非常に快適に使い始められた。ちなみに、CE標準の受信トレイはやっぱりこのバージョンでもイマイチだと感じた。どーしてOutlook 98とおんなじスタイルにしないのだろうか、と思う。
メール環境を最強に強めようと思って試行錯誤していてオオッ!! と思ったのは、Teliosったら、ザウルスと光通信しちまうのであった。すなわち!! 俺のパワーザウルスMI-610のアドレス帳データをスココココッとTeliosに転送できるのである!! ていうかできた。なので、常用のWindowsマシンにWindows CEサービスをインストールしてTeliosとリンクさせてOutlook 98の連絡先データを……みたいなコトは一切しないで、単にTeliosとザウルスを光通信させただけで、Teliosの“連絡先”データはいきなり最強に強まってしまった。すげェ!! 凄過ぎる!! ザウルスユーザーにとっては非常に嬉しい機能である。でも、どういうわけか、シャープ製のメーラーであるテリオスメールの方では、転送したアドレス帳データの一部しか使えなかった。ちょっと謎だが、ん~、よくわからないけど、とりあえず“受信トレイ”をメーラーとして使えばいいか……。
ところで、シャープはどうしてカタログとかに「このマシンは当社のザウルスと光通信しまくってアドレス帳データが流用できるのでグレートですよ」とか書かないのだろうか!? 先日紹介したマルチメディアホンNC-10もこのTeliosもザウルスのアドレス帳データをそっくりそのまま流用できて超便利なのに、そのことをアピールしないのはもったいないと思う。
ともあれ、メーラーとして使ってみて、非常に快適だと感じた。話は逸れるが、実はこの俺、最近、引っ越しをした。現在もまだ引っ越しの途中という感じでバタバタしているのだが、その引っ越しのピーク時には電話回線もWindowsマシンも使えなかったので、連絡用としてパワーザウルス(MI-610)とPHSデータリンクカードMC-P100を 組み合わせてメールを読み書きしていた。まあその時はその組み合わせで十分ナイスと思っていたのだが、Teliosのメーラーを使っていたら「次の引っ越し時はTeliosとMC-P100でメールしよう」と心に誓った。やっぱりキーボードの力は偉大だ。それから800×600ドットの力も偉大だ。サイズ的にはPDAも便利だが、やはりデスクトップの代 替えとはなり得ない。メーラーとしてなら、とか思っていたが、やっぱりPDAでメールを送受信するのはかなりキツいことなのだと改めて感じた。
が、Teliosを使っていて、少々残念な点がいくつかあった。
ひとつは、ポインティングデバイスがなーんかこうスッキリ動かない点。慣れればさほど気にならないのだが、恐らく多くの人はこのポインティングデバイスを“硬い感じ”と思うだろう。慣れればホントに大した違和感はないのだが、最初の数時間は、なーんかヤケに力をかけないとスムーズさが出ない感じなのである。
それから、液晶ディスプレイがタッチ対応でない点。Windows CEマシンだと、たぶん誰もが思わず画面上のアイコン2回速攻タッチでアプリを起動しようとすると思うが、Teliosではそれができない。ディスプレイに触れても、ディスプレイがジョワッと滲むだけだ。TFT液晶だとタッチ操作はムリなのだろうか? ん~、残念。
でも、実は、Windows CEとゆーモンは、ほぼ全部の操作をキーボードだけでかなり軽快に行なえるようになっていたりする。画面にタッチして使えるマシンだと、何となくタッチを多用してしまうのだが、Teliosのようなタッチ不能マシンを使うとキー操作での快適さがよくわかったりもする。実際、画面上をタッチしたりポインティン グデバイスを使ったりするよりも、カーソルキーやEnterキーやAltキーを使ってパキパキと操作した方が、手っ取り早く使える。
あとは……とりあえず今のところない。俺としては、モバイル釣行においてTeliosは絶対に使えるゼという確信を持っている感じ。なので、実際にTeliosを使いつつの釣行をしたら、いつか報告したいと思う。
□Telios製品情報(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/sc/eihon/hc-aj1/text/index.html
[Text by スタパ齋藤]