RIVA TNT2のパフォーマンスを徹底検証する(続編) |
結論から言えば、RIVA TNT/RIVA TNT2もVoodoo2/Voodoo3も共に、そのパフォーマンスを最大限に発揮させるには高いクロックのCPUが必要であることがわかる。Voodoo系はSocket 7のK6-2およびK6-IIIにおけるパフォーマンスダウンが著しく、Socket 7で利用する場合にはRIVA系の方が高いパフォーマンスを発揮すると言える。どちらにせよ、RIVA TNT2なりVoodoo3が持つ本来の性能を発揮させるにはPentium IIIクラスのCPUが必要であるといっていいだろう。
なお、ATI TechnologiesのRAGE 128 GLを搭載したRAGE MAGNUMは、CPUを高速にしてもパフォーマンスがそれほど変わらなかった。Celeron 433MHz、Pentium II 450MHz、Pentium III 500MHzの差は非常にわずかであり、CPUに必要な投資の割には得るメリットが少ないと言える。RAGE MAGNUMを使っているユーザーはCPUを高速にしても受ける恩恵はあまり大きくないということが言えるだろう。
以上のように、現在持っているCPUとビデオカードが何であるかによりアップグレードしたほうがいいのかどうかは変わってくる。
ATI RAGE MAGNUM | Magic TNT | WinFast S320II | WinFast S320V | SPECTRA 3200R2 | Graphics Blaster Voodoo2(SLI) | Voodoo3 3000 | Voodoo3 2000 | |
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RAGE 128 | RIVA TNT2 | RIVA TNT2 | Vanta | RIVA TNT | Voodoo2 | Voodoo3 3000 | Voodoo3 2000 | |
Pentium III 500MHz | 2,771 | 4,317 | 4,343 | 2,881 | 3,097 | 3,744 | 4,631 | 4,229 |
Pentium II 450MHz | 2,751 | 3,812 | 3,802 | 2,838 | 3,018 | 3,606 | 3,944 | 3,918 |
Celeron 433MHz | 2,736 | 3,193 | 3,197 | 2,731 | 2,797 | 2,803 | 3,418 | 3,427 |
Celeron 366MHz | 2,689 | 2,897 | 2,901 | 2,402 | 2,725 | 2,708 | 3,061 | 3,061 |
Celeron 333MHz | 2,630 | 2,714 | 2,733 | 2,369 | 2,615 | 2,628 | 2,859 | 2,848 |
K6-III/400 | 2,717 | 3,038 | 3,042 | n/a | 2,604 | 2,055 | 2,365 | 2,355 |
K6-2/400 | 2,515 | 2,652 | 2,675 | n/a | 2,427 | 1,865 | 2,096 | 2,105 |
K6-2/350 | 2,454 | 2,468 | 2,472 | n/a | 2,321 | 1,754 | 1,976 | 1,977 |
K6-2/300 | 2,375 | 2,275 | 2,248 | n/a | 2,213 | 1,652 | 1,858 | 1,807 |
1. 3Dを使わない人
どのビデオカードでもほとんど差はない。
3Dゲームを全くやらないというユーザーであれば、どのビデオカードでもほとんど変わらない。ただ、高解像度における表示品質には製品間で若干の差があり、好みに応じて選択した方がよい。気になるのであれば、店頭などで自分の好みと合致しているかは確認した方がよい。
2. 既にRIVA TNT+Voodoo2×2という構成を持っている人
既にRIVA TNT+Voodoo2×2(SLI)という一世代前の最高環境を持っているユーザーは、今回のビデオカードは見送っても差し支えないだろう。むしろ、予算に余裕があるのであればCPUのパワーアップを行なった方がより高いパフォーマンスでゲームができると思う。既にRIVA TNTとVoodoo2の2枚に高い投資をしているのだから、それを無駄にしないためにもCPUのアップグレードを行なった方が賢いだろう。
3. RIVA128など2世代ないしは3世代前のビデオカードの人
RIVA128、Intel740、3D RAGE PROなど2世代ないしは3世代前のビデオカードしか持っていないユーザーは、高い解像度(1,024×768ドット)でゲームができるようになるというメリットがあるので、Voodoo3やRIVA TNT2、RAGE 128を搭載したビデオカードを購入する意味があると考えられる。どれを選ぶかは好みの問題で、パフォーマンスを追求するのであればVoodoo3、それに加えてフルカラー表示によるクオリティなどを重視するのであればRIVA TNT2というのが現状での選択となるだろう。
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[Benchmark Test by 笠原一輝@ユービック・コンピューティング]