★ ゲームソフトインプレッション ★

楽しさ100倍、新型ゲームコントローラでGO!!

SideWinder Force Feedback Wheel
SideWinder Freestyle Pro


ドライバ画面

【SideWinderドライバ画面】

     
  • 製品名:SideWinder Force Feedback Wheel
  • 発売メーカー:マイクロソフト株式会社
  • 価格:オープンプライス(推定小売価格:25,800円)
  • 対応OS:Windows 95/98
  • 発売日:12月4日
  • DirectX 5.0以上必須
  • MS-DOSプロンプト上からはForce Feedback機能は動作しないが、通常のステアリング・ホイールとしては動作可能
  • 製品名:SideWinder Freestyle Pro
  • 発売メーカー:マイクロソフト株式会社
  • 価格:オープンプライス(推定小売価格:8,800円)
  • 対応OS:Windows 95/98
  • 発売日:発売中
  • DirectX 5.0以上必須
  • MS-DOSプロンプト上からも動作可能
  • 連絡先:東京 03-5454-2300、大阪 06-245-6995


マイクロソフト株式会社のホームページ
http://www.microsoft.com/japan/

「SideWinder Force Feedback Wheel」のニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/releases/1117side.htm
「SideWinder Force Feedback Wheel」の製品情報
http://www.microsoft.com/japan/hardware/sw/FFWheel/default.htm

「SideWinder Freestyle Pro」のニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/info/releases/0921swf.htm
「SideWinder Freestyle Pro」の製品情報
http://www.microsoft.com/japan/hardware/sw/freestyle-pro/default.htm

Force Feedback対応ゲームリスト(英文)
http://www.microsoft.com/products/hardware/sidewinder/force-feedback/games.htm
SideWinder ゲームコントローラソフトウェア Ver.3.02
http://www.microsoft.com/japan/hardware/sw/download/



 パソコンでゲームを楽しむには、いくつか欠かせない条件がある。
 まずは、十分なハードウェアスペック。3Dゲームをブリブリに遊びたいのなら、それなりのCPUやグラフィックボードが必要である。サウンドも見逃せない要素のひとつだ。ピコピコと迫力の無い音では戦闘意欲が沸かないし、第一おもしろくない。実際ヘビーゲーマーの多くは、4スピーカーやスーパーウーハーをパソコンの側に置いている……に違いない。

 そして忘れてはならないのが、ゲームコントローラである。フライトシミュレータやドライブゲームをキーボードでちまちまプレイするなど、言語道断!! やはりここはきちんとジョイスティックやゲームパッドを使うべきだし、そのほうがずっと楽しいはずだ。
 というわけで、今回はマイクロソフトから登場した最新のゲームコントローラ、SideWinder Force Feedback WheelとSideWinder Freestyle Proについてご紹介しよう。どちらも従来のゲームコントローラとは一味違う、ユニークな製品だ。


●ハンドルを握れ!! ペダルを踏み込め!! 路面を感じろ!!
  SideWinder Force Feedback Wheel

全体像
今年5月に初公開された「Force Feedback Wheel」。開発当初のコードネームは「RedZep」だった
 それではまず外観から。SideWinder Force Feedback Wheelは、机(テーブル)に取り付けるハンドル部分と、床に置くペダル部分、そしてACアダプタの3つの部分から構成されている。設置可能な机は、筆者の実測で厚さ6cmまで。ただし引き出しのように稼働部分のある机は適さず、天板は一枚のほうが望ましい。
 厚ささえ合えばコタツにも取り付け可能だが、その場合はフットペダルの置き場所に困るので、椅子に座ることができる、ある程度高さのあるテーブルのほうが使い勝手はいいだろう。よくあるパソコンラックが、操作上は一番しっくりくるかもしれない(ただしパソコンラックの場合は、キーボードの置き場所に困るのだが)。ハンドル部分は底面にあるプラスチック製のネジで大まかに取り付け、その後フリップを押し込んで固定する仕組みになっている。いったん固定してしまうと容易には動かず、なかなかの安定感だ。
 ステアリングの直径は約25cm。最初はちょっと小さ過ぎるように感じたが、実際に握ってみるとそうでもない。握りの部分にはゴムが被せてあり、手にしっくり馴染む感覚が心地よい。ハンドル部分には、右手側に3つ、左手側に3つ、計6個のボタン。その裏側……つまり、ステアリングを握ったときにちょうど両手の薬指と小指が当たる部分に、左右それぞれLとRのボタンが配置されている。
 これらはすべて「SideWinder ゲームコントローラソフトウェア」によって設定可能で、プレーヤーの好みに合わせたキーや機能を割りつけることが可能だ。たとえば前面のボタンには視点の切り替えや一時停止、LとRにはギアアップ/ギアダウンなどを割り当てると、クルマの場合運転がしやすくなるだろう。F1マシンはハンドルの親指部分にセミオートのギアチェンジボタンが付いているとの話だが、もちろんそれに近い設定も可能だ。

SideWinderドライバ画面写真
ドライバ2 ドライバ1 ドライバ3
Force Feedback機能や各種設定画面 Force Feedback機能とボタンのテスト画面 こちらもテスト画面
ドライバ4
ドライバ5
ボタンの設定画面 SideWinder製品のプロファイルセレクト画面

フォースフィードバックライト
オン/オフスイッチ。オンにすると緑に光る
 ステアリングの中央部分、実車ならクラクションのある部分にはForce Feedback……つまり振動や反動の機能をオン/オフするためのスイッチが用意されている。SideWinder Force Feedback Pro(ジョイスティック)の場合は、握り部分の赤外線センサーがフォースのオン/オフのスイッチとなるが、SideWinder Force Feedback Wheelではユーザーの必要に合わせて決めることができる。このボタンが緑色に点灯している場合はフォースオン、消えている場合はフォースオフというわけ。
 フットペダルは2個で、通常はアクセルとブレーキに割り当てられる。もちろんこれもプログラマブル可能で、たとえば戦車の場合は前進と後退に設定すると機敏に動き回ることが可能だ。ただし残念ながらペダルにフォースはなく、踏み込むとスカスカな感じがするが、これはまあ仕方がないだろう。フローリングの床の上などでは結構滑りやすいので、底面に滑り止めのゴムなどを貼り付けるといいかもしれない。

 操作感は、素晴らしくリアルで快適だ。今回はAccoladeの「TEST DRIVE5(DEMO版)」と、ソニーミュージックコミュニケーションズの対戦型戦車ゲーム「TANARUS」をプレイしてみたが、どちらもパッドやジョイスティックでは味わえないリアルな操作を楽しむことができた。路面から感じる細かい振動や、停車中にもブルブルと小刻みに震えるエンジンのアイドリング。急なカーブではハンドルにズシリと重さが加わり、左右にグイグイ振られるところが心地よい。
 特に快適だったのが、「TANARUS」だ。戦車のコントロールはハンドルではなくレバーなのだろうが、なによりフットペダルの操作性、そしてLとRのボタンを使った砲塔の回転が最高に便利。機敏に動けるぶん対戦ゲームでの威力は破壊的で、SideWinder Force Feedback Wheelを使うことによって、戦闘技術の差はかなり埋めることができると思う。

 逆に使ってみて不便に感じたのは、やはり異様に大きなACアダプタだろうか。電圧の違う各国に出荷することを考えれば無理もない仕様なのだが、それでもこの大きさは取り回しが面倒過ぎる。そうじゃなくても、パソコン回りにはスピーカーやモデム、電話機などのACアダプタがゴロゴロしているもの。せめてもう少し小型になるか、ヒューレットパッカードのプリンタのようにACアダプタからさらにコードが伸びていればよかったのに、と思う。

Force Feedback Wheel_1 Force Feedback Wheel_2 Force Feedback Wheel_5
ハンドルの裏にあるL/Rボタン 左がフットペダルへの接続コネクタ。右がACアダプタ フットペダルの裏側。細かい話だがコードを左右どちらにでも逃がすことが出来る
Force Feedback Wheel_3 Force Feedback Wheel_4 Force Feedback Wheel_6
裏から見たところ。テーブルへの設置はねじを締めて…… 写真のように、フリップをクイッと起こして固定する とにかく重いACアダプタ。Force Feedback Proの時から全く変わらない



●体を揺らしてゲームを満喫!!
  SideWinder Freestyle Pro

 続いてSideWinder Freestyle Proを見てみよう。ゲームパッドとしては、かなり大きめのデザインで、PlayStationのコントローラと多少似た印象だ。握りの部分が太めで、グリップ感は良好。SideWinder Force Feedback Proと同じようにプラスチックの表面がマットな仕上がりになっているので、滑りも感じない。
 ボタンは、右手の親指部分に6個。これは通常のゲームパッドと同じように、発射ボタンや連射ボタンとして使われる。左手の親指部分には8方向キーがひとつ。握ったときに左右の人差し指に当たる部分にLとRのボタンが配置されており、これも今となってはごく標準的な仕様だ。

 SideWinder Freestyle Proならではの特徴は、まず最初に、グリップ間に用意されたスロットルホイール。上下に回転させることによって、たとえばエンジンのアクセラレーションやレーザー砲の出力などを0~100までの間でアナログ的に変化させることができる。これはフライトシミュレータのように、スロットルの出力を細かく変えるようなゲームに便利だ。
 そして最大の特徴が、内部に納められた「モーションセンサー」。ゲームパッドを使って方向を変える場合、左手の親指を使って8方向(もしくは4方向)キーをコントロールするのが普通だが、SideWinder Freestyle Proではパッド「そのもの」を傾けるだけで操作することができるのだ。しかもこのモーションセンサーは傾きの角度まで細かく反映することが可能で、反応速度も速い。実際に使ってみるまでは単に8方向にスイッチされるだけだと思っていたのだが、さにあらず。少し傾ければ少しだけ、大きく傾ければ大きく、その角度を自在に変化させることができる。

SideWinder Freestyle Pro_1 SideWinder Freestyle Pro_2 SideWinder Freestyle Pro_3
開発コンセプトは「3D感覚で操作できるコントローラ」 裏側。L/Rスイッチが大きく取られている。人間工学を考慮して作成されている USBコネクタが付属する

 今回は「マイクロソフト・コンバットフライトシミュレータ」と「Motocross Madness(DEMO版)」を試用してみたが、いやはや、この操作感はなかなか新しい。まず最初に感じたのが、8方向キーでコントロールするよりも、手に対する負担が少ないということ。8方向キーを押し続けるとどうしても左手の親指に力が入ってしまいがちだが、SideWinder Freestyle Proの場合はそれがない。左手の負担が軽くなるぶん、Lボタンの操作に余裕が生まれ、ブレーキングやラダーのコントロールが正確に行なえるようになった。また最初はモニタの前でパッドを傾ける行為に違和感を感じていたのだが、フライトシミュレータの場合は意外にそうでもなく、むしろより体感的であることもわかった。パッドと同時に体まで傾けてしまうところがおかしいが、そのくらい画面と体の一体感を感じる。

 スロットルホイールを含む各ボタンは「SideWinder ゲームコントローラソフトウェア」によって自由にキーやマクロを組むことが可能で、これもポイントが高い。視点の変更やランディングギアのアップ/ダウン、フラップのアップ/ダウンを好みのボタンに割り当てることができるので、キーボードへの依存度が低くなるのが重宝だ。

 使っていて唯一違和感を感じた点を挙げるとすれば、パッド全体の造りが大きめであることだろうか。アメリカンサイズで作られているせいか、PlayStationやSegaSaturnなどのコンシューマ機のパッドに慣れた体には一回り大きく感じる。特に中央のスロットルホイールが1cmぐらい遠く感じ、右手の親指をグッと伸ばさないと届かない。もっともこれは個人差がある話だし、筆者の場合も慣れるまで10分もかからなかったのだが。

 SideWinder Freestyle Proはすでに販売中で、推定小売価格が8,800円。パッケージにはUSBコネクタへの変換コードも同梱されており、ゲームポートとUSBのどちらでも使うことができる。他のパッドに比べるとやや割高感を感じるかもしれないが、一度握ればその価値を納得できるはずだ。

ドライバ_1 ゲームのキーセッティング ゲーム画面
開発コンセプトは「3D感覚で操作できるコントローラ」 ゲーム側の設定画面。ゲームは米MicrosoftのMotocross Madness 日本では発売されないMotocross Madness。この手のゲームが一番似合うかも。ビル・ゲイツ会長もこのゲームで、COMDEX/Fall '98のプレゼンテーションを披露した

【筆者紹介】
  • 名前:駒沢丈治(こまざわじょうじ)
  • プロフィール:  パソコンからGAMEBOY、将棋、テーブルトークRPGまで、あらゆるゲームを愛する心優しき中年ゲーマー。この年末は、ついにNINTENDO64をゲットの予定。お目当てはもちろん、「ピカチュウげんきでちゅう」。
【総プレイ時間・ハード環境】
  • 総プレイ時間:各ソフトともに6時間程度
  • 使用ハード:自作PC/AT互換機(Cyrix M2 300、RAM 128MB、HDD 4.3GB、16倍速CD-ROM、3D BLASTER Banshee、SOUND BLASTER AWE32)

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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp