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プロカメラマン山田久美夫の


CeBIT 98 レポート 第2弾

~ 用途別「Pentium II」続々発表! ~



 世界最大の総合情報機器系イベント「CeBIT 98」をターゲットに、IntelやCyrixなどCPUメーカーが、ロードマップや魅力的な新製品を続々発表し、話題をさらった。

●用途別の「Pentium II」を発表したIntel

ブース風景 LowCost Pentium IIブース  CeBIT会場の中でも、いかにもアメリカ的で派手なブース展開をしていたIntel。CMでも有名なキャラクターがブース内を歩き回って愛嬌を振りまき、ブースは終始、来場者で溢れていた。

 今回のCeBITでIntelは今後のロードマップを明らかにし、主力となるPentium IIのラインナップを大幅に充実させた。

 PentiumにもTillamookのようにノートPC系を重視したモデルがあるが、Intelは今回、Pentium IIシリーズで目的別に最適化されたCPUを新たな展開することを正式発表した。それによると、市場での用途別の要求を「Mobile PC」「Basic PC」「Performance PC」「Server/Workstation」という4つのカテゴリーに区分し、それぞれに最適な機能やスタイル、価格などを設定するという。

 同社ブースでは、各カテゴリー別に展示やデモが行われており、これらのプロセッサーを採用した試作機の姿を見ることもできた。


Mobile Pentium II搭載ノート  なかでも注目はやはりモバイル用に特化した「Mobile Pentium II」。ブースではこのプロセッサーを搭載した各社のノート12機種が一堂に並べられており、組み込みモデルの発売も間近であることを印象づけていた。しかも、Compaq、IBM、Dell、olliveti、東芝、富士通など主要メーカーの製品が展示されており、ぞれぞれのマシンで動画再生などのデモが行われており、その早さには目を見張るものがある。

 ブースではCPUの詳細な説明展示はなかったが、発表資料によると、クロックスピードは233、266、300MHzの3種があり、いずれも年内発売予定。バスクロックは66MHzで、512KBの2次キャッシュを備えており、チップセットは440MOBを採用するという。

 また、ノート系では「Lower Enterprise IT Costs」というタイトルでのPentium IIベースのコスト重視の企業用ユースをターゲットしたノートPCも展示されていた。こちらは「Basic PC」シリーズの一環という感じだった。


SVWブース1 SVWブース2  さらに「NEXT Generation」とうたわれたサーバーやワークステーション用Pentium IIとして、"SVW"というコードネームの、ハイスペックなCPUの存在も明らかにした。これはバスクロック100MHzのモデルで、今年の第二四半期には450Mhzまでクロックが上がるという。2次キャッシュは2MBで、Slot2対応という。こちらではマルチモニターによるリアルタイム3D動画再生などのデモが行われており、そのパフォーマンスの高さをアピールしていた。

 また、リリースによると、このSlot2用のPentium IIには、クロックは400MHzと450MHzの2タイプが用意されるという。これらは今年後半の出荷予定となっている。

 このほか、Performance PC用として、すでに日本国内でフライングされている、バスクロックが100MHzでSlot1用の「Pentium II」が用意されており、クロックは350MHz、400MHz、450MHzがラインナップされる。

 また、Basic PC用としてはCeBITに先行して今月始めに発表され、この4月には出荷されるという、2次キャッシュなしの266MHz版である「Celeron」があてられるという。



●1000ドルPCをターゲットにコストパフォーマンスをアピールするCyrix

 低価格でハイスペックをウリにする「Cyrix」は今回、CeBIT直前に発表、発売された「6x86MX PR266」をデモ。現行の0.35ミクロンルールから0.25ミクロンルールへ移行する。さらに、バスクロック100MHzでSocket7対応の「Cyrix 6x86MX PR300」の存在も明らかにした。

Cyrixのブース ゲームのデモ 6x86MX

 また、1000ドルPC用として発売されている、233MHzの「MMX-Enhanced MediaGX」も今年後半には300MHzバージョンが登場するという。

 こうなると、Pentium IIの完全なライバルという感じになるうえ、コストパフォーマンスの面でも期待できそう。とくに今年後半にかけての同社の動きに注目される。



●ユニークな展示が目を引いたAMD

マザーボードの展示 チップの展示  今回は目立った新製品もなく、先の2社に比べておとなしい展開となったAMD。デモも「K6 266MHz」がメインだったが、デモ内容がレーシングゲーム系だったことと、入り口の真正面ということもあって、ブースは意外なほど賑わっていた。

 結構楽しめたのが、歴代のCPUを展示したスペースで、創世記のD8088やAM286から現在のK6にいたる過程を、人家に例えて表現している点がなかなかユニークだった。




□CeBIT 98のホームページ(英文)
http://www.messe.de/cb98/index_e.html

('98/3/24)


[Reported by 山田 久美夫]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp