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3Com、プロバイダー12社とV.90の国内ベータテストを開始

'98/3/19 発表会開催

連絡先:スリーコム ジャパン
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写真左:米3Com社デスクトップモデム・マネジメントディレクター、バーク・マレイ氏。
「V.90規格準拠のモデム製品なら、製品の性能はどれも同じというわけではない。V.90ではパフォーマンスを決めるのはクライアント側のモデムであり、3Comのクライアントモデムは、他社製のアクセスサーバーと接続しても、最もパフォーマンスが得られる」

 スリーコム ジャパン株式会社は19日、国内プロバイダーと56kbpsモデムの標準規格、V.90の日本国内でのベータテストを開始したことを発表した。

 スリーコムが提供するV.90ベータテストは12日より、グローバルオンラインジャパン株式会社(GOL)、日本テレコム株式会社(ODN)など12社のプロバイダーで開始された。結果が良好に終わればテストに参加したプロバイダー各社は会員よりモニターを募集し、フィールドテストに入る予定だ。

 スリーコムは4月にもアクセスサーバーのV.90対応の正式なファームウェアをリリース、x2をサポートしているAOL、ODN、GOLをはじめとするプロバイダー約30社へのバージョンアップサービスを開始する。スリーコムではV.90とx2の両規格に対応するため、x2で接続しているユーザーはプロバイダーの移行作業中および作業後もx2で接続することができる。なお、これはクライアントモデムのバージョンアップや、今後発売されるV.90製品でも同様で、V.90とx2両対応となる。

 また、スリーコムではV.90準拠のクライアント/サーバー製品を4月までには出荷すると発表。x2規格の56kbpsモデムの無償バージョンアップサービスを4月初旬から順次開始することも合わせて発表された。米国同様、Windows用、Mac用のウィザードが用意され、ダウンロードも含め、バージョンアップは5分前後で完了するという。

 発表会には米3Com社デスクトップモデム・マネジメントディレクター、バーク・マレイ氏が出席し、56kbpsモデムについてプレゼンテーションを行なった。マレイ氏は、世界的にはデジタル回線の普及がまだまだであること、モデムは世界中どこでも使えて安価であり、利用するのも簡単であること、インターネットの普及が今後も進むと予測されることなどを挙げ、モデム市場は今後も成長を続けると述べた。米Visionquest社の予測によると、世界のモデム利用状況は、'97年は5,900万台であったのが、'98年は6,700万台、2000年には7,500万台と右肩上がりの市場の成長が見込まれているという。また、同じく米VisionQuest社のデータによれば、日本国内のモデム総販売台数のうち、'97年は56kbpsモデムが36.0%、33.6/28.8kbpsモデムが61.1%の割合だったが、これが'98年には76.8%対21.9%に逆転すると予測されている。

 また、マレイ氏はV.90準拠の56kbps製品でのスリーコムのアドバンテージとして以下のような点を挙げ、スリーコムのモデムを選ぶメリットを強調してプレゼンテーションを終えた。

□スリーコム ジャパンのホームページ
http://www.3com.co.jp/
□スリーコム ジャパンのV.90アップグレードページ「56K central」
http://www.3com.co.jp/56k/
□関連記事
【3/3】3Com、56kbpsモデム標準規格V.90への無償アップグレードを開始
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980303/3com.htm
【2/10】法林岳之のTelecom Watch '98年1月編 「56kbpsモデムがいよいよ標準化」ほか
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980210/telw12.htm

('98/3/19)

[Reported by hiroe@impress.co.jp]


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