やっぱパソゲーは洋ゲーでしょう!
いま「CARMAGEDDON」が熱い! ほか

Weekend Summary【'97/11/14版】

 なかなか一般の人にはなじみの薄い「洋ゲー」。「洋ゲー」=海外ゲームですな。日本人とはちょっと違う視点で作られたゲームが山ほどあって、ちょっとカルチャーショックになること請け合い。「洋ゲーなんて一般人には関係ないんだよ」なんて読者アンケートの答えもありますが、「一度はまると病みつき」なんて声があるのもまた事実。輸入ショップなんかでしか手に入らないから、なかなかレアアイテムですが、一度は遊んでみたいもの。今回はちょっと気になる“洋ゲー”を取り上げてみました。

●いま、人身事故ゲーム「CARMAGEDDON」が熱い!

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Copyright SCi (Sales Curve Interactive) 1997 SCi is a trademark of SCi (Sales Curve Interactive) Ltd. SCi (Sales Curve Interactive) Ltd. is a subsidiary of SCI Entertainments

 海外で、特にヨーロッパで、今一番人気のあるゲームとは? これが実は意外なことに日本ではまったくの無名ゲーム「CARMAGEDDON」なのだ。制作はSCiという会社で、知名度ははっきり言って低い。これまで発表されたゲームもはっきり言ってぴんとこないものばかりだ。だが「CARMAGEDDON」は違う。日本の早耳洋ゲーマニアの間では今もっとも熱いゲームとして注目を集めているのだ。

CARMAGEDDON4
ステージ内の人間すべてを轢くことはほぼ不可能。
 さて、「CARMAGEDDON」とはどんなゲームなのか? 一見したところただの近未来を舞台にした公道レースゲームに見えるだけだが、そのルールがすごい。いくつかルールがあり、そのいづれかを満たせばいいのだが、“コースを規定回数周回する”または“敵車をすべてスクラップにする”、そしてもっともすごいのが“車道、歩道にいる人すべてをひき殺す”というもの。昔、タクシーの運転手になり、街にはびこるゾンビやジャンキーをひき殺すというゲームがあったのだが、こちらは正真正銘普通の人たち。おまけに轢き方によっては「2 × コンボ」なんてメッセージが出て点数が上がったり、おばあさんや子供といった社会的弱者を轢くとこれまた点数が上がるという不謹慎さ。グラフィックもいくつかのパターンが用意されており、プチッと潰され赤い血がタイヤにべったりと後を引くとか、ポーンと吹っ飛びバラバラになるものまで愕然とするほどリアルだ。
 ヨーロッパ各国で発売され人気を博しているのだが、さすがに発売を自粛するというか規制しているところも多い。たとえば、イギリスではゾンビバージョンの発売しか許されていない。アメリカ(大手ディストリビュータInterplayが販売)、カナダ、ロシアではブラッドバージョン(血の色が赤)。インドやスイスではなんと青色、ロボットバージョンなのだ。ところが、このグリーンの血を赤に変えるパッチが既にインターネット上で出回っている。SCiのホームページには世界地図が掲載されており、どこの国がどのバージョンで発売されているのか色分け表示されている。

アメリカ版パッケージ
アメリカ版パッケージ
 ちなみに日本ではどうかというと、今のところは国内発売予定はないようだ。上記ホームページの世界地図では、ただ1国だけ黄色で表示され“To be decided”とコメントしてある。ちなみに秋葉原などでも入荷即売り切れ状態という。本日チェックしたところ「CD-ROMパラダイス」で2本ほど見かけただけだった。どうしてもPLAYしたいという方は、以下のサイトに13MBのデモ版がアップロードされている。Windows版だけでなく、PowerMacintosh版もアップロードされているのでMacユーザーの方もどうぞ。

□SCiのホームページ
http://www.sci.co.uk/
□「CARMAGEDDON」のホームページ
http://www.sci.co.uk/carmageddon/index.html
□DEMO版のダウンロードサイト
http://www.sci.co.uk/carmageddon/downloads.html



●あの「Falcon」が帰ってきた! 今度の舞台は朝鮮半島だ

Screen Shots are here now !

 戦闘機もののフライトシミュレーターの草分け的存在だった、「Falcon」シリーズ。最近ではその名を聞かなくなって久しいが、じつは水面下で密かに開発は続けられていたようだ。今回の「Falcon」はF-16のパイロットとなって、朝鮮半島で繰り広げられる戦争で、数々のミッションをこなしていくというストーリーとなる。

 今年の中旬から出る出るといわれつづけながらいまだに発売されない「Falcon 4.0」だが、海外サイトでの注目度もやはり高いようだ。最近ではEAのJANE'Sが出す「U.S. Navy Fighters '97」や、NovaLogicの「F22 Raptor」など最新のゲームに押され気味だったが、Screen Shotsを見る限りでは、グラフィック、システムともにかなりの進歩をとげている。あとはプログラムの安定度やグラフィックの描き換えの速さなどだが、そこらへんの基本的な部分は技術力のしっかりしたメーカーなだけに心配はないだろう。今回のバージョンではWindows 95上で動作し、もちろん通信機能を使ったマルチプレイヤー対戦ゲームにも対応している。

 かなり開発が伸びているようだが年明けには登場しそうな雰囲気なので、フライトシミュレーションファンはショップをチェックするようにしよう。

□MICROPROSEのホームページ
http://www.microprose.com/
□ニュースリリース
http://www.microprose.com/gamesdesign/falcon4/f4index.html
□Screen Shots
http://www.microprose.com/gamesdesign/falcon4/f4screens.html



●「Wing Commander」シリーズ最新作「~Prophecy」完成迫る

Screen Shots are here now !

 老舗ゲームソフトハウス“ORIGIN SYSTEMS”のスペースフライトシミュレーター「Wing Commander」シリーズと言えば、古くからのゲームファンであれば誰もが知っているタイトルだろう。同シリーズ3作目や4作目では、映画「スターウォーズ」のルーク・スカイウォーカー役で有名なマーク・ハミルや、マルコム・マクラレンが登場するムービー部分のほうが力が入っていて、3Dシューティングと言うよりはむしろ「インタラクティブムービー」と呼んだほうがいいようなゲームシステムに変化していた。
 シリーズ4作目が発売された当時、インタラクティブムービーの先駈けとなった「Dの食卓」を作った飯野賢治さんにお話を伺ったとき「こんなの出されちゃ日本のゲームはひとたまりもないよ」と言う言葉が印象的だった。

 その「Wing Commander」シリーズだが、長い間の沈黙を破って最新作「Wing Commander: Prophecy」がその姿をあらわした。今回の作品は前2作とがらりと趣向を変えて、スペースフライトシミュレーターとしてゲーム性を突き詰めた作りとなっている。もちろんグラフィックは今週の「新作ゲームソフトインプレッション Weekend Watch」で紹介した「G-POLICE」並に美しく、細部にわたって描き込まれた宇宙船の迫力はかなりのものだ。それもそのはず、デザイナーにあのシド・ミード氏(映画「ブレードランナー」などを担当)を起用しているのだ。また、これまでのシリーズにないフィーチャーとしては、マルチプレイヤーによるゲームモードがサポートされている。
 現在、3Dfx専用のDEMO版がアップロードされているのだが、この推奨環境がなかなかすさまじい。Pentium 166MHz、32 MB RAM、PCI or AGP video card(supports 16 bit color depth)などなど。推奨ではPentium 200MHzということで、ゲーム好きにとってはもうPentium IIやAGP対応は当たり前の世界となるのが、すぐそこにまで迫っていると言うところか。

□ORIGIN SYSTEMSのホームページ
http://www.origin.ea.com/
□「Wing Commander: Prophecy」のページ
http://www.wingcommanderprophecy.com/home.html
□DEMO版アップロードサイト
ftp://ftp.ea.com/pub/demos/wc/wcptest.exe


Weekend Summaryバックナンバー

【11/14】新作ゲームソフトインプレッション 「G-POLICE」 & 制作者スペシャルインタビュー

('97/11/14)



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