電脳戦機バーチャロンCyber Troopers Virtual ON: (C)SEGA ENTERPRISES,LTD.1995,1997
ジャンル:対戦型ロボットアクション
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Cyber Troopers Virtual ON: (C)SEGA ENTERPRISES,LTD.1995,1997 |
セガ・エンタープライゼスのロボット対戦挌闘ゲーム「電脳戦機バーチャロン」は、貴重なMMX専用ソフトだ。「バーチャファイター」や「デイトナUSA」など同社のPC用ゲームがサターンからの移植であるのに対し、「バーチャロン」はアーケード版から直接移植されたため、グラフィックなどのレベルが非常に高い。特にサターン版で気になった爆発シーンでの煙のグラフィック処理、デモシーンなどの不満は見事に解消されている。
ゲーム内容は、今さら説明するまでもないだろうが、用意された8機種のロボットから1つを選んで闘う3Dポリゴンの対戦挌闘。闘うステージには、コンテナや樹木もあるので、それを盾に敵の攻撃を避けるなどの戦略も必要となる。
●専用スティックは必須、対戦もネットワークがお勧め
アーケード版では、2つずつボタンがついた2本のスティックで操作を行った。しかしPC版では、前後左右への移動、および高速移動、ジャンプ、ガード、3種類の攻撃、自機の回転など複雑な動きをキーボードの入力で行わなければならないため、非常に辛い。サターン版を元に開発された専用スティックが4月に発売されるようなので、是非購入しておきたい。
1台のパソコンで、2人での対戦プレイも可能だが、画面上に2つのウインドウが開いて、お互いのアングルでの戦闘シーンが表示される。17インチのモニタで対戦すると、1人分の画面はなんか携帯TVのサイズみたいで悲しい。さらに2人で1つのキーボードを使い、しかも1人当たり5つ以上のキーを操作することになり、拷問に近い状況だ。対戦するならば、ネットワークでのプレイをお勧めする。
●アーケード版そのままのロボットの質感、重圧感
しかし、ロボットの質感、重圧感の表現は見事。画面を見る限り、アーケード版そのものといって良い。「ガンダム」世代には、涙モノのゲームといえそう。
ロボットの中には、1台だけ美しい流線形のボディをまとったピンクのマシン「フェイエン」が登場するのだが、これが結構強い! 前述したように、このゲームは基本的にどのロボットを選んでも、3つの武器が使える。選んだ機種によって、使える武器が手榴弾だったり、ビーム砲だったりして各ロボットを特徴づけているのだが、フェイエンの武器の1つは、「ハート型ビーム」。桃色のハートが相手に向かって、追尾しながら飛んでいく。敵に与えられるダメージも結構高い。さらに、自分がある程度ダメージを受けると、脱皮するかのごとく体の色が変化して、各武器が強力になる。この状態でハート型ビームを2回ほど敵にぶつけてやれば、相手を簡単にスクラップにすることができる。
「何よりも破壊が美学だ」という人には、巨大な大砲を持ったロボットなども選択できるので、お好きな奴をどうぞ。ガンガン大砲撃ちまくるのも快感!……なはずなのだが、セガが「PC版バーチャファイターの5倍以上のテクスチャを貼っている」と胸をはるだけあって、動作がものすごく重い。
●メモリは最低でも64MB、できれば100MB以上必要
メモリ32Mバイトのマシンでプレイしたのだが、移動中に画面が止まってしまったり、快適なプレイができたとはいえなかった。あわててメモリを拡張したが、最低でも64MB、できれば100MB以上のメモリを積んでからプレイすることをお勧めする。
(編集部注:メーカー発表の動作条件は、MMX Pentium 166MHz、メモリ32MB、640×480ドット、Highカラーモード必須となっています)
[Text by 田沼弓彦]
□Weekend Summary
●日本ファルコム、「ソーサリアン」最新作などを発表 ほか
□近日発売ソフトタイトルカレンダー
●3/28~4/4発売予定ソフトタイトル
●新規追加、発売日変更ゲームソフトタイトル
□ゲームソフト発売予定カレンダー
3月・4月・5月・未定・MMX対応タイトル・Power VR専用タイトル