【リレー連載 物欲道修行記】


リレー連載 物欲道修行記

第28講 非衝動買い派 師範:西川和久

 リレー連載に西川師範を引きずり込む際、西川師範は「最近そんなにもの買ってないし」とたしかおっしゃっていたのだが……。このひと月ちょっとのお買いものの量はいったい総額いくらなんでしょうか。さすがにすぐ使えなくなるようなものは買われていないあたりが“非衝動買い派”たる由縁なのでしょうが、こういう月が続くと、もうちょっと違う流派を創立されたほうがいいのではないかと思う編集部でした。(編集部)

●第24講のお詫びと訂正
本連載の第24講中、東芝Libretto 20のハイバネーション復帰に要する時間が「3分近くかかる」という記述があり、読者より「3分はかからないはず」とのご指摘をいただきました。そこで、実際に筆者のLibretto 20で計測したところ、最短45秒、最長90秒という結果が出ました(ハイバネーションする際に起動中のアプリケーションによってかなり差が出るようです)。ここに訂正させていただきます。(編集部)


いっぱい買っちゃった!!

今月はデカイ買物の山である。考えてみれば、今期、それほど大きな買物をしなかったので、その反動かも知れないが、それにしても総額は……。(^^; どこが“非衝動買い派”なのか!? 自分でも意味不明となってしまった。まさかこのペースで3月も買いまくるとは思えないが、次回の順番が回ってくるまで不安と言えば不安である。


●IBM ThinkPad 560 Multimedia Model

ここのところNotePCは、ずっとおとなしくThinkPad 535(Pentium-120MHzの旧型)を使ってきたが、どうやら飽きてしまったらしく、次なる獲物(?)を探していたところに、ThinkPad 560のスペシャル・モデル = ThinkPad 560 マルチメディア・モデルが登場した。詳細は同社のホームページを見てほしいが、“8倍速ポータブルCD-ROMドライブ(Panasonic KXL-783A)”、“33,6Kbps FAX Modemカード(TDK DFC3314EB/J)”、“標準搭載メモリ40MB”、“山盛りアプリケーション”のキッティングで、しかも従来のモデルから考えると格安の販売価格。早速ゲットしたのは言うまでもない。

これまで使っていたThinkPad 535と比較しての第一印象は、ボディーが大きい分、キーボードや液晶パネルも大きくなり随分使い勝手が良くなった。物理的な重量は多少こちらの方が重いが、見た感じで持ち上げると「軽いな!!」という印象を受ける。(ThinkPad 535はその逆で、「重いな!!」という感覚である)人間の感覚とは不思議なものだ。またCPUクロックの差は全く感じられず、「120MHzと133MHzの差ってこんなものか!!」というのが正直な感想だ。

実際のバッテリー寿命やPC Cardの安定性などは、まだ現場で使っていないのでなんとも言えないものの、余程変なトラブルが無い限り、今後使っていく予定である。またCD-ROMドライブとModemはまだ使っていないので今回はノーコメント。なんのために、このモデルを買ったのやら……。

●Canon MEDIO

会社で使っていた、コピー機とFAXがそろそろリース切れのため、いろいろ検討した結果、このCanon MEDIOに決定した。主な理由は、“コピー+FAX+プリンタが一台にまとまっているので場所をとらない”ことである。PrinterはLIPS IV相当(600/300dpi、PS仕様も有り)。Windows 95をPrinter Serverにすれば *1 プリンタ共有も可能で、しかも印刷時に“プリントアウトするか?”、“FAX送信するか?”の選択ができるため、FAX送信に関しては紙いらず。小規模の事務所にはもってこいの仕様と言えよう。

*1 今のところWindows NT用のプリンタドライバは無い。

●Matrox Millennium 6MB増設RAM

筆者はここ半年ほど、Matrox Millenniumの4MBモデルを1,280×1,024ドット・24BitColorで使ってきたが、1,600×1,200ドット・70Hz表示可能なモニタを某誌の関係で入手したので、さっそくVideo RAMを拡張する事にした。

一般的に売られているMillenniumはベースに2MB、ドーターボードに2MB、計4MBの構成になっている。従ってVideo RAMを増設する時にはドーターボード側を捨てなければならず、少しもったいない気もするが、そんな事はおかまいなしに、6MBのドーターボードを買ってきた。計8MBのVideo RAMとなり、憧れの(?)1,600×1,200ドット・24BitColor・70Hzの環境を手に入れ大満足である。

そうそう、この解像度にしたかった理由はただ一つ。EOS DCS 3cの画像が1,268×1,012ドットあるからだ。1,600×1,200になれば、Photoshopに100%画像を表示したまま作業ができるので、作業効率は飛躍的に(?)向上する。「気持ちいい!!」の一言だ。

←余った2MBのドーターボード

●Power Macintosh 8500/180

今回、極めつけがこの Power Macintosh 8500/180を買った事である。

筆者は「Windows派だ!!」とよく言われるがそんなこともなく(?)、少し旧型(?)のLC575(68040/33MHz、RAM 20MB、HDD 500MB/SCSI)を持っていて、最近であるが、CS(Communication Slot)にEthernetカードを入れ、TCP/IPを使ってInternet接続、Windows NT 4.0 ServerのMacintoshサービスでファイルの共有もしている。更にPDS (Processor Direct Slot)にはINTERWAREのGrand Vimage 17iL(ビデオカード)を増設し、システムは最新版7.5.5へにUpdate済み。

しかし最近、PowerPC専用アプリケーションが増え、「ぼちぼちLC575は限界か??」と思っていたので、CS/PDS Slotを持つPower Macintoshをいろいろ探していたところ、その最終版はPower Macintosh 6300/120だという事が判明。603e/120MHz、L2 cache 256KB、RAM 16MB(72pin SIMM)、HDD 1.2GB、4倍速CD-ROMドライブ……。と、それなりに使えそうで、カード資産も全て生きる。しかも現在の市場価格を調べてみると何と10万円を切っているので、早速買物へ出かけることにした。

さて、ここまではいつもの行動パターンであるが、ここから先はかなり変。お店に入って、現物があるのを確認し、キョロキョロまわりを見渡すと、8600/200/ZIP発表の影響か、8500/180が劇安の値段で売られているのを発見!! 「6300/120を買って、メモリを増やすことを考えれば、その価格差はたった(?)2倍強。Photoshopを動かすには6300はちょっと非力だし……。」と思った瞬間もう止まらない。「8500/180、持って帰れる重量ですか??」と聞いたところ「10分未満ならなんとか……」との返事で安心し、アッという間に買ってしまった。(^^;

後になって分かったことは、なぜ店員が「VRAMとDIMM、こちらで増設しましょうか??」と言ったかである。その場では「自分でできますから」と返答したものの、事務所に戻り実際ケースを開けてビックリ!! マザーボードはドライブベイの下にあり、これを外さないと増設できそうもないが、どうやっても外れない。小一時間ほど格闘し分かったのは、“CPUカードやマザーボードに接続されている全てのコネクタを外し、裏からマザーボードを外さなければならない”事である。これはかなり面倒だ。8600/200/ZIPの改良点として「メンテナンスが楽になった」 *2 と雑誌に書いてあったが、妙に納得した次第である。

今日現在、VRAM 4MB、DIMM 16MB×4+32MB×2、計128MBの構成になり、「やっぱりColorSync 2.0はいい!!」と言いながら、デジタルカメラとカラープリンタに遊ばれている筆者であった。次の予定は今週にも秋葉原へ行って、ErgoColor 30Mを買ってこようと思っているところだ。

Windowsのカラーマッチング何とかしてよ!! >Microsoft

*2 ドライブベイにヒンジが付き90度回せる構造になっている。

[Text by 西川和久]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp