・新型Power Macintosh、MacOS7.6
Appleブースでは先立って13日に発表されたPower Macintosh 9600/200MP、8600/200/ZIP、7600/200、7300/166の4機種が顔を揃えた。
PowerMacintosh 8600/200/ZIP | PowerMacintosh 9600/200MP |
全機種PowerPC604eチップを積んだこれらの新機種に関する情報は先日PC Watchで既報のとおり。アップルのサイトでも今回のExpo開催に合わせて新製品情報をまとめて公開している。だが、Appleブースでもっとも注目を集めていたのは3月下旬発売予定のMacOS 7.6のデモンストレーションだ(先の新機種はすべて漢字Talk7.5.5で動作)。今回のMacOSのバージョンアップは特筆すべき新機能を盛り込まない地味なものだが、それでも装いを新たにした機能拡張マネージャー、システムプロフィールのデモ画面に多くの観衆が喰い入るように見入っていた。OSは地味でもいい、安定してくれさえすれば(笑)。
・Hello! Hooper! (PowerBook 3400シリーズ)
先日発表されたPowerBook 3400も一般への公開は今回がはじめてとなる。新型Power Macintoshの対面で展示されているため、その間の通路は身動きできないほど。今回2機種発表されたこの3400シリーズは現行の1400シリーズの上位機種として位置づけられるもので、チップに240MHzと200MHzの603eチップを搭載(「パソコン業界最高速の動作クロック速度を実現する」;アップルコンピュータのプレスリリースより)、PowerBookとしてはじめてPCIバスを、そしてMacintoshとしてはじめてEDOメモリを採用している。
PowerBook 3400を見に来た人々 | ようやく姿を現したHooper |
この機種に関する詳しい情報は昨日都内で行われた記者会見を元にした記事を見ていただきたい。QTVRでPowerBook3400の画像を見ることもできるので興味ある方はご覧あれ。なお先発の1400シリーズについてもクロックアップした1400/133Mhzが新たに発表されたこともつけ加えておく。
・QuickTake 200 (not DS-9)
同じく昨日発表されたQuickTake 200も今回のExpoで初御披露目となったもので富士写真フィルムとAppleがDS-8をベースに開発した機種。OEM品にAppleロゴを付け加えてブランド化したり、細かな仕様変更をして手間ヒマかけた労作。非公式情報だが、同製品の発売は4月半ば頃、気になる価格は6万円前後になりそうとのこと。DS-8でQuickTake200を撮影する私を係員が苦虫を噛み潰したような表情で見ていた気がするのは気のせいだろうか(笑)。
QuickTake 200 | Macユーザーにも親しみやすいインタフェース |
PDA(Personal Digital Assistant)というジャンルの先鞭をつけたNewtonだが、国内ではZaurusなどの影にすっかり隠れており、本国でもゲイツ帝国のWindows CEがその魔手を伸ばしつつある。MP 2000はMP 130との比較で最大10倍もの処理速度を誇るが、ブースでも16階調グレースケールの地図が驚くべき速度でスクロールされていた。「今回のMP 2000はMacintoshで言えば8100レベルに相当する。これにくらべればMP130は030マシン」とはNewtonshopの大杉店長の言葉。なお司書に扮したEnfourのリチャード社長にUnifepのバージョンアップについて尋ねたところ「ノーコメント」とのこと。
・Spartacus (Kill Your Classus)
既報の通り、Appleが20周年記念を祝って発売する10,000台限定のハイブリッドモデル。会場での一般展示が始まったのは基調講演も終わった午後3時頃から。展示開始と同時に人々が一斉に群がる。「これかー」「これだよー」。実際の大きさは雑誌やWebなどででの写真から予想される以上に大きく、サイズ的にはちょうどかつてのPowerMac 6100を起こしたような感じだ。
気になる仕様だが、CPUに603eV/250MHz、32MB DRAM(2基のDIMMスロットにより136MBまで拡張可能)、2MBのVRAM、256Kの2次キャッシュ、 2GBのハードディスク、7インチカード対応のPCIスロット1基、PCIベースのコミュニケーションスロット、S-Videoインプット、TV及びFMチューナー、サブウーファー付きのBoseスピーカーなど大層なものとなっている。予想価格は$9,000とバカ高いが、Spartacusは過去に対してはプレミアのついた記念品として、と同時に未来に対しては今後のMacintoshのデザインを予見させる物として220番ブースで我々を魅了している。
Hands on School | 倉栗鼠飲茶 (クラリスのインターネットカフェ) |
またNeXTやPowerComputingが展示を行っているのもここだ。Macintosh初心者はここでMacintoshの概要を知り、その魅力の末端に触れることができるだろう。またあまりに奥深きMac道に迷いこんでしまった熟練者はここでMacintoshの現状を再確認するのも良い(NASDAQでのAppleの株価などはとりあえず忘れて;-)。
[Reported by nao-f@st.rim.or.jp / watchers]