●IE 4.0のβ版は2月に登場!?
インターネット業界の一部で非常に有名なニュースサイトに「BrowserWatch」というのがある。名前の通り、Webブラウザ専門のウォッチングサイトで、通常のニュースサイトでは出てこない、裏情報に近いネタもストレートに掲載される。リークネタ中心のnewsgroupsに近いノリなのだが、信憑性の高いニュースが多いので、これがすごく使いやすい。これまでは、このコーナーで紹介したことがなかった(もったいないので、あまり紹介したくなかった)が、そろそろこのサイトの記事も紹介してしまおう。ひとつめは、「More Microsoft Internet Explorer News」(BrowserWatch,1/22)で、Microsoftがいよいよ作り直した「Internet Explorer(IE) 4.0」の最新α版を公開するというニュース。Microsoftからの招待Eメールが転載されている。ふたつめは「Microsoft Internet Explorer v4.0 Beta For February」(Browserwatch,1/22)で、30日以内、つまり2月中にはIE 4.0のβ版がリリースされるという。正確なリリースデイトを知りたければ、このサイトをウォッチ。
「More Microsoft Internet Explorer News」
(BrowserWatch,1/22)
http://browserwatch.iworld.com/news/story/microsoft119.html
「Microsoft Internet Explorer v4.0 Beta For February」
(Browserwatch,1/22)
http://browserwatch.iworld.com/news/story/microsoft118.html
先週最大のニュースのひとつとは、言うまでもなくセガ・エンタープライゼスとバンダイの合併だ。このネタは海外のニュースサイトでもビッグニュースとして駆けめぐった。Wall Street Journalからはごていねいに速報メールまで来たくらいだ。面白いのはバンダイの扱われ方で、「Sega to Purchase Maker of Power Rangers Toys」(New York Times Syndicate:Bloomberg News,1/23)といったぐあいに、「パワーレンジャー(ジュウレンジャーの海外版)」の会社として紹介されるのがほとんど。やっぱり海外ではパワーレンジャーなのねと再認識させられる。
記事の内容はだいたい日本での報道と同じようなものだが、なかには、この2社が進めていたインターネットアクセスデバイスの側面から取り上げている記事もあった。「Bandai, Sega to Merge; Fate of Web Devices Unknown」(Computer Retail Week,1/24)がそれだ。バンダイは「PiPPiN ATMARK」の米国版「Pippin@World」を、セガはSega Saturn用の米国版インターネットアクセスキット「Net Link」をそれぞれ発売したが、どちらも成功していないという。記事は、新会社が長期的にこれら商品を残すかどうか、つまり、まだインターネット家電をやる気があるかどうかについて、セガとバンダイはコメントを避けたと報告している。
「Sega to Purchase Maker of Power Rangers Toys」
(New York Times Syndicate:Bloomberg News,1/23)
http://nytsyn.com/live/Latest_columns/023_012397_094207_11737.html
「Bandai, Sega to Merge; Fate of Web Devices Unknown」
(Computer Retail Week,1/24)
http://techweb.cmp.com/crw/06NEWS1996/ban0124.html
雲行きが怪しいのは、インターネット家電だけでなくNC (Network Computer)も同じこと。NCは、イントロデュース期だった96年のあの華々しさはどこへやら、導入フェイズの97年に入ったら精彩がぜんぜんない。ニュースネタすらないという状況だ。まあ、この地道な状態が、企業用NCの本当の姿と言えばそうなのだが、なにせ昨年あれだけぶち上げただけに落差は大きい。それでもようやくニュースが出てきた。「IBM to show off pair of NCs at Lotusphere」(InfoWorld,1/24)によると米IBM社は今週のLotusphereで、2種類のNetwork StationとJava版のcc:Mailなどを公開するという。
「IBM to show off pair of NCs at Lotusphere」
(InfoWorld,1/24)
http://www.infoworld.com/cgi-bin/displayStory.pl?970124.eibmnet.htm
一方、Microsoft-Intel版のNCとも言うべきNetPCでも動きが見えてきた。NetPC規格の拡張バージョン(今公開されているのはドラフト)が3月に発表され、Hewlett-Packard(HP)やNECなどが今年半ばまでに製品を発表するだろうという。
「NetPCs ripe for midyear launch」
(InfoWorld,1/20)
http://www.infoworld.com/cgi-bin/displayStory.pl?970120.enetpc.htm
さて、先々週のコラムで紹介した米Spyglass社がMicrosoftにライセンス料の未払いを指摘、会計監査を要求した件だが、やはりあっけなく決着がついた。「Spyglass, MS settle differences」(CNET,1/22)によると、これまでと将来分を合計したロイヤリティなどとして800万ドルをMicrosoftがSpyglassに支払うという。この騒動で、Spyglassは十分赤字を埋めるだけの見返りを得たわけだが、同社がMicrosoftなくては成り立たない状態であることも明らかにしてしまったようだ。
「Spyglass, MS settle differences」
(CNET,1/22)
http://www.news.com/News/Item/0,4,7257,00.html
('97/1/27)
[Reported by 後藤 弘茂]