後藤弘茂のWeekly海外ニュース


ニュースサイトWatch 第1回

Appleマジックの有効性 ほか4題

 米国には、多数のニュースサイトがあり、毎日大量のニュースが掲載されている。また、ほとんどの企業がホームページを持ち、プレスリリースを流しているし、プレスリリースを専門に配布しているサイトまである。

 このコーナーでは、毎週それらのサイトで流れたニュースや企業のプレスリリースから、興味深いテーマを拾い集め、ダイジェストして紹介する。

■Appleマジックの有効性
 四半期ごとの決算発表時期にあたる7月中旬は、各企業の業績と株価のニュースばかり。なかでもウォールストリートを驚かせたのは米Apple Computer社の驚くほど少ない赤字額だった。そのおかげで最低だったAppleの株価は一気に上がった。ただし、これでAppleの前途が開けたかというと、そうではないと指摘する記事も多い。収益自体は低いし、新製品計画にも疑問が残るというわけ。

[PC Week Online July 18]
Analysts see improvement, but say Apple's future still cloudy

http://www.pcweek.com/news/0715/18aapple.html

■500MHzのPowerMacintosh
 もっともAppleにも好材料がある。それは、PowerPC互換メーカーの米Exponential Technology社が、500MHz(!!)駆動のPowerPCチップを来年出すという話。CMOSではなく、MPUの中核部分全体をバイポーラにしたBiCMOSプロセスを使うことで高速化する。これがホントなら、500MHzのPowerMacintoshが登場することになる。これなら、Intelが来年300MHzのチップを出してきても、十分勝てるとか。

[CNET news July 17]
500-MHz chip in the works for Macs

http://www.cnet.com/Content/News/Files/0,16,1858,00.html

■Microsoftは大黒字間違いなし
 決算発表は、今週も続く。今週の最大の大物は何と言ってもMicrosoft。Microsoftは22日月曜に発表すると見られているが、大方の予想ではかなりの増収が見込まれているらしい。Microsoft株はstock splitが近いというウワサもあって、117ドル程度とかなり高いまま。

[The Seattle Times Company July 18]
Microsoft sees strong earnings Rumors of stock split help bolster price

http://www.seattletimes.com/ptech/technews/micr_071896.html

■インターネットの猥褻規制拡大
 話は変わって、インターネットでの猥褻規制問題。米国では、先月、新通信法の品位規制が違憲とされて、いったん話題が落ち着いたのだが、今度はヨーロッパやアジアで規制が持ち出されている。ドイツでは、国連に対して、Webのコンテンツの国際的なガイドラインを作ろうと呼びかけているとか。

[CNET news July 17]
Germany asks U.N. for Web guidance

http://www.cnet.com/Content/News/Files/0,16,1860,00.html

■サイバーテロ対策は急務か
 一方、米国では、今度はコンピュータネットワーク上でのサイバーテロに対して、対策を講じようという動きをクリントン政権が見せ始めたという。それも、マンハッタン計画(第二次世界大戦時の原爆開発計画)と同等の対策が必要だと、政府幹部が発言したらしい。ちょっと大げさじゃないのと思うが、米国の危機感はそこまで行っている。

[Nando Times Jul 18]
Washington put on alert for cybernaut onslaught

http://www.nando.net/newsroom/ntn/info/071896/info6_15418.html

('96/7/22)


[Reported by 後藤 弘茂]


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