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NEW PRODUCTS TESTREPORT |
EIZO | ||
FlexScan L465 | ||
金属製スタンドを装備したSXGA対応16インチ液晶モニタ | ||
TEXT:天野 司 Tsukasa Amano |
L461ではDVI-Iによる1系統入力だったが、L465ではDVI-DとD-Sub15ピンによる2系統入力に変更されている。また、その隣には音声入力端子も配置される。なお、ディスプレイケーブルはアナログ用のみで、デジタル用は別売だ |
その外観を見ると、セレーングレイと呼ばれる、白にかなり近いグレーと、アルミの地肌色をそのまま活かしたスタンドの組み合わせは、すっきりしてクールな印象を受ける。また、パワーインジケータが青色LEDに変更された点もこのデザインを引き立てている。なおL461同様、フレーム/スタンドともにブラックのモデルも用意される。
L461との違いを感じさせるのはパネル周囲を縁取るフレーム枠の幅で、とくに左右の枠はそれぞれ10mm近く狭められた「狭額縁タイプ」となっている。これにより本体幅はL461の384mmに対して14mm狭い370mmとなった。ただし、画面下にステレオスピーカーが新設されたため、高さに関しては約10mmほど増加している。スタンド形状の変更により、奥行きに関しては減少しているが、このスタンドはチルト機能のみで、左右の首振り機能がない点についてはL461と同様だ。電源も同じくACアダプタ不要で、スタンドを取り外してVESAフリーマウントアームに取り付けて使用することもできる。
パネルサイズや解像度はL461と比較して変わらないものの、表示能力に関しては向上している。明るさは、L461の200cd/平方メートルに対してL465では250cd/平方メートル、コントラスト比は、同じく300:1から400:1に強化された。また、色再現域についてはL461に対して約17.4%向上している。アナログ入力時の同期周波数範囲や視野角に関しての変更はないが、何と言っても最大の強化点は、新たにアナログ/デジタルの2系統入力切り換えに対応した点だろう。
液晶パネル下部にはステレオスピーカーが搭載され、その間に操作ボタンが1列に配置されている | スタンド部は高い質感を持った金属製。しっかりとした安定感を与えてくれるが、回転機能が付いていないため、左右の向きを変える際には本体ごと動かす必要がある |
OSDの表示は日本語が選択できなくなったため、基本的に英語を使用する |
新設された入力切り換えボタンを含めて8個ある操作ボタンは、すべて同一サイズで横一列に並ぶ。ただ、これはやはりL461のような十字配置のほうがずっと操作しやすかった。ボタンの配置スペースやコストダウンなどの理由があるのだろうが、残念な点だ。またOSDの文字表示から日本語モードが廃止されたのも、それほど実害はないとはいえ、やや気になる部分だ。
表示画質であるが、これはEIZOブランド製品らしく非常に良好だ。パネル正面を外れると色が変わって見える傾向はL461と同様であるが、デジタルはもちろんアナログ入力の場合でも、画像はきわめてシャープであり、またオートサイジングも正確に決まる。
何より、同社ならではの高画質かつ2系統入力切り換えが可能という仕様に対して、実売85,000円前後という価格設定は非常にお買い得感がある。そのため、幅広い用途にオススメできる製品と言ってよいだろう。
ATI RADEON 64MBとのアナログ接続時の表示。解像度はSXGA。アナログ接続とはいえその画質は良好で、デジタル接続時と大きな違いはないものだ |
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□ナナオのホームページ
http://www.eizo.co.jp/
□製品情報
http://www.eizo.co.jp/products/lcd/L465/
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010919/nanao1.htm