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NEW PRODUCTS TESTREPORT |
レックスマーク インターナショナル | ||
Optra E 312L | ||
5万円を切るPostScript対応A4レーザープリンタ | ||
TEXT:竹内慶人 Yoshito Takeuchi |
本体を開くと、トナーにすぐにアクセスできる。トナー自体に取っ手が付いているため、取り扱いは簡単だ |
本機の解像度は600dpiが標準で、とくに高精細度を求める場合には1,200dpi相当の高画質モードも用意されている。テスト印刷や急いでプリントアウトしたい場合には300dpiでの印刷も可能だ。プリントできる用紙サイズはA4以下で、ハガキやOHPフィルムにも対応する。最大給紙枚数は150枚、排紙枚数は100枚と、このクラスでは最大級の容量を持っている。
Energy Star準拠による低消費電力や、トナーセーブモード、パワーセーブモードといった多種の機能を搭載したことによりプリンタ利用コストの削減も図られている。実際にプリントアウトしてみると、1枚目のプリントアウトに要する時間が15秒程度と高速なため、ストレスの少ない運用ができた。
インターフェイスはパラレルポートとUSBに対応する。個人、SOHO環境の利用ではこれで十分だろう |
そういった点から見るとOptra E 312Lの登場は、これまで金銭的な問題でPostScriptプリンタの導入を躊躇していたユーザーにとって朗報と言えよう。ただし、搭載されるPostScriptフォントは欧文書体30種類のみで、和文書体は持たない。そのため、OSレベルでPostScript Level 1に対応したWindows 2000以外で和文書体を利用する際には、ATM(Adobe Type Manager)などを利用することになる。この辺りはコストの兼ね合いもあるのである程度の割り切りが必要だろう。
スペックだけでなく使い勝手も考慮されている。とくにドライバのインストールには大きな特徴があり、一般的なCD-ROMからインストールする方式に加え、インターネット接続可能な場合、「Webインストール」という方式が選択可能となっている。これは、ドライバインストール時にレックスマークのWebサイトに接続し、CD-ROMに収録されているプリンタドライバより新しいバージョンが見付かれば、自動的に最新のドライバをダウンロードして、インストールするというものだ。この方式により、ユーザーは容易に最新のプリンタドライバをインストールできる。
さらに、定期的(1週間ごと、4週間ごとなど)にプリンタドライバが更新されていないかを自動チェックする機能も備えているので、最新ドライバへのアップデートも簡単に行なえるようになっている。また、プリンタドライバの設定の中にもOptra E 312Lの最新情報やサポート案内などを得るためのインターネットアクセスメニューが用意されているので、メンテナンスも容易である。インターネット接続が当たり前になりつつある現在、理想的なドライバ管理環境を備えていると言えよう。
ドライバのインストール画面。インターネットに接続された環境では、Webからのインストールを選択可能 | 設定画面の中には、Webにアクセスすることで常に最新の情報を得ることのできる項目もある |
サポート体制も充実している。1年間の保証の中には、万一本機に不都合が生じた場合、土日祝日を含む年中無休で、電話1本の連絡を入れれば即日交換プリンタを発送してくれる「LexExpress」と呼ばれるサービスが含まれている。企業をはじめとして、プリンタを毎日使用する環境では大変うれしいサービスであり、Optra E 312Lを選択する大きな理由となるはずだ。
価格、性能、サポートとさまざまな面で特徴的なOptra E 312Lは、企業を初め、家庭、SOHO環境など、さまざまなユーザーにお勧めできる。サイズに関しても、奥行きはやや長いが、機能からすると比較的コンパクトにまとめられており、多くの環境に対応できるハイコストパフォーマンスA4レーザープリンタと言える。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□レックスマーク インターナショナルのホームページ
http://www.lexmark.co.jp/
□製品情報
http://www.lexmark.co.jp/ja/printer/printopte312l.html
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