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ラトックシステム
RCD-U2PX16PCI
Hi-Speedモード対応ドライバの付属するUSB 2.0対応CD-R/RWドライブとインターフェイスカード
TEXT:正木堅児 Kenji Masaki


写真では分からないかもしれないが、めずらしい黒のスケルトンボディだ。大きさはわりと大きく感じる
 ラトックシステムの「RCD-U2PX16PCI」は、USB 2.0インターフェイスカードとCD-R/RWの外付けドライブをセットにした製品である。

 USBは速度的に見劣りはするが、その使い勝手のよさが認められ、最近のパソコンには標準で装備されるようになっている。しかし、高速な転送速度への対応に迫られ、最近になってUSB 2.0が登場した。USB 1.0/1.1では、1.5Mbps/12Mbpsまでであった転送速度は、480Mbpsまで対応可能となり、IEEE 1394インターフェイスの最高400Mbpsを超える速度を出せる規格となった。ただし、互換性の面では上位互換となっているが、USB 2.0機器を複数台接続する際に利用するUSBハブについては、2.0対応のものに取り換える必要がある。

 また、現在の問題点としては、Windowsが標準でUSB 2.0に対応していないため(Windows XPでのサポートはMicrosoftから表明されている)、カードメーカーが独自に出しているドライバが必要になること。限られた機器しかサポートされず、USB 2.0本来の機能を発揮できないことの2点が挙げられる。ドライバは、各メーカーが更新することを表明しているので、今後の対応に期待したいところだ。


USB 2.0を採用しているため、非常にシンプルな背面になっている
カードにはUSB 2.0ポートが二つ搭載されている
 現在市場に出回っているUSB 1.1対応のデバイスをUSB 2.0カードに接続したときの動作だが、この場合はWindowsが標準で持っているUSBドライバが使用されるので、それまで使っていた状態と変わりなく使用することができる。また、USBポートごとに、対応USBバージョンが異なる機器を接続した場合でも性能が大きく低下するということはない。

 本機に付属するPCI接続のUSB 2.0カード(REX-PCIU2)は、Windows Me/98 SE/2000に対応している。USBポートは二つ用意されているほか、同社から発売が予定されている、ドライブベイ拡張アダプタを使うことで、さらに3ポート増設することが可能だ。このドライブベイ拡張アダプタは、内部拡張コネクタを経由して接続される。

 また、Low Profile PCI用のブラケットが付属するので、これを使用すれば、メーカー製の省スペースデスクトップPCなどにも簡単に組み込むことができる。添付のUSB 2.0ドライバはUSB 2.0ストレージデバイス専用のもので、プリンタなどのUSB 2.0に対応したほかのデバイスが発売されても接続することはできない。また、ストレージデバイスを接続する場合は、ハブを通さずカードに直結する必要がある。


カード表面には、拡張コネクタが搭載され、ドライブベイ拡張アダプタを接続することでUSBを3ポート増設できる
 CD-R/RWドライブの外観は、黒いスケルトンボディに、ゴム製の白いスタンドが付いていて引き締まった印象を受ける。ドライブは、完全CLV方式を採用することでメディア全体を最大16倍速で書き込むことができ、CD-R書き込み最大16倍速・CD-RW書き換え最大10倍速(対応メディア使用時)・CD-ROM読み出し最大40倍速の性能を持つ。書き込み速度が20倍や24倍のドライブが出てきた現状では数値的に見劣りはするが、バランスの取れたよいドライブである。

 ドライブ自体はS/P DIF端子を持っているが、外付けユニットなので、オーディオ出力はアナログのLINE OUTとなる。なお、本体を分解してみたところ、ドライブにはプレクスターのPX-W1610TAが使われていた。同ドライブには、CD-Rメディアを自動判別するPoweRec(Plextor Optimized Writing Error Reduction Control)機能と、書き込み途中でメディアの状況に合わせてレーザーの強さを変更するRunning OPC(Running Optimized Power Control)機能を搭載するので、失敗の少ないCD-R書き込みが可能だ。また、バッファアンダーラン防止機能のBURN-Proof機能も搭載している。

 ライティングソフトには、多くのドライブに採用されているB's Rocorder Goldをバンドルし、簡単な操作でCD-Rの作成が可能となっている。

 実際に使ってみた感覚では、USB 2.0の転送速度の向上によりUSB 1.1接続のCD-R/RWドライブで感じていたドライブの性能を使い切れていないもどかしさが解消されている。

・製品名:RCD-U2PX16PCI
・標準価格:44,800円
・メーカー:ラトックシステム株式会社
・問い合わせ先:03-3837-3010
・URL:http://www.ratocsystems.com/

●REX-PCIU2部
・対応スロット:PCI
・インターフェイス:USB 2.0×2
・データ転送速度:最大480Mbps

●CD-R/RWドライブ部
・インターフェイス:USB 2.0
・書き込み速度:最大16倍速
・書き換え速度:最大10倍速
・読み出し速度:最大40倍速
・平均シークタイム:150ms
・バッファサイズ:2MB
・本体サイズ(W×D×H):197×250×65mm
・重量:約2.9kg

■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)

□ラトックシステムのホームページ
http://www.ratocsystems.com/
□製品情報
http://www.rexpccard.co.jp/products/subpage/u2px16.html
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【6月20日】ラトック、USB 2.0用ドライバ同梱の16/10/40倍速CD-RWセット
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010620/ratoc.htm


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