NEW PRODUCTS TESTREPORT

	エプソンダイレクト
	EDiCube Note NC710
	人気の低価格ノートがモバイルCeleron 700MHzを搭載
	TEXT：竹内慶人　Yoshito Takeuchi

ポインティングデバイスはタッチパッド。センターがホームポジションの中央と一致しているため操作しやすい

　データクエストの発表によると、国内におけるPCの出荷台数は2000年も前年比で30％増と好調で、とくにノートPCの伸びは35％となっており、PC出荷台数の45%を占めるまでに成長している。この理由の一つとしてはノートPCの低価格化が進んだことが挙げられるだろう。

　今回紹介するエプソンダイレクトのEDiCube Note NC710（以下 NC710）は、そうした人気の高い低価格ノートPCの中でも、とくに優れたコストパフォーマンスを持つマシンだ。その基本スペックは、CPUにモバイルCeleron 700MHz、チップセットにビデオ機能統合型のSiS630、メインメモリ64MB、HDD容量10GB、XGA表示対応の13.3型TFT液晶ディスプレイといった必要十分な構成となっているが、これに加えて、24倍速CD-ROMドライブと3.5インチFDDを内蔵、10BASE-T/100BASE-TX対応LAN、56kbpsモデム、USB、シリアル、パラレルポート、2基のTypeII対応PCカードスロットなどを備えており、近年のPCに求められるインターネットの利用や、ビジネスアプリケーションでの作業には、十分対応できる仕様となっている。

本体右側面（上）には24倍速CD-ROMドライブとFDD、左側面にはPCカードスロットを備える

　このような充実した構成でありながら、その価格は129,800円と非常にリーズナブルになっている。半年ほど前の低価格ノートPC市場を見ると、ディスプレイにTFTより表示品質の劣るSTN方式が採用されていたり、CD-ROMドライブがオプション・外付けであったりと、一部の機能が削られていることもあったが、標準仕様でA4サイズノートPCに求められる要素をほぼ満たしながら、価格的に見ても競合製品に見劣りしない点がNC710の大きな特徴と言えよう。

本体背面部には、LANとモデム、両方を備えているためさまざまな通信環境に対応できる

　実際に使用してみると、モバイルCeleron 700MHzの性能により、プリインストールされるWindows MeやIE5.5はきびきびと動作する。ディスプレイの表示も鮮明なものであるため、非常に快適に感じられた。また、ACアダプタが小型軽量タイプであることもうれしい。実際に、長時間のバッテリ駆動が可能なノートPCでも、出張の際などはACアダプタも同時に持ち歩くことは案外多い。見落とされがちな点だが、ノートPC選択時にはもっと注目してもよいポイントだろう。

　本機は購入時に、メモリ増設以外のハードウェアスペック変更を行なうことはできないが、外付けMOドライブやCD-R/RWドライブなどのほか、Office 2000 Personalのバンドルなどが選択可能となっている。ただ、内蔵CD-ROMドライブをDVD-ROMやCD-R/RWドライブに変更するオプションがないのが惜しいところではある。

【お詫びと訂正】3月1日付けで1,500台限定のCD-RWモデルが追加されています。お詫びして訂正いたします。詳細はニュースリリースをご覧ください。

本体背面のフタを外せば、すぐにメモリスロットにアクセスできるため、メモリ増設は簡単

　エプソンダイレクトのPCに適用される定額保守サービスは1年間分は標準で付属し、通常使用での故障に対し宅配業者がPCを取りに来てくれるピックアップサービスもこれに含まれている。さらに、購入時にGoldワランティオプションに加入すると「誤ってPCにコーヒーをこぼしてしまった」、「移動中にPCを落下させ壊してしまった」など、多くの外的要因に対しても補償をしてくれる。ときには出先で使用することもあるノートPCだけにありがたいサポート体制だ。

　NC710は省スペースで移動可能なPCでありながらインターネット、ビジネスアプリケーション、ゲームなどに十分な性能を持ち、かつ低価格を実現し上質のサポートも兼ね備えた、企業・個人ユーザーの両方にお勧めできるノートPCだ。今後もこうした製品が増えてくればノートPCの出荷台数がデスクトップPCを上回る日もそう遠くはないだろう。