NEW PRODUCTS TESTREPORT

	エー・アイ・ソフト
	システムコンボ
	レジストリクリーナーやバックアップソフトがまとめられたツールパック
	TEXT：竹内慶人　Yoshito Takeuchi

　エー・アイ・ソフトのシステムコンボは、同社が発売しているDiskX Tools Ver.6、システムレスキュー Ver.2、ファイルコンパクトVer.3の3製品を統合したツールパックだ。価格は14,800円で、Windows Me/98/95に対応している。

DiskX Tools Ver.6

DiskX Tools Ver.6のクリーン度チェッカー。レジストリなどの汚れ具合が、数値として表われる点はおもしろい

　Windowsを使用していると、しだいに動作が不安定になったり、全体的に速度が遅くなってきたりすることがある。これは主に不要な作業ファイルなどがハードディスク上に残ったままになったり、不要なレジストリのエントリー肥大化などが原因だ。しかしこれらの不要なファイルやレジストリのエントリーを的確に削除したり、レジストリの再構成などを手動で行なうには高度な知識と多大な手間の両方が必要である。DiskX Toolsの「クリーン度チェッカー」を実行すると、このような不要ファイルやレジストリの情報を検索し、現在のPCのクリーン度を診断して、さらにその対策を教えてくれる。対策に従って DiskX Tools の「ファイルクリーナー」や「レジストリクリーナー」を実行すると不要なファイルの削除や、レジストリの再構築が行なわれる。万一のために、それぞれの作業の前にはバックアップを作成するかどうかを聞いてくるので安心だ。

　DiskX Tools のもう一つの機能は「アプリケーションアンインストーラー」だ。アプリケーションのインストール時の処理を記録しておいてアンインストールする方式と、アプリケーションの構成を解析してアンインストールする二つの方式をサポートしている。さらに、アプリケーションを削除しないで、圧縮したり、バックアップとして保存したりすることができる機能も兼ね備えている。

システムレスキューVer.2

システムレスキューVer.2。操作はGUIベースの簡易なもので、バックアップツールとしては比較的扱いやすい

　システムレスキューは、いわゆるバックアップユーティリティで、システム全体をバックアップする「AI システムレスキュー」と、ファイル単位のバックアップを行なう「AI ファイルレスキュー」の二つの機能を持っている。

　「AI システムレスキュー」はWindows上で操作可能なバックアップソフトで、常にGUIによる操作が可能なため、MS-DOSの知識が不要な手軽さが大きな利点だ。なんらかの不具合でHDDからシステムが起動しなくなった場合には、緊急用のFDDから起動するレスキューWindowsと呼ばれる最小構成のWindows環境で動作し、システムを復旧することができる。

　「AIファイルレスキュー」は拡張子を指定するなどして、設定したファイルが変更・削除された場合、そのファイルのバックアップを随時作成するもので、復元したいファイルをリスト上から指定するだけで、任意の時点のファイルを得ることができる、いわゆるアンドゥユーティリティだ。

ファイルコンパクトVer.3

システムコンボのメイン画面。3種類のソフトから、必要なものを呼び出すことができる

　ファイルコンパクトVer.3は多種の書庫形式に対応した圧縮・展開ユーティリティだ。対応する形式は、LZH、ZIP、CAB、HQXなどのほか、高圧縮率を誇る本ソフト独自のAIZ方式も扱うことができる。「簡単圧縮・簡単解凍」機能では書庫ファイルをドラッグ＆ドロップするだけで簡単に圧縮・展開が可能。また、「書籍エクスプローラー」は通常のエクスプローラと似たユーザーインターフェースで、圧縮ファイルの中身を簡単に閲覧・コピーなどの作業を行なえる。「圧縮メール」は電子メールに添付して送付したいファイルをドラッグ＆ドロップするだけで、圧縮したファイルを添付した新規メールを作成する。このソフトは、一般に使用される書庫形式のほとんどをサポートしており、これ一つあればファイルの圧縮・展開に困ることはないだろう。

　以上がシステムコンボの概要だが、個別に購入すると23,400円になる3本のソフトが、まとめて14,800円で購入できるため、そのコストパフォーマンスは高い。システムユーティリティの導入を考えている方は、ぜひ注目していただきたい。