DDR Summitレポート【展示会場レポート編】

SamsungがDDR-IIのプロトタイプを、各メーカーがDDRマザーボードを展示

会期:2月6日

会場:台北国際会議中心

 VIA Technologiesが開催したDDR SDRAMの普及をアピールするためのプレスカンファレンスであるDDR Summitには、展示会も併設されている。この展示会ではDDR SDRAMのメモリモジュールやDDR SDRAM対応マザーボードなどが多数展示されていて来場者の注目を集めていた。


●SamsungがDDR-IIメモリチップのプロトタイプを展示

 昨日のカンファレンスのレポートでもお伝えしたとおり、SamsungはプレスカンファレンスにおいてDDR-IIの試作に成功したとことを発表した。展示会場ではそのDDR-IIのメモリチップが展示されていた。展示されていたのは128MbitでパッケージがCSP、およびTSOPのものでSamsungの展示員によれば、実クロック200MHzでピンあたりの転送レートが400Mbps/secとなっており、現状のDDR SDRAMと同じ64bit幅のまま利用されるとすれば3.2GB/secと現在のDirect RDRAMの2チャンネル分と同じピーク時バンド幅が実現されるという。

 登場時期だがSamsung展示員に寄れば「全く未定。現時点では研究段階」とのことだったが、「研究所レベルでは実際に動作しているもの」(Samsung展示員)少なくとも既にテストなどは開始されているようだ。なお、昨日のデジ・ローデン氏(AMI2社長)の講演ではPC用のDDR-IIの立ち上げ時期は2003年となっているが、これはPC用メモリモジュールの話で、ビデオカード用としてはもうすこし早い時期に搭載される可能性もあり、期待したい。

Samsungが展示したDDR-IIのメモリチップ。こちらはCSPパッケージ
同じくSamsungのDDR-IIのメモリチップで、コンベンショナルなTSOPパッケージ


●Apollo Pro266とApollo KT266を搭載したマザーボードが多数展示

 今回のDDR SummitではVIA Technologies主催ということもあり、VIAのDDR SDRAM対応チップセットを搭載したマザーボードが多数展示されていた。1月に開催されたPlatform ConferenceでもPentium III/Celeron用のApollo Pro266を搭載したマザーボードは多数展示されていたものの、Athlon/Duron用のApollo KT266はMSIとAOpenぐらいしか展示されていないかった。今回のDDR SummitではASUSやABITなどのメーカーがKT266搭載マザーボードを展示していた。

 また、DDR SDRAMとSDRAMの両方をサポートしたマザーボードが多数展示されていたのも大きな特徴だ。DDR SDRAM×3+SDRAM×2やDDR SDRAM×2+SDRAM×3といった構成などを含め、デュアル構成のマザーボードが多数展示され、注目を集めていた。

 なお、複数のマザーボードメーカー関係者によれば、現在VIAからは受け取っているのはApollo Pro266、Apollo KT266ともにサンプルのみで、量産版は受け取っていないという(VIA関係者は既に出荷済みと言っているのだが……)。これらのマザーボードが実際に出回るのはもうすこし先になりそうだ。


【Apollo Pro266搭載マザーボード(Pentium III/Celeron用)】

ASUSTeK COMPUTERのCUV266-E、3DDR+2SDR BIOSTARのM6VDA、2DDR+2SDR SuperMicroの370DDI、2DDR+3SDRで、デュアルプロセッサ対応

SuperMicroの370SDA、3DDR FICのFP11、3DDR FICのAD11、2DDR

LuckyStarの製品名不明、3DDR LuckyStarのVIAPRO266、2DDR+2SDR DFIのCD72-SN、2DDR+2SDR

AOpenのAX37PRO、3DDR AOpenのAX37 Plus、3DDR。AX37PROとの違いはUltra ATA/100に対応したRAIDコントローラがオンボード搭載されていること ECSのP6VPA2、3DDR

ECSのP6VPA、2DDR+2SDR ECSのP6VPM、3DDRでmicroATX SOYOのSY-7VDA、3DDR

EPoX COMPUTERのEP-3VHA、3DDR MSI COMPUTERのPro266Master-R、3DDRでIEEE 1394チップがオンボードで搭載されている GIGA-BYTE TechnologyのGA-6RXB、2DDR+2SDR

GIGA-BYTE TechnologyのGA-6RM、2DDRでmicroATX。 GIGA-BYTE TechnologyのGA-6RX、4DDR IwillのDVD266-R、4DDRでデュアルプロセッサ対応 Chaintechの6VJD3、3DDR


【Apollo KT266搭載マザーボード】

ASUSTeK COMPUTERのA7V266、2DDR+3SDR ABIT COMPUTERのVR20、3DDRで、microATX BIOSTARのM7MIA、2DDR

FICのAN11、3DDR SOLTEK COMPUTERのSL-75DRV、3DDR EPoX COMPUTERのEP-8KHA、3DDR

GIGA-BYTE TechnologyのGA-7VTX、3DDR Chaintechの7VJD2、2DDR+2SDR


【AMD-760搭載マザーボード】

EPoX COMPUTERのEP-8K7A、3DDR

□DDR Summitのホームページ(英文)
http://www.via.com.tw/company/ddrzone_pav1.htm
□関連記事
【2月6日】DDR Summitレポート【カンファレンス編】
2001年こそDDR SDRAM離陸の年
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010206/ddrs1.htm

(2001年2月7日)

[Reported by 笠原一輝@ユービック・コンピューティング]


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