←Endeavor Pro-720L ↑今月のインデックスへ FMV-DESKPOWER C5/86WL→

NEW PRODUCTS TESTREPORT

アイ・オー・ネット
DP1000-CDL
Pentium III 1.0BGHzを2基搭載した高性能デスクトップPC
TEXT:清水理史 Masashi Shimizu


トランスルーセントのフロントパネルが印象的なデザイン。背面部のコネクタ類は一般的な構成
 マルチプロセッサPCの販売に積極的なアイ・オー・ネットから、同社最速となる新型PC「DP1000-CD」が発売となった。同製品はFSBクロック133MHzに対応する1GHz駆動のPentium IIIを2基搭載し、Windows 2000 Professionalがプリインストールされるワークステーション的なマシンとして位置付けられている。DP-1000には仕様によりいくつかの派生型が存在するが、今回評価したのは10BASE-T/100BASE-TX対応LANカードを装備した「DP-1000CDL」となる。

 本機に採用されているマザーボードは、GIGA-BYTEの「GA-6VXD7」で、チップセットにはVIA Apollo Pro133Aを採用している。そのメリットは440BXより多機能で、i820/840やServerSetIIIよりも安価なマルチプロセッサシステムを構成することが可能なことであり、本機の基本構成価格はPentium III 1.0BGHzを2基搭載したマシンとしては比較的安価な318,000円を実現している。

 標準搭載されるビデオカードは、Matrox G400 Dual Headだ。2Dに関しては文句ない性能で、オプションなどを購入しなくともデュアルディスプレイに対応できるため、2D CADなどには適した構成だが、やはり3D処理に関しては最新のビデオカードにおよばない。3D処理に利用するのであれば、オプションのGeForce2 GTS搭載のビデオカードに変更したほうがよいだろう。


 また、基本構成では5インチベイに48倍速CD-ROMドライブが搭載されるが、20,000円の追加で、DVD-ROM読み出し4倍速、CD-R書き込み6倍速、CD-RW書き換え4倍速に対応したリコーのコンボドライブ「MP9060A」へと換装することも可能だ。HDDの容量は20GBと標準的だが、オプションにより30GBのHDDを一つ、もしくは二つの構成とすることもできる。

 マルチプロセッサ構成のPCということで、気になるのはやはりそのパフォーマンスだが、実際のところはすべての場面でその恩恵を享受できるとは言い難い。試用した限りにおいて、エクスプローラやビジネスアプリケーションなどを単体で利用した際の印象は、シングルプロセッサ構成時とあまり変わらず、ベンチマークソフトの結果に表われるほどの差は感じられなかった。

【ベンチマーク結果】

 その半面、CADや3Dグラフィックスの作成、DV映像の編集など重いスレッドが同時に複数使用されることの多い作業では、二つのCPUに処理を分散させられるメリットが大きく現われる。同じ理由で、複数のアプリケーションを同時に使用する際の速度低下も明らかに少ない。こうしたことから、単純に速いPCが欲しいというだけの理由よりも、特定の業務に使いたいという理由で購入するほうが向いていると言える。


マザーボードにはATXフォームファクターのGIGA-BYTE GA-6VXD7を採用
 一方、拡張性に関しても良好と言ってよいレベルだろう。ケースはトランスルーセントブルーのフロントマスクを配したミドルタワーケースとなるが、空きベイは内部3.5インチベイが二つ、外部5インチベイが二つと十分な数の拡張ベイが用意されている。ただし、本体ケースは背面のネジを外して上部のカバーを取り外した後、内部のネジを1本外した後でなければサイドパネルが取り外せない点は少々めんどうに感じられる。

 DP1000-CDLは、CADや3D処理、DV編集など、マルチプロセッサマシンが必要なユーザーにとっては非常によい選択だと言える。コストと性能を両立させたい場合に注目して欲しいマシンだ。


  • 製品名:DP1000-CDL
  • 標準価格:318,000円(12月4日現在、下記の構成にて)
  • メーカー:株式会社アイ・オー・ネット
  • 問い合わせ先:03-5833-3021
  • URL:http://www.ionet.co.jp/
  • CPU:Pentium III 1.0BGHz×2
  • チップセット:VIA Apollo Pro133A
  • メモリ(最大):128MB PC133対応SDRAM(1GB)
  • HDD:20GB
  • FDD:2モード
  • DVD-ROM・CD-R/RWドライブ:読み出し最大4倍速、書き込み最大6倍速、書き換え最大4倍速、CD-ROM読み出し最大24倍速
  • ビデオチップ:Matrox G400
  • ビデオメモリ:32MB SDRAM
  • 最大解像度: 2,048×1,536ドット/1,677万色
  • サウンドチップ:VIA Apollo Pro133A内蔵
  • モデム:56kbps(V.90対応)
  • キーボード:109キー(PS/2接続)
  • 拡張スロット(空き):AGP×1(0)、PCI×5(4)
  • インターフェース:USB×2、キーボード(PS/2)×1、マウス(PS/2)×1、シリアル(Dsub 9ピン)×2、パラレル(Dsub 25ピン)×1、ディスプレイ(Dsub 15ピン)×2、LINE IN×1、LINE OUT×1、マイク×1、GAME/MIDI×1、モデム(RJ-11)×1、10BASE-T/100BASE-TX(RJ-45)×1
  • 本体サイズ(W×D×H):220×454×457mm
  • 重量:12kg
  • OS:Windows 2000 Professional

    ■写真撮影
    若林直樹(STUDIO海童)

    □アイ・オー・ネットのホームページ
    http://www.ionet.co.jp/
    □製品情報
    http://www.ionet.co.jp/dualp3.html


    【PC Watchホームページ】


    ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp

    Copyright (c) 2000 impress corporation All rights reserved.